2013年6月25日火曜日

被災地からーその2

石巻にて ★5/22(水)石巻商店街カフェのママさんの話
ライブの会場入りする前、石巻市街をぶらついていた時に、ふらりと入った喫茶店で、そのお店の気さくなママさんと長話をさせてもらい、印象的な話をいくつか聞かせてもらいました。
ママさんは、3.11から2年以上が経過して、被災した自分自身の中でも、震災の記憶が薄れかけてきているので、記憶にとどめておくために、津波で壊滅的な打撃を受けた沿岸部を、時々車で走ることにしているそうです。
石巻市街は、郊外に大型店、ショッピングモールができたことによって、ドーナツ化現象が進み、商店街は3.11以前から既に寂れた状態にあった。だから、 復興といっても元に戻すだけではだめで、これを機会に、人が集い、繋がる、新しい街づくりを進めていかないと意味がない。
このママさんの話を聞いて、経済成長中心の社会あり方、分断されたコミュニティーの問題、車中心の街づくり、生活のあり方、そういった根本的な問題が、3.11を契機にして、問い直されるべきだということを、あらためて感じました。

★5/23(木)石巻・日和山公園から街を見下ろす
前日に石巻でのライブを終え、この日は午前中、被災地の支援活動を続けるNPO法人オンザロードで活動する上野祥法君の運転する車で、日和山公園まで連れて行ってもらい、海沿いの街を一望しました。
2年前に石巻入りして、最初に訪れた場所が日和山公園でした。公園に到着すると、眼前に、津波に飲まれ廃墟となった街の姿が、一気にひろがりました。言葉 もなく呆然と立ち尽くす中、瓦礫を撤去する重機の音ばかりが虚しく響いていたのを覚えています。
そして、あれから2年を経て目の前にひろがっていたのは、一面更地ばかりの景色でした。その光景に、”人の営み”を感じとることはできませんでした。
その後、車で山を降り、公園から一望していた門脇町あたりまで連れて行ってもらいました。かって住宅街だったこのあたりは、大きな公園になる計画が進んでいるそうです。街の姿が元に戻ることは、もうないのだと実感しました。

2日間の石巻滞在中に、“再生”に向かってゆく地元の人達のエネルギーを感じとれたことは、1つの収穫でした。
午後には石巻を後にして、仙台を経由してバスを乗り継いで相馬に向かいました。JRがつながっていないと相馬までは遠いなあと実感しました。
相馬入りした夜は、相馬市、南相馬市の知人3人と再会し、飲み会を行いました。原発の話はやはり重たくなりましたが、バカな話もたくさんしました。

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