2022年9月29日木曜日

京都「一乗寺フェス」と「ザ・西院フェス」に関するリクオからの「お願い」と言うよりは「呼びかけ」

 10月15日(土)京都一乗寺にて開催される「一乗寺フェス」と、11月5日(土)京都西院にて開催される「ザ・西院フェス」は、どちらもコロナ禍以前から出演者として関わってきた思い入れの深い地元の地域密着型街フェスです。
単なる音楽フェスではなく、自分達が暮らす街の活性化を目的の一つにした地域の人達による開催である点で、両フェスは共通しています。

コロナ禍において「一乗寺フェス」は無観客配信での開催となり、「ザ・西院フェス」は2年間の開催中止を余儀なくされました。
今年の「一乗寺フェス」は「キャラバン」をテーマに、地元「京都 一乗寺」だけでなく、東京・名古屋・京都のライブハウスも参加し、有観客+オンラインでの開催となります。しかも、複数会場での配信視聴を無料化するとのこと。 (「一乗寺フェス」サイトhttps://fest.ichijoji.net/2022/
「ザ・西院フェス」は、規模を縮小して、ようやく3年振りの開催が決まりました。(西院フェス・サイト https://saifes.net/

どちらのフェスも今年の開催決定にはこぎつけたものの、来年以降の開催継続は今年の成否に寄るところが大きいようです。自分は地元ということもあって、主催側と近い存在にあるので、両フェスの厳しい状況を耳にしています。
もう2年前のようには支援が集まらないし、補助金制度にも頼れなくなってきてるんです。

「ザ・西院フェス」のクラファンは明日30日で募集終了にも関わらず、支援総額が目標金額の半分にも達していないし、「一乗寺フェス」のクラファンは70万円以上が集まらないと支援金が支払われないシステムにも関わらず、残り13日となって、集まった金額はまだ13万に満たない状況。

主催側の告知方法にも一因があるのかもしれないけれど、こういう支援が集まらない状況が各地で起き始めてるんじゃないかと想像してます。
もう、支援に頼れる時期じゃないのかもしれません。でも、少し聞いてほしいんです。

主催側でもなく、出演者の1人に過ぎないオレが、誰に頼まれたわけでなく、この文章を綴る理由は、両フェスを支援したいからと言うよりは、「一乗寺フェス」も「ザ・西院フェス」もなくなってもらっちゃ自分が困るからなんです。なくなってしまったら自分が寂しくて、悲しくなるんです。
コロナ後も、こういう地域密着の小規模の街フェスが全国に存在し続けてほしいんです。街に音楽が鳴り響き続けてほしいんです。音楽を通じて街の人達が繋がり続けてほしい、自分もその一員になりたいんです。

興味が持てない人に、無理にお願いしたいわけじゃないんです。
でも、こういった文化や人との繋がり方を愛する人達、「ザ・西院フェス」と「一乗寺フェス」の継続を願う人達には、自分のために無理なくクラウドファンディングに参加してもらいたいんです。これは、「お願い」というより「呼びかけ」です。
「自分達にとって大切な場を、自分達で守り、育んでゆきたい」
そういう願いを込めた「呼びかけ」です。

この「呼びかけ」が届くべき人達に届くことを願ってます。

■「一乗寺フェス」クラウドファンディング申し込み

■ザ・西院フェス」クラウドファンディング申し込み

ー 2022年 9月29日(木)

2022年9月28日水曜日

菅前首相の追悼の辞に感じたこと

 安倍晋三氏を見送る国葬の儀における菅前首相の情緒に訴える追悼の辞を聞きながら、色々と考えさせられた。

「総理、あなたの判断はいつも正しかった」

この言葉がもたらす波紋、反感と共感のコントラストを菅氏が想像できていなかったとしたら、かなり冷静さを欠いていると思う。そもそも、「いつも正しい人」など存在しないだろう。
意識的であれ、無意識であれ、菅氏の中に故人を神格化したい欲求があったんじゃないだろうか。
この人は心から安倍氏に心酔していて、その思いが、言葉や語り口の無防備さをもたらしたのかもしれない。そんな印象を抱いた。

安倍前首相が銃撃されて以来、個人崇拝や神格化を求める傾向が強まったと感じる。反対意見の多かった国葬は、反対をも粮にして、そういった傾向を後押しする役割を果たしたように思う。
反対意見が多くなる程に安倍氏を支持する強固な心の壁が築かれ、崇拝や美化がさらに強まってゆく様には、カルト的要素を感じる。そもそも、安倍氏と統一教会は、そのカルト的傾向においても親和性が高かったように思う。

そういった傾向や兆候は、今の日本においては各所で確認できる。
社会全体が冷静さを欠いて、カルト的傾向が強まってゆくその先に、差別や偏見、不寛容、敵対、戦争をもたらす全体主義があるのだろう。この傾向には、右も左も関係ないと思う。

こうした流れに、自分自身も飲み込まれてしまいそうな危うさを感じる。
孤独を受け入れながら、慎重に抗い続けようと思う。

ー 2022年9月28日(水)