2018年9月8日土曜日

君と僕とサンダーロード ー 祝・マーサ・リニューアル・オープン

毎年8月に行われていた恒例の大阪・マーサでのライブは、お店の改装工事のために今年は9月開催となった。
お店に足を運ぶのは、この日が改装後初だったので、どんな風に生まれ変わっているのか、ちょっとドキドキした。
リニューアルしたマーサは、これまでの店の雰囲気を充分残しつつ、ライブカフェとしてよりカスタマイズされたつくりに変化していた。客席からステージが見やすくなって、何よりも音がさらに良くなったのが嬉しかった。ライブカフェとして、今後さらに評判を呼ぶことは間違いないと思う。


個人的な思い入れで、この日のリニューアル記念ライブまでに完成させたかった曲があり、前夜まで歌詞とメロディーの推敲を重ねた。
マーサ代表の片平社長とは学生時代に一緒にバンドをやっていた仲なので、その頃の思い出を元に、当時のバンドのボーカル&ギター、曲作り担当だった外村伸二の歌へのオマージュも込めた歌が書けたらと考えていたのだ。なんとかぎりぎり曲としてまとめることができたので、アンコールで初披露させてもらった。
「君と僕とサンダーロード」というタイトルをつけたのだけれど、ちょっと恥ずかしい感じもあって、タイトルも歌詞もまだ変更があるかもしれない。「サンダーロード」はスプリングスティーンの曲からの引用。

片平や外村らとバンドをやり始めて、もう33年以上の歳月が流れた。彼らとのバンドで過ごした数年間で、自分は何か確信を得た気がする。音楽と共に生きてゆくための鍵をあの数年間で手に入れたんだと思う。

随分と時が流れ、僕らは「ハイウェイへの鍵」を手にすることはなかった気がするけれど、今も音楽で高鳴り続けている。ただ、あの頃とは歌の響きが少し変わった。
あの頃好きだった歌は、当時よりもずっと「痛みの記憶」を刺激するようになった。その記憶が強過ぎると、聴くのがつらくなる。けれど、その痛みをこえたときに、あの頃聴いていた歌の意味が今になってわかった気がして、あらたな高鳴りを覚える。僕らは今も痛みとともに高鳴り続けている。
暮らしとともに、人生とともに音楽はあるのだと実感する。33年を経て、それぞれがそれぞれのやり方で音楽と関わり続け、僕らは音楽を通じて今も繋がってる。そのことが嬉しく誇らしい。
新しいマーサのステージで歌いながら、物語はまだ続いているのだと思った。

ゲストの蠣崎未来ちゃんとは初共演。心のやわらかい部分に深く沁み入る歌声だった。
彼女を紹介してくれた片平社長の目利きはさすがだと思った。思えば、ハンバートハンバートや杉瀬陽子ちゃん、優河ちゃん等を紹介してくれたのも社長だった。ん?女性ばっかりやん、社長。
未来ちゃんとのアンコール・セッションでは、また彼女の違った側面が感じられて、そのポテンシャルの高さを存分に感じた。きっと彼女のブルースは、これからさらに解放されてゆくのだろう。こうやって若い才能と共演できるのは、ありがたいことだ。

大学時代の軽音仲間の同級生が夫婦でライブを観に来てくれて、ライブ後にメッセージを送ってくれた。「今週は、関西を直撃した台風でお客さんの会社が大打撃を受けたり、お客さんの自宅が半壊したり、たくさん悲しいことがあったけれど、リクオのライブで元気になった」そんな内容だった。
直接の被害は少なくても、災害続きで心のダメージを抱えながら、この日のライブに足を運んでくれた人がきっと何人もおられただろうと思う。もし一時でも、気持ちを楽にしてもらえたなら嬉しいです。


各地で被災された方々には、この場をかりて、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く日常の暮らしに戻れることを願っています。
疲れがたまってくる頃かと思います。自分をいたわってやりましょうね。
各地で、皆さんと再会できることを楽しみにしてます。また。
ー2018年9月8月

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