2010年3月14日日曜日

中川五郎さんのこと

和久井光司プレゼンツ「DOWN TOWN HOOTENANNY vol.2」
【場所】浅草橋 ブンガジャン 
【出演】the BMW/リクオ/中川五郎

 この日は、ライターでもある和久井光司さんの企画するイベントに中川五郎さんとともに参加。

 自分達の世代にとっての五郎さんは、洋楽盤のライナーノーツや訳詞、音楽評論、翻訳家としての印象がどうしても強いのだけれど、今の五郎さんは現役バリバリのシンガーソングライターである。
 自分は五郎さんとは共演するよりも一緒にお酒を飲ませてもらった回数の方がずっと多い。ただ、あんなによく飲んでいるのに、どんな話をしたのかはあんまり思い出せない。五郎さんもそうかもしれない。いつも2人ともかなりの酔っぱらいなのだ。
 何を話したかは覚えていないけれど、五郎さんと一緒に飲ませてもらうと、心が軽くなるような感覚があっていつも楽しい。
 五郎さんって自身の情けない部分、恥ずかしい部分を自分でネタにできる人だと思う。自分の人生をネタにして笑い飛ばせたら最高だ。そのためにはナルシシズムを克服して、自分を客観視する能力が必要。それこそがホントの知性だと思う。
 五郎さんっておかしくって、しかも哀愁があるのだ。「ペーソスを含んだ笑い」って、最高の「笑い」だと思う。
 五郎さんの音楽って、普段の五郎さん以上に五郎さんらしい。もしかしたら五郎さんがデフォルメされたものが、五郎さんの音楽かもしれない。自身の資質をデフォルメして表現することができれば、それはきっとエンターテインメイントにつながる。
 五郎さんと一緒に飲むのも楽しいけれど、一緒に演奏するのもほんと楽しかった。
 ツイッターに五郎さんのことを「演奏する歓びと初期衝動に満ち溢れた60歳!」と書き込んだら、五郎さんから「リピドーだけは、フロイト的にもユング的にも、人一倍強いものを60歳まで持ち続けてます」との返事が帰ってきた。

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