2026年3月12日木曜日

まだ小さな流れかもしれないけれど、確実に起きている変化

 「大きな出来事があっても、社会の大勢はそんなに大きく変わらない」
震災後も、コロナ後も、そうだった。

けれど、社会が元に戻ったとしても、自分の生活の手触りは変わった。
別の価値基準を経験してしまったので、もう後戻りはできない。

震災とコロナを経て、音楽だけでなく、日常レベルでの相互作用やシェアへの意識が深まった。
地域からの発信や、地域同士をつなぐ媒介人としての役割にも、以前よりやりがいを感じるようになった。

表現して共感を求めるだけでなく、音楽が「人をつなぐ装置」であること、共同体の中で人を結びつける媒介になりうることを、より強く意識するようになった。
それは、音楽の原初のあり方に戻っているのかもしれない。

震災以降の日本では、小規模ライブ、地域イベント、チャリティライブ、配信コミュニティなどが確実に増えた。
これは単に音楽産業が変化したというより、社会が音楽を必要とする形が変わってきたのだと思う。
音楽が、情報でも商品でもなく、「関係」そのものに向かっている。

巨大メディアを通さない、音楽を介した横のつながりは確実に広がっている。
人から人へ伝わる、新しい回路が生まれている実感がある。

それは、社会全体から見ればまだ小さな流れかもしれない。
けれど文化の現場では、確実に起きている変化だ。

こうした小さな変化が、何十年もかけて広がっていけばいいと思う。
自分はその流れの中に身を置いていたい。

「お花畑」とか「綺麗事」と言われることもあるけれど、自分の感覚や考えの多くは、体験と実践によって形作られてきたものだ。
こっちの方が、やりがいがあって楽しい。
みなさん、いつでも歓迎しますよ。

ー 2026年3月12日(木)

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