2009年12月30日水曜日

ロックンロールは世代を超える

FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL 「RADIO CRAZY」
場所:大阪 INTEX OSAKA
【出演】佐野元春 & THE COYOTE BAND/浅井健一/THEイナズマ戦隊/HY/EGO-WRAPPIN' AND THE GOSSIP OF JAXX/Salyu/Superfly/Diggy-MO'/NICO Touches the /Walls/The Birthday/THE BACK HORN/MINMI/髭(HiGE)/LOSALIOS
 前日のカフェライブからまた一転して、佐野元春さんのサポートとしてFM802主催の大型フェスへ参加。
 地方都市のFM局がこのような大型フェスを企画することの意味は大きいと思う。FM局も、レコード会社も、イベンターも、きっと音楽業界のあらゆる事業が、これまで通りのやり方で成り立つ時代は終わったんだと思う。

 地元大阪でのイベントということもあって、舞台裏で何人もの知り合いに出会う。一昨日の幕張メッセCOUNTDOWN JAPANの時より、終始リラックスした気分。ステージも幕張よりさらに弾けて楽しく演奏できた。お客さんのリアクションはこの日もとても良かった。
 ライブの後半で佐野さんがオーディエンスに向かって茶目っ気たっぷりに問いかけた。
「ロックンロールは世代を超えるって本当かな?」
 その問いに大歓声で応えるオーディエンスをステージ上から眺めながら、確かにロックを楽しむ世代は随分と幅広くなったなあと感じた。 
 やはり佐野さんは最高にチャーミングで魅力的なロックンローラーだった。

 佐野さんの仕事を無事終えて、年内の仕事納め。今迄にないくらい忙しかった年末を面白おかしく乗り切ることができてほっとした。

 お疲れさま。ちょっと休もう。

2009年12月29日火曜日

「ナイーブ」との距離感

【出演】リクオ/しゃかりきコロンブス/奇妙礼太郎/ふちがみとふなと/空団地/杉瀬陽子/酒井ヒロキ/高木まひこ/他多数
 大阪にトンボ帰りして再びマーサのステージへ。マーサの7周年を記念して総勢19組が出演する長丁場のライブイベント。自分の出番はトリでセッションを仕切ることになっていた。
 午後4時からライブが始まってマーサにゆかりのある地元ミュージシャンが次々に演奏してゆく。すべてのライブを見たわけではないけれど、特にしゃかりきコロンブスと奇妙礼太郎のステージが印象に残った。
 しゃかりきのサンディーや奇妙の歌を聴いていると、胸の奥の柔らかい部分に触れられる感覚がある。共通するキーワードは「ナイーブ」。きっと2人の学生 時代は、優等生ではないけれど、不良にもなりきれず、自意識を持て余し、行き場なく孤立していたタイプじゃないかと勝手に想像した。それは中高時代の自分 の姿でもある。
 出演者、お客さん、スタッフを含めて、この日のマーサに集まった多くの人達がこの繊細な感覚を共有していたように思う。
 自分はこの10数年、「ナイーブ」との距離感をいかに自覚して表現するかということがテーマの一つであり続けた気がする。それが清志郎さんとの共作「胸が痛いよ」を封印し続けた理由の一つにもなっていたように思う。
 セッションの最後が清志郎さんナンバーのメドレー5曲で締められたことは、この夜を象徴的しているように思えた。
 エンディングにふさわしい盛り上がり。世代を超えて、あの感じを皆で共有した。

2009年12月28日月曜日

大型フェスに参加して感じたこと

COUNTDOWN JAPAN
場所:東京 幕張メッセ
【出演】佐野元春 & THE COYOTE BAND/奥田民生ひとり股旅//木村カエラ/坂本龍一/PUFFY/Perfume/くるり/etc.

 自分がこういう大型フェスに参加する機会はめったにない。だから現場にいても紛れ込んだような感覚があった。
 「お~、木村カエラがオレの前を通ったわ、顔ちっちゃ!」「パフュームのメンバー、テレビで観るよりかわいいなあ」「渋谷陽一の声、サウンドストリートのままやん」てな感じ。

 館内の音響は想像していたよりもずっと良かった。当日のリハーサルがなかったにも関わらず、ステージ上のモニタリングも素晴らしかった。こういうシチュ エーション、空間でも、演る側がストレスを感じることなく、高いクオリティーの音響を届けることが可能なんだということがわかった。

 佐野さんのパフォーマンスは実に完成されていた。ライブが進むにつれてお客さんがどんどん巻き込まれ乗せられてゆく様を、演奏者でありながら傍観者のように眺めているもう一人の自分がいた。
  タイトなロックンロールショーの最後は、ワイルドに爆発。もちろんバックの演奏者も佐野さんに煽られまくり。メンバー一体で一気に昇りつめてエンディングへ。
 オーディエンスのリアクションも素晴らしく、フェスの楽しみ方をよく心得ている感じ。年齢層も想像したより幅広くみえた。

 純粋にフロントマンのサポートとしてステージに立つのはとても久し振りだった。そこから見た光景や心持ちは、自分のライブのときとはやはり違っていた。 ステージ上で客の視線が自分にないということに、これ程違和感を抱くとは思わなかった。そのことで、集中力の持っていき方が、普段通りにはいかない感じが した。

 自分がCOUNTDOWN JAPANに参加するのは今回が初めて。細部に渡りイベントのシステムが完成されているなあという印象。回を重ねて、そのノウハウが着実に蓄積されているのだろう。
 イベントの規模が巨大化して、システマティックなるにつれて、FACE TO FACEの要素が薄れてゆくのは、仕方がない事なのかもしれない。これだけ規模が大きくて出演者が多いと、もちろん出演者、スタッフが揃っての打ち上げな んてないし、自分達の出番が終われば現場を離れる人達がほとんどのようだ。楽屋もそれぞれ別々。すれ違うことはあっても、その場で積極的な交流が生まれる 雰囲気は感じられなかった。フジロックとかの野外フェスだとまた違った雰囲気なのだろうけれど。
 しかし、このような大型フェスが日本に定着したことで、音楽好きの楽しみが増えたことは確かだと思う。
 気付かされること、感じることの多い1日だった。

2009年12月27日日曜日

失いながら手に入れる

『リクオのスペシャル忘年会!2009』
【会場】大阪 martha(dinning cafe+goods)
【ゲスト】良元優作
 すっかり恒例となった年末マーサライブ。
 昨年のライブは風邪で声が思うように出ず、来てくれたお客さん申し訳ないことをしてしまった。2年続けて同じことを繰り返すわけにはいかない。 果たし て、この日の喉の調子はすこぶる良かった。今年の5月以降くらいから声の抜けがよくなってきて、レコーディングが終了した10月以降、ますます声量が増し た気がする。シンガーとしての自分は、今迄にないコンディションで、成長期に入ったようにさえ感じる。

 何度も語って来たことだけれど、マーサは学生時代からの音楽仲間である片平夫妻が7年前に始めたミュージックカフェで、自分にとっては大阪におけるホームのような存在。
 そしてマーサは自分にとって出会いの場所でもある。マーサからの情報で知ったり、この場所で出会ったミュージシャンは多数。去年のマーサライブのオープ ニングアクトは片平夫妻推薦のシンガーソングライター、杉瀬陽子ちゃんだった。出会ったのも歌を聴くのもライブ当日が初めてだったのだけれど、自分はその 日以来、すつかり杉瀬陽子ファンになってしまった。

 マーサが今年用意してくれた出会いは良元優作だった。自分は彼がパンツパンツパンツというバンドの一員だった5年前に、春一番という大阪の野外イベント で一緒になり、バンドのライブを観ている。とても印象に残るステージで「大阪からまたおもろい奴らが出てきたなあ」と思ったものだ。けれど、その日以来彼 の音楽に触れる機会はなく、ソロシンガーとして活動していることも知らなかった。
 久し振りに再会して、良元くんの佇まいは以前と随分変わった印象を持った。やはり5年という歳月は大きい。自分とは一回り年齢が違うとは言え、彼ももうそれほど若くはないのだなと思った。
 この5年の間に、年輪を重ねて彼の音楽は随分と味わいを深めたようだった。暮らしに根ざした不純物のない、ルーツの伝わる音楽。彼が生まれ育った大阪生野区から生まれた歌なんだなあということを強く感じた。
 スマートを目指さず、葛藤を隠さない表現は今の時代にはかえって新鮮だ。彼の歌を聴いて、時代はこういう生身の表現を排除する方向に向かい過ぎたんじゃないかという気がした。
 
 明日は佐野さんライブ。

2009年12月26日土曜日

佐野さんリハーサル2日目最終日

リハーサルはスムーズに進み、予定の時間より早くに切り上げられる。
 自分以外のサポートメーンバーは、佐野さんの最新アルバム「コヨーテ」のレコーディングメンバーでもある深沼元昭(ギター)、高桑 圭 (ベース)、小松シゲル(ドラム)渡辺しゅんすけ(オルガン)というメンツ。アルバム発売後にツアーを重ねてきたメンバーでもあり、そのバンドサウンドは 高いレベルで完成されていた。それぞれがロックサウンドのツボを心得ている感じ。
 ロックバンドで演奏するのは久し振り。学生時代にやっていたバンドの感覚がよみがえってくる。新鮮で懐かしい。特に「アンジェリーナ」はリハで演奏して いてもすごく高揚した。10代の頃から聴いていた曲のリフを自分が弾いているっつうのは、やはり感慨深い。

2009年12月25日金曜日

佐野さんリハーサル初日

用賀のスタジオで佐野元春さんのリハーサル。
 久し振りに対面した佐野さんから「君と久し振りにセッションできることをとても嬉しく思うよ」との言葉をもらう(佐野節でイメージしてください)。

 佐野さんの音楽にはロックンロールマジックがある。ただ闇雲にロックンロールするのではなく、ロックンロールミュージックの持つ高揚感、エネルギーを、 佐野さんは構造的に理解しているのだと思う。今回の演奏予定曲を繰り返し聴いて、リハーサルで実際に音を交わしてみて、そのことをあらためて強く感じた。

 リハサール後、帰宅する前に藤沢駅で途中下車、馴染みのミュージックバーに寄る。カウンター席にはいつものメンバーが揃っていて、そこには当然のように山口洋の姿も。
 深酒するつもりはなかったのだけれど、取りあえず日付が変わる迄はお店に残るつもりで飲む。日付が変わった瞬間にそこにいる皆でヒロシの誕生日を祝福。

2009年12月23日水曜日

江ノ島海さくら企画のクリスマス.イベント

THANK YOU 2009 UMISAKURA Christmas
【場所】神奈川県藤沢市片瀬海岸 虎丸座 0466-22-5780
http://www.toramaru.net/
【出演】リクオ/KOTEZ&YANCY
 「海さくらミュージックフェスティバル」でおなじみの海さくら企画による今年最後のライブイベント。「海さくらミュージックフェスティバル」の開催場所 の一つでもあり、年明けに発売される自分の新譜「リクオ&ピアノ」の録音場所でもある虎丸座がライブ会場。
 虎丸座はビルの7階から江ノ島の景色を一望できる素晴らしいロケーション。天候に恵まれ、この日は会場から最高の夕陽と水墨画のような富士山の色っぽいシルエットを拝むことができた。
 ライブ前には恒例の江ノ島ゴミ拾いが行われ80人もの人が集まったそう。
 開場から開演までの間は、お客さんにビュッフェ形式の食事と江ノ島から打ち上がる花火を楽しんでもらう。ステージ以外に、江ノ島ならではのさまざまなオプションを楽しんでもらうのが海さくらイベントの特徴。
 この日は子連れの家族で来られているお客さんも結構みかけた。冬休みの休日、クリスマスイベントならではの客層。
 ステージには2台のグランドピアノが向かい合わせにならべられ、ライブ後半でオレとヤンシーの2人によるツインピアノの演奏を聴いてもらう。
 アンコールではハープのコテツっちゃんも参加して3人でセッション。アンコール後も拍手が鳴り止まずダブルアンコールに応えてさらにもう1曲。
 ハッピーで暖かい夜だった。

 結石の発作が収まって以降調子が良い。酒量を控え節制しているのが功を奏しているみたい。連日連夜のライブ。毎回新鮮な化学反応、心地よいエネルギー循環。力まずに声がよく出る。
 このまま年末まで無事ゴールできますように。 
 明後日から佐野元春さんのリハサール。曲を覚えなければ。

2009年12月21日月曜日

下北でホーリーナイト

『バンバンでありやまなクリスマスだ2009!!』
場所:下北沢 440(Four forty)
【出演】有山じゅんじ、バンバンバザール、リクオ
 これも楽しみにしていたライブイベント。何しろ有山さん、バンバンと共演できるのだから。
 自分とバンバンの3人にとって有山さんはこの世界の師匠にあたる存在。だからバンバンのメンバーに言わせればオレは兄弟子みたいな存在なんだそう。
 それにしてもバンバンバザールのバンドサウンドは素晴らしい。もはや憂歌団のレベルに達したと言っていいだろう。セッションしていて3人すべての楽器の響きとグルーヴがはっきりと伝わってきた。まるで音が目に見えるような気さえした。
 有山さんの間合いは誰にも真似できない。そしてあのキャラクター。有山さんのすべてが音楽。音楽のすべてが有山じゅんじ。全身音楽家と言いたくなるくらいに音楽と人柄が一体化している。
 ライブに遊びにきた今野英明くんも飛び入りで2曲歌ってくれる。これがまた素晴らしい。何の気負いもない。ただ気持ちよく音を奏で歌を響かせることだけ。実にハッピーな音楽快楽主義者。
 自分は透明な心持ちで響きを味わいかみしめながら演奏に集中することができた。とても気持ちがよかった。
 演奏者として充実感のあるライブだった。

2009年12月20日日曜日

地元藤沢ライブ

太陽ぬ荘スタジオ&sausalito presents ”Winter Wouderland Vol 1"
【会場】神奈川県藤沢市 太陽ぬ荘(てぃーだぬそう)スタジオロビー 
【出演】リクオ/ボッサ・ピアニキータ2/4 (ピアニカ前田&宮田まこと)
 この日のライブは、いつもお世話になっているバー、サウサリートのマスターでDJでもあるジョージさんとライブ会場の太陽ぬ荘スタジオの共同企画イベント。
 太陽ぬ荘スタジオはイベントを企画して自ら音楽発信してゆくことに積極的で、広いロビーを使って、月数回さまざまなライブを企画している。
 ロビーは普段からカフェ&サロンの機能も果たしていて、ドリンク(アルコールも含む)と食事も注文できるようになっている。自分はリハーサル以外にも打ち合わせで太陽ぬ荘のロビーを使わせてもらうことがある。
 この日はジョージさん夫妻によるカレー他の軽食も用意された。サウサリートでも食べることのできるジョージさんのカレーはほんと絶品。
 会場には顔見知り多数。すっかり藤沢に溶け込んでいる山口洋の姿も。地元ライブ特有のアットホームでくだけた乗り。
 ピアニカ前田さんとは恐らく10数年振りの共演。アンコールでは宮田くん、前田さんとクリスマスソングをセッション。楽しかったなあ。

2009年12月19日土曜日

クレフィン進化

渋谷 BYG
CRAZY FINGERS(リクオ/Dr.kyOn/斎藤有太)
 ツアーファイナルにふさわしい盛り上がリ。
 リハーサルが始まってツアーが終わる迄の間にクレフィンマッスルは確実に鍛え上げられ、3人の演奏のクオリティーは格段に上がった。
 鍛えれば成長するという、ごく当たり前のことを、ここまではっきり実感できると、自信になると同時に謙虚な気持ちも思い出す。やれること、やるべきことはまだまだあるなあ。
 アンコールを終えて楽屋に戻ったときのキョンさんと有太くんが、ほんといい顔をしていた。多分オレもいい顔をしてたはずだ。
 クレフィン、また来年も戻って来ます。
 ありがとう。

2009年12月17日木曜日

大阪AKASO初登場!!

大阪梅田 umeda AKASO(旧バナナホール)
CRAZY FINGERS(リクオ/Dr.kyOn/斎藤有太)
「Tiger Driver 2009」
スペシャルゲスト:→pia-no-jac←
 旧バナナホールが経営母体を変え、名前も「umeda AKASO」と変えて今年の9月に再オープンしてから初めてのライブ。
 店内に入って最初に、白を基調にした内装を目にした時は、随分変わったなという印象を持った。ちょっとリサイタルホールのような雰囲気で、以前のいなたさが消えたように感じた。
 ただすべてが変わったわけでなない。2階の楽屋とトイレはほとんど変わりなし。ブッキングマネージャーの青木君とPAの岩井くんはバナナホールの頃から の馴染みのスタッフ。やはりこの場所に戻ってきたという感慨もあった。何しろバナホールには24年前からお世話になってきたのだ。 
 ピアノは以前とは違うグランドピアノが入っていて、弾いてみると若い音がした。ものはいいので、これからいろんなピアニストに弾かれ続けるうちに、艶や柔らかさが増してくるだろう。
 スペシャルゲストの→pia-no-jac←はピアノとカフォンという珍しい組み合わせのデュオバンド。今大阪で最高に生きのいいバンドの一つだろう。 期待通りの弾けた演奏とパフォーマンス。アンコールでは彼らと2曲セッション。多いに盛り上がる。若い生き血をたくさん吸わせてもらった。今回の共演はど ちらにとってもタイムリーだったように思う。
 ツアー3ヶ所目、クレフィンの演奏のクオリティーは右肩上がり。この日はステージが広くて、パフォーマンスするのがいつも以上に楽しかった。
 体調も戻ってきて、久し振りに打ち上げで深酒。DJ片平の選曲が場を多いに盛り上げてくれた。有太くん、サンクリの中原さんとある人について熱く熱く語り合う。

2009年12月16日水曜日

クレフィンマッスル

名古屋 TOKUZO(得三)
CRAZY FINGERS(リクオ/Dr.kyOn/斎藤有太)
「Tiger Driver 2009」
 名古屋はクレフィンが5年前に初ライブを行った街である。
 初ステージ直前、楽屋での各メンバーの緊張した面持ちと、ライブ後の皆の最高の笑顔は、忘れっぽい自分の記憶の中にもはっきりと残っている。あの時の体験が各メンバーにもららしたものは大きい。
 あの頃から自分達はどう変化したのか?きっと自分と同じようにキョンさんも有太くんも、そんな意識を持ちつつ今回のツアーにのぞんでいるんじゃないかと思う。
 当然、先日の横浜とはまた違ったライブになった。クレフィンならではの緊張感と解放感の振り幅に満ちたステージ。普段は使わないクレフィンマッスルが確実に鍛えられているという実感。
 クレフィンの弾け具合、大人げなさは相変わらずだなと思う一方で、より相手と響き合おうという意識が深まっている点では、ちょっと大人になったのかもしれないなとも思う。

 ライブ前に、得三オーナーの森田さんがスモーキーロビンソンの新譜から数曲を聴かせてくれたのだけれど(しかもアナログ晩)、それは大人の色気に満ち満ちた素晴らしい歌と演奏だった。こういう時間も演奏に影響を与えたりするものだ。

 森田さんが打ち上げで連れて行ってくれた中華屋の料理はどれも絶品だった。

2009年12月13日日曜日

久し振りで初めての感覚

横浜 ThumbsUp
CRAZY FINGERS(リクオ/Dr.kyOn/斎藤有太)
「Tiger Driver 2009」
 クレフィンツアー初日。
 久し振りで、しかも初めて感覚。考えてみれば、クレフィンのセットでも、オレ、キョンさん、有太くんの3組でのステージは今回が初めてなのだ。キョンさん、有太くん、やっぱ素晴らしいね。
 お互いの演奏に触発されながら、自分の中で新しい筋肉が急激に生成されてゆく感覚。クレフィンは、皆が弾けて解放される場であると同時に、メンバーにとっては修練の場でもあることをあらためて実感。
 1つのライブでこれだけいろんなことを感じて、ワクワクできる場があることはありがたい。来てくれた満員のお客さんにも感謝。待ってくれていてありがとう。
 残り3公演、思い残すことなく堪能するつもり。
 ライブ後はめずらしくほとんど飲まずに帰宅。 120-1.jpg<>120-2.jpg<><><> 116-65-11-201.rev.home.ne.jp 119 1 1 0 0 200912130058 admin いよいよクレフィンツアー 12/12(土)
 週明けにツアーから戻って数日間は、持病の結石が暴れ出して、自宅で寝込んでいた。その間リハサールを一つ飛ばしてしまった。あ~申し訳ない。
 6月にも結石でのたうち、救急車で運ばれたばかり。そのときに撮ったCTスキャンで、腎臓にまだ石が残っていることが判明していたので、早晩こういう事態が来る事は予測していた。身体から「ええかげんにせいよ」と、どなりしばかれた気分。
 一昨日くらいから石が膀胱あたりまで降りてきた感覚があって、激痛はおさまり、今日に至ってやっと鈍痛、残尿感もなくなる。いや~、久し振りにすっきりした気分。どうやら石が出たみたい。
 本日はCRAZY FINGERSツアー「Tiger Driver 2009」の最終リハーサル。本番さながら髪の毛を振り乱して演奏する。うお~、既に燃えてるぞ~。
 いよいよ明日からツアー。今迄のクレフィンとはまた違うグルーヴ。弾けるよ!ホンマ!
 お楽しみに!!


★お知らせ
 CRAZY FINGERSツアー「Tiger Driver 2009」の各会場にて、クレフィンのあのネコキャラがシルバーのピンバッジになって即売されます。
 このキャラはほんまええね。

商品の詳細、web注文は以下のページからどうぞ。

PC用 http://www.churaumi.co.jp/crazyfingers/tourgoods.html
携帯用 http://www.rikuo.net/i/

2009年12月6日日曜日

踊る友部さん

豊橋 HOUSE of CRAZY
【出演】リクオ/友部正人
 豊橋で再び友部さん&奥さんのユミさんと合流。
 ライブはそれぞれのソロステージの後に2人で7曲をセッション。友部さんの歌を聴きながらピアノを弾くのは楽しい。自分の弾き語りとはまた違ったアプ ローチのプレイができて新鮮。細かい打ち合わせがなく、ぶっつけな感じで演奏できるのもいい。友部さんのおおらかさが自分を自由にさせてくれる。
 最近の友部さんはライブにダンスを取り入れている。この日のライブを観たら踊りのバリエーションが増えていた。実にコミカルな動きで笑ってしまった。
 自分は、昔から友部さんのステージを観ていると、自然に笑いがこみ上げてくることがよくあるのだけれど、回りのお客さんはそんな感じではなく、常にかし こまった様子なのが、ちょっと残念な気がする。あんなにユーモラスで肉体的な表現をしている人なのに。
 友部さんの歌を聴いていると、何を歌ってもいいし、なんでも歌になるんだなと思える。うん、オレもまた歌をつくろう。
 最近の友部さんのステージを観て感じる一つは、とにかく体力があるということ。60歳を前に増々元気そう。そして、どんどん明るくなってゆく感じ。
 友部さんの若さは59歳ならではの若さだ。

 マスターの松崎さんがこの日のステージをとても喜んでくれたこと、HOUSE of CRAZYのオープン当時からスタッフだったMちゃんがお店に復帰して久し振りに元気そうな顔を見せてくれたことも嬉しかったな。

2009年12月5日土曜日

3度目の静岡

静岡 UHU
 静岡に行く前に、富士宮の浅間大社をお参りして、昼食に富士宮焼きそばを食べる。静岡までは知人が車で送ってくれる。生憎の雨模様。
 UHU 3度目のライブ。前回よりもお客さんが増えた。今回もまるでソールドアウトのような熱気と盛り上がり。素晴らしい。ステージ上の自分は、客席の盛り上がり と反比例するように落ち着いていた。そう言えば前回もそんな気分だったなあ。こういう心持ちの時って、いいライブになることが多い。
 静岡市は昨年の夏にやっと初めて訪れた街なのだけれど、少しずつ縁が深まってきた感じ。

 すぐ近くのお店で翌日に豊橋で共演する友部正人さんがたまたまライブをやっていたので、一緒に打ち上がらせてもらう。地方で知り合いのミュージシャンと再会合流するのって、嬉しい。

2009年12月4日金曜日

富士宮のブルースバーにて

静岡県富士宮市 roots&fruits
 JRで西富士宮駅に到着する少し前、車内からそびえ立つ富士山が見えた。江ノ島界隈から見る富士山はどこか現実感がなく絵画的なのだが、この日富士宮で見た富士山は、とても生々しくて、圧倒された。
 富士宮を訪れるは2度目。ライブ会場のroots&fruitsは30席程の小さなブルースバー。ステージと客席の仕切りがなく、お客さん全員の顔がよ く見える。とにかく距離が近くて、客席のリアクション、表情がダイレクトに伝わってくる。この日はカウンターの客が次第に酔っぱらってゆく過程が面白かっ たな。
 多分、今のところ富士宮駅に熱狂的なリクオファンはいないだろう。だからこそ、この場所では、ファンと演奏者というある種の縛りから解放されたパフォー マンスができる。そういう場での自分は、ワイルドさが増す。スターではない立場、はぐれ者の特権というものもあるに違いない。
 ライブの後はお店のカウンター内に立って、常連のお客さんと飲む。マスターかホストって気分。

2009年12月1日火曜日

クレフィンリハーサル

 CRAZY FINGERS久々のツアー「Tiger Driver 2009」のためにリハーサルが始まる。今回のメンバーはオレ、キョンさん(Dr.kyOn)、有太くん(斎藤有太)の3人。
 クレフィンがツアーに出るは2年半ぶり。有太くんの参加は実に4年振りになる。今年の年明けに有太くんが藤沢までオレを訪ねてきてくれたことがクレフィン活動再開の大きなきっかけになった。
 それぞれとは会う機会があったけれど、3人が揃うのは久し振りとあって、スタジオに集合して音を出す前に、しばらく近況報告などしあう。
 あんなにヘビースモーカーだった有太くんが手の骨折を機にタバコをやめ、キョンさんもある大きな出来事を契機に葉巻をやめたそう。オレとキョンさんは思 い切った引っ越しをした。キョンさん髪型が極端に変わっていてびっくり。意外に似合ってるなあ。そう言えば、オレもこの2年でえらい長髪になった。
 ここでは書けないこともあって、みんなやっぱり色んなことがあったんやなあと。
 久々の3人ということもあって、リハーサル前は多少の不安もあったのだけれど、スタジオ入りして3人で音を出したらそういう思いはすぐに消えてしまっ た。つうか不安になる暇もなく皆で音楽に没頭したという感じ。あの難曲にも久々に挑戦して、すぐにはうまく演奏できないのだけれど、次第に3人のグルーヴ が出来上がっていく過程にわくわくした。
 「やっぱりこんな風にただただ音楽に没頭している時間は最高だなあ」と今更ながら実感。さらにモチベーションがあがった。
 リハーサルの後は清々しい気分。最近、色々と忙し過ぎてちょっと五感のバランスが悪かったみたい。次のリハーサルが楽しみやなあ。
 クレフィン久々のツアーは最高のステージになると思うんで皆さんぜひ。

 帰りは藤沢駅で途中下車して、馴染みのバーで軽飲み。ここで聴く音楽はいつも最高だ。この夜聴かせてもらったモース.アリスンとエディー?んっ?誰やったっけ?どちらも男性ジャズボーカル。よかったなあ。

2009年11月23日月曜日

やっぱり能代はコール&レスポンス日本一

秋田県能代 ambooBamboo Grill 窟(バンブーグリル イワヤ) 
 やっぱり能代はコール&レスポンス日本一!
 ライブの本編を「アイノウタ」で締めてステージを去った後も、客席の盛り上がりは収まらず、ほどなくしてアンコールの手拍子と同時に客席から自然発生で 再び「アイノウタ」のコーラスが巻き起こった。各地でライブをやっていてここまでの盛り上がりはめずらしい。
 能代と自分との付き合いはもう14年になる。最初は野外ライブ、その後喫茶店、ホテル、中学校、ホール、クラブetc.ほんと色んな場所でライブをやらせてもらった。14年の積み重ねがこの日の盛り上がりにつながっているのだろう。
 イッコーさん、けいこねえ、能代の皆さん、ほんとありがと。
 これからもよろしく。

2009年11月22日日曜日

すみさん復活

青森県弘前市 萬燈籠
 自分はツアー中、知人宅に泊まることはほとんどないのだが、弘前ではここ数年Sくん夫妻宅に泊めてもらっている。実に快適でリラックスできるのだ。S家の一員である黒猫ミルもかわいい。
 
 萬燈籠のお客さんとスタッフは、今回も実に暖かく自分を迎え入れてくれた。おかえりなという声がたくさんきこえた。この場所にしかない空気、乗りというのが確かにある。素晴らしい解放空間。
 萬燈籠の女将であるすみさんは数年前に大病を煩って、療養の時期が続いたのだけれど、1年振りに再会したら随分と復活してお元気そう。嬉しいなあ。
 この日演奏したオリジナル「はかめき」は、この街で聞いた「はかめく」という方言と、すみさんから聞かされた、弘前城で一斉に咲き乱れる桜並木をみたらどれほどに「はかめく」かという話にインスパイアされて生まれた曲だ。
 いつか桜が満開の頃に弘前を訪れてみたい。

2009年11月21日土曜日

盛岡から弘前へ

 ホテルをチエックアウトして戸外に出たら盛岡の街は雪化粧を施していた。
 午後は、昨夜のライブ会場であるしゅんで美味しいカレーと紅茶をいただいて、しばしくつろぐ。その後、「喜盛の湯」という温泉に連れて行ってもらいゆっくりと湯につかってから、バスで弘前に向かう。車窓からみた夕暮れの岩手山は絶景だった。
 弘前も寒い!夜はバー「アサイラム」で飲む。今日からSさん夫婦宅に連泊。

2009年11月20日金曜日

あれから20年

盛岡 紅茶の店しゅん
 盛岡寒!。予想はしていたのだが、先週の沖縄と比べるとえらい温度差。
 しゅんは、初めて訪れた13年前から、自分にとって懐かしい場所だった。しゅんに来る目的はライブをやることだけじゃなくなっている。例えばそれは、店 内のカウンター席に座って、おいしい紅茶をゆっくりといただくことや、征子さん&あゆみちゃん親子、瀬川さんらと笑顔で再会することだったりする。
 しゅんには60歳をこえる年季の入ったヤマハのグランドピアノが置かれているのだが、前回のライブで弾かせてもらった時は、相当にがたがきていて、これ はいよいよ弾き納めかと覚悟した。それが今回、調律師さんによる丁寧なメンテナンスがほどこされて、見事によみがえった。素晴らしい。
 この日、ライブに足を運んでくれたお客さんの中には、お父さんがオレのファンで、幼い頃からずっとCDを聴かされ続けていたという20歳の女学生さんが いる一方で、20年前から自分のライブに足を運び続けてくれているという人もいたりして、ちょっと感慨深いものがあった。大学を卒業してから20年、ずっ とこの仕事を続けているんだなあと。ありがたいことだ。

2009年11月18日水曜日

打ち上げを兼ねたステージ

代官山 晴れたら空に豆まいて 
「Creamy Music」
【出演】ゲントウキ/Saigenji/種ともこ/リクオ
 今月2度目の晴れ豆出演。種さん、Saigenjiとの共演は久し振り。ゲントウキは初めて。
 自分の出番は最後。楽屋がそう広くなくて、しかも客席を通らないと楽屋に行けないという煩わしさもあり、この日は出番まで客席後方にいて、すべての出演者のステージを観させてもらうことにした。これがよかった。
 ゲントウキの田中君は関西出身で、10代の頃からオレの音楽を聴いてくれていたそう。とてもグルーヴィーなバンドサウンド。楽曲も洗練されていてクオリティーが高かった。キーボードは元SGホネオカのチャッピーシマオカ。
 久し振りに観たSaigenjiは、リズムの切れが更にすざましいことになっていた。ハシケンもカヴァーしている「風の轍」いい歌やな。
 種さんの声はうらやましい。童謡のアレンジが実に斬新。彼女のピアノ弾き語りアルバムを聴いてみたくなった。
 皆のステージを観たら、触発されて、ぐぐぐっとモチベーションが上がった。
 出演時間がかなり押して、電車で帰るとなると、打ち上げには参加できそうになかったので、自分のステージは、打ち上げも兼ねることに勝手に決めて、飲み ながら演奏する。ライブの途中から、まるで打ち上げの3次会で入ったバーに置いてあったピアノを酔っぱらいながら弾いているような気分。
 楽しいステージ&打ち上げになったように思う。後ろ髪ひかれる思いもあったけれど、実際の打ち上げには参加せず、まっすぐに帰宅。

2009年11月17日火曜日

足して駄目なら引いてみろーレコーディング全過程終了

虎ノ門にあるポニーキャニオンのスタジオで、レコーディング&ミックスをお願いしたパードン木村さん、A&RのOさん、Nさん、立ち会いのもとに、レコーディングの最終行程であるマスタリングを行う。
 マスタリングエンジニアの能瀬さんと仕事をするのは今回が初めて。響き、空気感、息づかい、色気を大切にした音作りを理解した上で、落としどころのツボを心得た実にプロフェッショナルな手際だった。
 ミックスの段階で、なるべくマスタリングで手を加えないですむ音作りを目指したので、ほとんどEQをいじらない曲もあった。音を圧縮するコンプレッ サー、リミッターの使用も最小限にとどめられた。それでいて音量、音圧に物足りなさを感じることはなかった。こんなことは今迄あり得なかった。
 今回のレコーディングは一環して、足し算ではなく引き算の発想で進められた。レコーディング前は、弾き語りにいくつかのアコースティック楽器が加わった 小編成での録音を考えていたのだが、最終的には完全ピアノ弾き語りというスタイルに行き着いた。しかも多くの曲は歌とピアノの同時演奏。つまり一発録りで ある。
 一人での演奏にも関わらず、これだけ共鳴を感じながらのレコーディングは初めての体験だった。それは音響の面だけでなく、江ノ島の自然や、カヴァーした 歌世界など、さまざまな要素との共鳴だった。昼間は江ノ島を一望しながら自然の力を借りて、夜はアルコールの力を借りてレコーディングを進めた。これは自 分がツアー暮らしのなかで身につけた生活スタイルそのものだ。
 変わり続ける過程での現在の自分と、変わることのない自分の資質の両方が、とてもよく反映された作品になったと思う。
 最後の曲のマスタリングが終わった瞬間、隣にいたパードンさんと両手でがっちりと握手。

2009年11月15日日曜日

アサイラム2009、多いに満喫

「ASYLUM2009~Sakurazaka Music and Art Weekend~」
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールB
「Best Harvest vol.11」
【出演】リクオ・踊ろうマチルダ

 結構飲んだ割には、すっきりした寝覚め。
 日中は沖縄在住ソウルフラワーの英ちゃん(伊丹英子)とランチを食べて、色々と話しする。2人で牧志界隈をしばらく歩いていたのだけれど、英ちゃんが街の風景に溶け込んでいたのが印象的。
 おじい、おばあが軒先の椅子に座ってだべっていたり、子供が遊び回っていたり、猫がのんびりとお昼寝していたり、犬が徘徊していたり、このあたりは原風景を思わせる懐かしい光景が日常だ。

 この日の共演者、踊ろうマチルダのとは初共演、初対面。知り合いからCDを聴かされて興味を持っていたので、共演を楽しみにしていた。もっとひねくれた風かと想像していたら、案外素直な応対。リハーサル前に楽屋で、セッションを提案したらすぐにOK。
 踊ろうマチルダはバンドではなくソロアーティスト。念のため。27歳だそう。放浪とろくでなしへの憧れと共感に満ちた歌世界。また面白い奴が出てきたな あ。新世代のホーボーミュージシャンって感じで、勝手に親しみを感じてしまった。一見、一聴したところは、年不相応の渋みが印象に残りそうだけれど、彼の 魅力の一つはある種の瑞々しさだと思う。ちょっとブルーハーツの頃のマーシーを思い出したな。今のマチルダも面白いけれど、10年後、20年後も楽しみに 思える存在。彼のことをどう呼べばいいか悩んで「マッチー」などと呼んでみた。

 イベント最終日の打ち上げ乾杯の音頭もやはり自分が指名を受け、役割を全うする。参加者多数で、実に賑やかな打ち上げ。打ち上げの席で日本のフォークシ ンガーの草分け的存在である加川良さんと久し振りに色々と話しさせてもらう。若い頃に良さんや友部さん、有山さんのようなホーボーの先人に出会えたことは 自分の大きな財産である。
 
 那覇の夜は長い。2軒目では地元のジャズメン達も参加してのセッション大会。マチルダもセッションに参加。いや~、最高に盛り上がったなあ。

 3日間、嬉しい出会い、再会が色々。アサイラム2009、多いに満喫。
 ありがとう桜坂劇場。

2009年11月14日土曜日

アサイラム2009でセッション三昧

「ASYLUM2009~Sakurazaka Music and Art Weekend~」
リクオは昼夜2回公演
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールA
「カフェミルトンへのサウダージ オキナワ2009」
【出演】リクオ・新良幸人・吉田慶子with笹子重治・ko-ko-ya
【場所】沖縄県那覇市 桜坂劇場ホールB
「Best Harvest vol.10」
【出演】リクオ・ハシケン×江藤有希

 那覇は晴れて、実に心地よい風が吹いた。
 この日は昼夜2回公演。昼間は宮城県白石市にあるカフェ、カフェミルトンとゆかりのミュージシャンが集まるライブ。もちろんミルトンママ&マスターも去年に続いてイベントに参加。
 吉田慶子さんの生歌を聴いたのはこの日が初めて。涼しげで郷愁を誘う歌声。表情も素敵。
 自分と同じ世代で沖縄を代表する歌者、新良幸人とは2人で1曲セッション。素晴らしい三線、素晴らしいイケメンボイス、素晴らしい間の取り方。そしてアウトローのニオイ。とてもインスパイアされた。
 自分の出番は最後。アンコールではちょっと強引に出演者全員をステージに呼び込んでセッション。でも、いいエンディングになった。
 夜はハシケン×江藤有希と共演。それぞれのステージの後、最後に3人で3曲セッション。リスペクトに満ちたホントにいいセッションだった。
 想定外にアンコールが止まず、再び3人でステージへ。客席に友部正人さんを発見して、いきなり紹介。友部さん、躊躇なくステージへ。友部さん意訳の「I Shall be released」を4人でセッション。踊りながら歌う友部さん。歌の内容を越えて、素晴らしく解放された姿。まさに自由。
 ライブ後、イベントの打ち上げに合流する前に、まず友部夫妻らと食事。楽しい会話。
 友部夫妻との付き合いは自分がCDデビューする前からだから、もう20年を越える。夫妻からは、自分が20代の頃につくったオリジナル曲を演奏しないこ とについて、今迄何度も言及される。この日もそういう話になって、友部さんから「リクオはバンドはやっていなくても、一人で解散をしてるんだね」と言われ る。なるほど。言われてみれば自分はこの20年で何回かの「一人解散」を重ねているように思う。
 ほどなくして全体打ち上げに合流し、桜坂劇場代表の野田君から指名されてこの日も乾杯の音頭を取る。もうそういう役割のようだ。
 全体打ち上げの後は、桜坂劇場の若いスタッフ達や、弘前で「アサイラム」というバーをやっているヒロシさんらともう一軒。桜坂劇場のスタッフは皆笑顔がいい。お金以上に価値のあることに気付いていて、その日を楽しむことに貪欲なのだろう。

2009年11月13日金曜日

沖縄へー祝HEATWAVE30周年

 那覇市にある桜坂劇場の仕切りで、この日から3日間開催される街フェス「アサイラム2009」に参加するため、沖縄に向かう。関東は随分と冷え込んでいたのだけれど、那覇空港に降り立ったら蒸し暑かった。さすが沖縄。
 自分のライブ参加は翌日から。この日は客として、山口洋率いるHEATWAVEの沖縄初ライブに足を運ぶ。ヒロシがHEATWAVEを結成したのは高校 生の頃で、今年で30周年になるそう。30年も同じバンドを続けている奴なんて、多分日本中で数える程なんじゃないか。
 有り余る思いを赤ではなく青い炎に昇華させようとするヒロシの姿勢と、素直な感謝の言葉が姿が印象に残った。継続は力なり。バンドの素晴らしさを実感。
 そのまま打ち上げにも参加。この日の出演者でもないのに自分が指名されて乾杯の音頭を取る。方々でいろんな人達と再会。