2023年5月29日月曜日

「暗い本音」と「卵の側」

時代が進んで価値観が変化したことで今では許されなくなった行為もあるけれど、ジャニー喜多川の件に関しては当時から許してはいけない行為だったと思う。

今の時代に至っても、声を上げた弱い立場の者がひどく叩かれる状況にあることが悲しい。
人々の「暗い本音」が可視化される時代だからこそ、そういった側面が余計に目立つのかもしれない。

<高くて頑丈な壁と、壁にぶつかれば壊れてしまう卵があるなら、私はいつでも卵の側に立とう>
作家の村上春樹がイスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式で行った記念講演において、「小説を書いている時、いつも心に留めていること」として語った言葉だ。
自分もそのような立場でありたい。

ー 2023年5月29日(月)

2023年5月23日火曜日

G7広島サミットに思うこと

自分には広島サミットの正否を一刀両断することはできない。いくつもの成果があったのかもしれないけれど、判断しきれない。
ただ、原爆が投下された広島という地で、核保有が正当化されることや戦地への戦闘機投入が決められてゆくことへの心の痛み、もどかしい矛盾を忘れずにいたいと思う(自分自身も矛盾を抱えている)。

平和記念公園を訪れた各国首脳は何を感じとったのだろう(ウクライナのゼレンスキー大統領の演説の中の『歴史という石に、影のみを残すことになるかもしれない国』という言い回しは、直前に平和記念資料館で見た「人影の石」を念頭に置いたもののようだ)。特に広島に原爆を投下した当事国アメリカのバイデン大統領のコメントを聞きたかった。

広島サミットを通して、日本だけじゃなく世界が大きな流れに飲み込まれようとしてる、いや既に飲み込まれているような不安を感じた。
立ち止まって振り返り内省する時間の大切さをあらためて思う。

広島の悲惨が繰り返されないことを願うと同時に、ウクライナからのロシア軍完全撤退を前提とした早期の停戦を心から願っている。
悲惨は今現在も続いている。

ー 2023年5月23日(火)

2023年5月2日火曜日

清志郎さんの命日に、ギターパンダの新譜「オールオーバージャパンダ」を聴く

 清志郎さんの命日に、忌野清志郎&2,3sのメンバーだったギターパンダこと山川のりを君の新譜「オールオーバージャパンダ」を聴いている。


自分の知る限り、日本のミュージシャンの中で忌野清志郎イズムを最も継承している一人は、間違いなくギターパンダだと思う。新譜を聴いて、その思いをさらに強くした。 
https://guitarpanda.base.shop
でも、それがロックファンやRCサクセション、清志郎さんファンにも十分知れ渡っていないようなのが残念だし、おかしいなあと思う。 

ロックは楽しいだけの音楽じゃなくて、違和感や問題提起、内省を含んだダンスミュージックであるところに自分は魅力を感じ、影響されてきた。
ユーモアとペーソスを忘れずに、忖度なく違和感や問題提起を歌にするのりを君の音楽は、まさに自分が思うところのロックだ。

今ののりを君は清志郎イズムを受け継ぐだけでなく、清志郎さんがやれなかったこともやってるように思う。
僕らは受け継ぐだけでなく、その先を手探りで歩くべきなのだ。

ー 2023年5月2日(火)