2009年6月9日火曜日

鍵盤女と鍵盤男、渋谷に現る 

渋谷公園通り クラシックス
「鍵盤女の春『はじめてのおとこ』その3」
出演:【鍵盤女】中ムラサトコ(org,vo)+鈴木亜紀(pf,vo)
スペシャルゲスト:(はじめてのおとこ)●リクオ(pf,vo)
 なんだかいつも以上に渋谷の人混みと街のノイズに圧倒された。一昨日まで北海道オホーツク海沿いの小さな街にいたので、ギャップが大きい。
 でもこの都会の雑踏が必ずしも嫌いというわけではない。暮らすのはもうしんどいけれど、たまにはこの街にやって来て、清濁入り混じったエネルギーを受け取りたいと思う。
 この日のライブ会場クラシックスは、公園通りという渋谷の繁華街に、ひっそりと品よく存在していた。古いお店ではないのに、どこか懐かしいニオイがした。そう言えば鍵盤女の2人、亜紀ちゃんとサトコちゃんにも懐かしさを感じるなあ。
 お店のグランドピアノを弾いてみたら、とてもいい鳴りがした。店内の響きもよい。アコースティックのライブをやるには最適の場所に思えた。渋谷にこんな場所があったなんて知らなかった。
 会場は満席になり、鍵盤女達は実に生き生きと気持ち良さげに演奏していた。2人とクラシックスの相性はとても良く思えた。
 2人が、オレのオリジナル曲「夜の過ごし方朝の迎え方」をカヴァーしてステージで披露してくれた。とても色っぽく演奏してくれて、嬉しかった。いい曲だと思った。
 鍵盤女2人に囲まれて、鍵盤男冥利につきます。

 ライブを観に来てくれた中川五郎さんと、久し振りにいっ緒に打ち上がれたのも嬉しかった。五郎さんは、シンガーソングライター、翻訳家、小説家、音楽ラ イター等色々な肩書きを持つ人だけれど、実際には中川五郎という人となりの存在感が、どんな肩書きも超えてしまっている。結局、中川五郎を作品にして生き ている人なんじゃないかという気がする。そういう点では五郎さんの盟友だった高田渡さんと共通した生き方のように思う。
 今年還暦なのだそう。これだけ年が離れていて、気さくに話させてくれる人もめずらしい。自分にとっての五郎さんは、酒の席で深刻なことを軽く、軽いことをより軽く伝えてくれる、素敵な不良親父である。長生きしてほしいなあ。

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