若い頃は嫌なことをやられたらやり返そうとしがちだったけれど、今は腹が立っても仕返しを我慢するようになった。
不毛さが想像できて、めんどくさくなった。そういう機会自体も減った。
けれど、やられたことに対しては、どこかで根に持ち続けている。思い出すと腹が立ったり悲しくなるので、思い出さないようにしてる。
傷ついた心は傷ついたままなのだ。思い返すと、大体は、プライドや嫉妬が関わる問題だった。
ただ、相手から素直に謝られると、わりとすぐにわだかまりが解消する。こちらも、すっと素直な気持ちになれる。そういう単純さが自分の中にあってよかったと思う。
意識的に、こちらから先に相手を傷つけようとすることはないつもりだけれど、自分の振る舞いが、結果的に、相手のプライドを傷つけたことは、多々あったのだろうと想像する。いや、今もあるのかもしれない。
悪気がないのもタチが悪かろうけれど、若い頃は、それは相手側の問題として捉えることが多かった。「弱さ」を武器にされて、こっちも相当に傷つけられているんだという被害者意識が今以上に強かった。その体験をバネにもした。
言葉は、たった一言で相手を地獄に突き落とすことができる恐ろしい武器にもなり得るのだと思う。それくらい人の心は弱い(自分も含めて)。ホント、人間は皆ボチボチである。
やられたらやり返そうとする自分の暴力性は今も消えちゃいないし、いつまで経っても、人との関わりの中でプライドや嫉妬が関わる問題から抜け出すことは難しいけれど、最近は、もうちょっと労わり合いながら生きていけたらなと思っている。
ー 2021年6月9日(水)
0 件のコメント:
コメントを投稿