2006年3月10日金曜日

3/10 (金)

長野ネオンホール~権堂ピアノうた祭り~
出演:リクオ、倉橋ヨエコ、タテタカコ
オープニンブ:秋元紗智子
 女性3人のピアノ弾き語りとの共演。
  ステージを観ていて、タテさんも倉橋さんも、底を蹴り上がる力がある人なんだろうなあと思った。歌うことでネガティブな要素がポジティブに変換されてい る。醜さや混沌に向き合うところから美しさは生まれてくるのかもしれない。とにかく彼女達の「歌う必然性」を強く感じた。
 2人のステージを観 て、早川義夫さんを思い出した。学生時代に早川さんの「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」というアルバムに収録されている「もてない男の歌」と いう情けない曲を聴いて、妙に勇気づけられたことがある。いたたまれなさを通り越して、笑えた。全部ネタにすればいいのだと知った。
 倉橋さんの 歌も笑えた。他のお客さんももっとオレみたいに、リラックスして、聴けばいいのにと思った。悲劇は視点をかえたり、時間をおけば喜劇になる。倉橋さんはい ろんなネタを持ってそう。人を笑わせるたり楽にさせる才能のある人だと思うのだが、本人はまだあんまり気付いていいないかも。来週の下北沢での共演、セッ ションが楽しみ。
 タテさんは、引きこもっていた時期にオレのCDを部屋でよく聴いてくれていたそう。そういう人が歌うたいになって、こうやって共演できて、刺激をもらえるのは嬉しいことだ。歌への集中力が素晴らしい。ステージで、間を恐れないところもいい。
 オープンニングで演奏したさっちゃんは1歳になる子供を連れてきた。もう、お母さんなんやね。悲しみも切なさも、あらゆる感情を受け入れようとする強さを感じさせる歌だった。
  3人の音楽が少し懐かしく聴こえたのは、かっての自分をだぶらせているところがあったのかもしれない。色んな意味で若さを感じた、なんて言ってしまうと、 自分が年とったみたいで嫌なのだが、やはりああいう表現をするには、自分はある意味で技術とか遊びを覚え過ぎてしまったように思う。でも今も楽しいからそ れでいい。昔の自分と今の自分はあきらかに違っていて、その時々にできること、やりたいことをやればいいのだ。最近のオレは、時流に乗って、「エロかっこ いい、ちょい悪親父」路線で行けへんかなあなどと思ったりしてんねんけど。え、ちょっと違う? 
 タテさんはデビューしてからも出身地の飯田市に在住しながら活動を続けていて、オレは明日は飯田でライブなので、打ち上げの後飯田まで一緒に乗せて行ってもらう。
★左タテさん、右倉橋さん。奥はネオンのスタッフ。

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