三鷹 文鳥舎
会場入りする前に南阿佐ヶ谷で途中下車して、阿佐ヶ谷住宅と、その住宅街に隣接する善福寺川沿いを散歩する。
阿佐ヶ谷住宅は50年以上前に作られた公団住宅街で、老朽化により年内に取り壊して建て替えられることが決まっている。知人の誘いで始めて足を運んだのだけれど、緑地が多く実に味わいのある住宅街だった。取り壊しが惜しまれるのも理解できた。
桜並木も実に美しく、レトロな街並と相まって郷愁を誘った。去年まで杉並住民だったのに、同じ区内にこんな場所があることを知らなかった。
東京の桜は既に散り始めていて、善福寺川の川面には無数の桜の花びらが浮いていた。東京に住んでいた去年までは、桜並木の美しい善福寺川と神田川が自分の
チャリンコでの散歩コースの一つだった。「はかめき」という自曲の歌詞にある、川面を埋め尽くした桜の花びらの描写は、この善福寺川と神田川で見た情景が
元になっている。
この日のライブの話を持ってきてくれたのは、中学高校生時代の同級生である村上晃一君である。彼とは中学生の頃に一緒
にバンドの真似事をした仲だった(村上君はベース担当)。その後村上君は高校大学を通じてラガーマンとして活躍、卒業後はベースボールマガジンに入社、ラ
グビーマガシンの編集長を経て現在はラグビージャーナリストとして活躍している。
ライブ会場の文鳥舎は、彼が定期的にトークライブを行っているお店だった(そのトークの内容は2冊の本になって出版されている)。
村上君やお店のママさんが積極的に告知してくれたお陰もあって、チケットは前売りの段階でソールドアウト。とてもいい雰囲気の中で演奏させてもらった。文鳥舎は、始めて来たにも関わらず、ほっこりと落ち着ける居心地の良い空間だった。
自分のライブに来てくれるお客さんの割合は女性の方が多いのだけれど、この日は男性客が数人程という極端な割合だった。
文鳥舎ではライブの後に出演者とお客さん、スタッフによる懇親会が行われるのが恒例となっているそうで、今回もかなり多くのお客さんが残ってくれて、ビュッフェパーティー形式の懇親会が催された。色んな場所でライブをやってきたけれど、こういう乗りは初体験。
懇親会に参加したほとんどが女性で、ファンの集いのような雰囲気もあり、最初はちと恥ずかしかった。まあ、スターでもなし、構える程のもんでもないわな。
懇親会の後も店に残って、村上君、ママさんとまったりと飲む。村上君が自分のライブを観るのは10数年振り。「どちらかというと無口で人を笑わせるようなタイプではなかったリクオがこんな芸風になるなんて」と、その変化に驚いていた様子だった。
村上君は昔から華のある男だったけれど、積み重ねてきたキャリアからくるのであろう自身や余裕が感じられて、男前に磨きがかかっていた。中高時代の同級生とこんなふうにつながれたことが嬉しかった。
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