芦別 ディラン
北海道に来てから初めて晴れた。
帯広から各停の汽車(北海道ではJRのことを汽車と呼ぶのだ)に乗って芦別へ。久し振りに汽笛を聴いたなあ。窓の開く列車も久し振り。
昼過ぎ、芦別駅に到着して、ホテルにチェックイン後、しばらく街を散歩する。人通りは少ないというか、ほとんどない。閑散とした商店街通りに設置された
スピーカーから、「第3の男」がゆる~く流れていた。なんともけだるい空気。取り残されたような、それでいてなんだが解きほぐされたような自由な気分。
かっては炭坑街として栄え、7万人を超えていたという芦別の人口も今や1万人台。そんな街で10数年に渡ってディランは、様々なツアーミュージシャンの
ライブを企画し続けている。ライブの時には遠方から足を運ぶお客さんも多い。ディランは地元のお客さんにとっては、憩いの飲み屋であり、音楽ファンにとっ
ては特別な思い入れのできるライブスポットだ。
10年前にディランがアプライトピアノを購入した際、マスターの忠さんから「リクオに弾いてもらいたくて買ったんだよ」と言われた。それからディランには1年に1度の間隔で通い続けている。
この日のディランのピアノは、自分との再会を喜んでくれたみたいで、いつも以上によく鳴ってくれた。お客さんの乗りも素晴らしく、ライブが進むうちに自分はどんどん調子に乗っていった。ライブが終わったら、汗びっしょり。しばらく放心状態。
力を出し切ってしまった感じで、打ち上げでは、騒ぐ元気が残っていなかったけれど、回りの人達が楽しそうにしてくれていたから、自分も幸せな気分になれた。
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