2006年3月5日日曜日

3/05 (日)

晴れ。所用のため早朝に外出。
 昼過ぎには用事を終えたので、午後からの過ごし方を考える。自分がやってるような仕事は、スケジュールが入っていない日が休みというわけではなく、そういう日の過ごし方はある程度本人の意志で決定される。仕事と遊びの境界線も時には曖昧だったりもするのだが。
 で、この日はちょっと悩んで、音楽以外のことで遊ぶことにする。調べてみたら、各地でプロレス興行が開催されてることが判明。知人を誘って「東京プロレス巡礼」をやることを思いつく。オレは主におばあちゃんの影響で、小さい頃からのプロレス、格闘技好きなのだ。

  まずは永田町のキャピトル東急ホテル内にあるコーヒーハウス「オリガミ」に行く。なんでコーヒーハウスかと言うと、オリガミはジャイアント馬場が生前に通 い続けたお店なのだ。オレはどちらかと言うと、おばあちゃんと同じく猪木ファンだったのだが、馬場さん(さんづけしてしまうのです)のことだって好きだっ た。なんか一緒に暮らしてた父方のおじいちゃんと似ていたのだ。
 年内にキャピトル東急ホテルが取り壊されてしまうという話を聞いていたので、一度はオリガミに足を運び、馬場さんを思い出しながら、名物のアップルパンケーキを食べてみたいと思っていたのだ。
 キャピトル東急ホテルに来たのは始めて。風格を感じさせる佇まい。オリガミはコーヒーハウスと言うには、少し敷居が高い雰囲気。ランチが軽く2000円を超える。体の大きな馬場さんは、きっと奥のソファ席に座っていたんではないかな、などと想像する。
 ランチを食べた後に念願のアップルパンケーキを注文。うん、美味い。来てよかった。

 オリガミを出た後は、九段下の日本武道館に向かう。この日は武道館で馬場さんの弟子達が興したプロレス団体ノアの興行があるのだ。横浜で行われているハッスル(フォ~のHGが参加)にしようか少し悩んだが、やはり今日の流れは武道館。
 プロレス業界は現在、昨今の格闘技ブームに押されて、大変な苦戦を強いられている。そんな中でノアは、プロレスファンから最も信頼される団体として、順調に興行成績をのばし続け、今や業界の砦とも言える存在。
 九段下の駅を出たら武道館に続く長蛇の列が出来ていた。第一試合が開始してほどなくして、広い武道館が最上階まで埋まる。リピーターのコアなお客さんが多い様子。
 久し振りのプロレス生観戦。以前とは違って、同じパフォーマーとして俯瞰した視線で楽しませてもらう。
  しっかり受け身をとって、相手の技を受け、鍛え上げた肉体同士のぶつかり合いをみせる。リング上で展開され続けたのは、基本フォーマットに乗っとったプロ レスらしいプロレス。「プロレスはプロレスでしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。」という馬場さんの意志をしっかりと受け継いでいて、方向性の軸に ぶれがない。リング上だけでなく、空間全体が、暖かい。子宮内的空間とでも言おうか。
 この日のMVPは三沢選手。受け身の凄さ、間の取り方のうまさ、リアルな感情表現、にじみでる色気で、プロレスの奥深さを最も体現していた。
  他の選手は技のてんこ盛りに走りがちなのだが、三沢選手は不必要な技を出さず、一つの技にしっかりとした必然性と説得力をこめていた。それによって、技の 素晴らしさ以上に人間力とか色気が伝わってきた。これって、音楽に置き換えて考えることもできる。ジヤンルが違えど、いいパフォーマンスは勉強になる。
 武道館を出て、居酒屋でプロレス談義。プロレスは観て楽しむだけでなく、観た後に想像して語る楽しさがある。
 久し振りにプロレスを満喫した一日。
★オリガミのアップルパンケーキ

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