2022年7月17日日曜日

「バカの壁」をすり抜けるイメージ

「話しても伝わらない。相手の答が固定されていて、聞く耳を持ってもらえない」
コロナ禍を経て、そういうことを感じる機会がさらに増えた。
「自分が知りたくないことは自主的に耳を塞いで、感情も閉じてしまう」傾向は、自分の中にも存在する。動揺したくないのだ。

養老孟司氏によれば、現代では、「自分が物を知らない、ということを疑う人」がどんどん減ってるそうだ。「バカの壁」は高くて強固だ。
この壁を乗り越えたり叩き壊すのではなく、すり抜けてゆくようなイメージを保ちたい。
相手に理解を求めるより先に、相手を知ろうとする態度が自分達には欠けているんだろうと思う。伝わらないのは、こちらが相手を理解しようとしないことも一因なんだろう。

う〜ん、でもオレ、例えば、あの人のことを理解して、許せるのかなあ。オレ、聖人ちゃうもんなあ。
せめて、自分の至らなさや傲慢を自覚して、そんな自分を許しながら、誰かのことも許したい。

でも、今のところ、まだ許せん人もおるかもなあ。
なんでやねん、ってことも多いしなあ。理解できひんもん。
理不尽に対して怒りを感じることも、間違ってないと思うし。

理想と本音がごちゃごちゃになる丑三つ時。

やるべきことをやろう。

一つに集中する時間をちゃんと保とう。

ー2022年7月15日(金)

2022年7月15日金曜日

謙虚な自覚 ー 統一教会のことなど

安倍晋三氏銃撃事件を受けて、統一教会((現在は「世界平和統一家庭連合」に改称)への注目が集まり始めている。
自分がこのカルト教団を初めて意識したのは18歳の頃、高校時代の数少ない友人が教団の信者となったことがきっかけだった。

その友人からの執拗な勧誘によって、教会施設の一室に軟禁され、人類滅亡の恐怖を煽るおどろおどろしいビデオを延々と見せられ続けた体験が、自分がカルト思考や陰謀論史観に向き合う大きなきっかけになった。当時の出来事については、去年のブログでも一度触れている。

自民党とカルト宗教の関係は今に始まったことではないけれど、政治家のカルト思考が進むことで両者の親和性がより高まっていった印象がある。日本会議と自民党の関係性にも同じようなことが言えると思う。
'19年発足の第4次安倍内閣には、党4役を含めると、統一教会がらみ12人、日本会議系12人の大臣が参加しているとの報道も目にした。

昨年開催された統一教会団体であるNGO・天宙平和連合(UPF)の世界大会に、安倍晋三氏がトランプ氏とともにモニター参加してメッセージを寄せたことは、ネット上の一部では注目を浴びたけれど、一般的なニュースになることはなかった。
参院選でのNHK党や参政党の躍進を見ても、政治のカルト化、陰謀論の浸透は、歯止めが効かなくなっている印象だ。この流れを変える一つの手立ては、自分も含め誰もがこういった思考から完全に逃れることはできないのだという謙虚な自覚じゃないかと思う。

今回の銃撃事件は、この世界の暗い未来を見せつけられているような気がした。言論や対話の通じない社会がもたらすのは、暴力の跋扈なのだろう。

ー 2022年7月14日(木)