昼前、夢の途中で目が覚めた。夢の舞台は自分の高校時代。
布団の中で、内容を思い出そうと試みたのだが、既に大部分は忘れてしまっていた。ただ、夢のせいで、自分が高校時代に味わったあのなんともいえない孤独感がよみがえってきた。寝起きなのに妙に頭が冴えだして、そのまま布団の中で、物思いにふけり続けた。
無意識の時間が自分に何かを気付かせ、思い出させようとしているらしい。睡眠は大切だなと思う。
特に高校2、3年の頃、自分は孤立していた。次第に学友との付き合いが疎遠になり、行き場がなくなってしまった。それが辛かったのかというと、一概にそう
とも言えない。寂しさ、やるせなさ、もどかしさを感じながらも、孤独であること、独りでいることの自由さにも気づき始めていたように思う。
あの
頃の自分はどこにいても、独りでぼんやりと空想の世界にひたってばかりいた。時々、生きること、死ぬこと、有限、無限について想いを巡らせて、恐れおのの
いたりもした。言葉はなかなか見つからなかったけれど、メロディーは既に聴こえ始めていた。ただそれを形にする方法をよく知らなかったし、勇気もなかっ
た。
当時の感触、感覚を思い出そうとすると、なんとも言えず胸がしめつけられる。思い出したいような思い出したくないような感じ。まだ何も始まっていないのに、既に喪失感のようなものがあった気がする。自分の体と心の変化に対する戸惑いもあって、アンバランスな時代だった。
今になって振り返ってみると、自分の創作の原点の一つが、あの当時にあったように思う。孤独な時間は、自分自身に向き合う時間でもあった。それによって自分の想像力が高まっていった気がする。あの頃の“ため”が今に生きていることは間違いない。
今日は、本を読んだり、ぼんやりしたり、考え事をしたりしながら、言葉を自分にたぐり寄せる作業を少しずつ進めた。
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