大阪 Rain Dogs
『GRAPEFRUIT MOON ~さよなら、マイ・スイートホーム vol.1』
【出演】リクオ/浦朋恵/酒井ヒロキ/奇妙礼太郎
年内で閉店が決まっているRAIN DOGSのラストイベントに参加した。RAIN
DOGSと自分の付き合いは、オープン当初からだから、17年前に及ぶ。アングラな匂いと独特ないかがわしさに惹き付けられて、地元の一癖ある濃い人達
が、世代を超えて集まる面白い店だった。RAIN
DOGSの空間とステージは自分のワイルドネスを刺激した。この場所だと、よりやんちゃに弾けることができた。
最近はステージでのお酒を控えるようにしていたのだけれど、ちょっと迷ってこの日は結局飲んだ。RAIN DOGSだから。
自分以外の出演者は、関西を拠点に活動する自分よりも若い世代のミュージシャンばかり。彼らのステージを見て、大阪では、ほんとローカル色豊かで、面白
いミュージシャンが育っているなとあらためて思った。奇妙礼太郎
の歌はとても懐かしくて、新鮮で、ほろっときた。彼を見ていると、シンパシーを感じて、ちょっとおせっかいな気持ちになってしまう。ヒロキに対しても同じ
気持ちになるなあ。
ナイーブな感性を持ち続けることは、大変だと思う。その感性が自身を傷つけてしまうこともある。ずっとオープンで素直な気持ちで音楽をやり続けてほしいなあと思う。
RAIN DOGS社長の岳原さんが亡くなったのは10日程前だった。RAIN
DOGS最後のステージを観てもらうことはできなかった。岳原さんが逝った数日後に今度は、音楽プロデューサーの阿部さんが亡くなった。大阪の街に生き、
街の音楽を支え続けた人だった。RAIN DOGSと阿部さんの繋がりも深かった。
ライブ中はそんなに感傷的な気持ちにはならなかった。皆と一緒に、いつものRAIN DOGSを多いに楽しんで、弾けた。
ただ、選曲は、阿部さんと岳原さん、それぞれのリクエストに応えた。「サヨナラ」ではなく「アリガトウ」の気持ちを込めた。
音楽はこの世とあの世もつなげてくれる。
いい夜だった。
RAIN DOGSを去る時は、やはり少し感傷的になった。
今年は例年になく多くの知り合いを見送る年になった。
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