2003年3月18日火曜日

2003年3月18日(火) 奄美大島・名瀬市 ASIVI

目がさめてホテルのテレビをつけたらアメリカのブッシュ大統領のテレビ演説を中継していた。
48時間以内にフセイン大統領が亡命しなければ、イラクへの攻撃を始めるとのこと。演説を聞いていて、この人の単純さを恐ろしく感じた。正義の押し付けほど、たちの悪いものはない。
天候は時々雨もぱらつく曇り空。
リハーサル前に、麓さんから借りたチャリンコで市内をぶらつく。街の喧噪からは遠く、静かで穏やかな風情。

名瀬港にて。手前は麓さんから借りたチャリ。
奄美の方々で見かけるガジュマルの樹

奄美は最近、島唄が息づく場所として、本土からも注目を集め始めているけれど、沖縄のようには観光地化されておらず、手付かずの島といった印象が強い。そのために島独自の土着文化が育まれ、今もそれが残り続けている。
奄美の島唄は沖縄のそれとは相当に異なったスタイルを持っている。歌唱法は裏声を使うところが大きな特徴。主に使用される音階や、トリルを多用する三味線 (奄美では三線と言わず三味線と言う。作りも沖縄の三線とは異なっているようだ。)のスタイルも沖縄のそれとは大きく異なっている。
また奄美の中でも地域ごとで島唄のスタイルが細かく違うらしい。山に分断された地形が各地にそれぞれの発展をもたらしたようだ。
とても興味深く、魅力のある土地だ。

夕方4時にASIVIに入りリハーサル開始。今日のライブの為にわざわざグランド・ピアノが楽器屋さんからステージに持ち込まれた。
 リハーサル中にアクシデントが発生。演奏の途中で「バチン!!」とでっかい音が鳴ってピアノの低域弦が切れてしまったのだ。しかもその直後にまた「バチン!!」。なんと続けて2本の弦を切ってしまった。
なんとか応急処置をうながして本番に臨む。

応急処置中
 

オープニング・アクトは奄美島唄界の若きホープ、現在琉球大学の学生でもある中孝介君がつとめてくれる。優しく繊細な歌声。
孝介君が4曲歌った後にオレが登場。
お客さんはもう臨戦状態。どっからでもこんかい、といった頼もしさを感じさせる。まあ食い付きのいいこと。『風の声』で手拍子の入る町はここだけやね。
客席からは曲の合間でさかんに指笛がなる。ここ、日本とちゃうわ。
この日のオレのステージ.ドリンクは黒糖焼酎。飲んで盛り上がり過ぎ、アンコールの途中で目がまわった。
昨日、再会した團塚さんにもアンコールで2曲参加してもらう。ステージでとてもいい顔してはったね。
サンキュー、奄美!
岩手出身、島唄を習いに奄美に滞在しているともちゃんが打ち上げで2曲歌ってくれる

酔っぱらいのオレと麓さん



 

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