2009年7月31日金曜日

終わらないブルーズを歌おうー三宅伸治ライブに飛び入り

 この日、三宅伸治さんが自分が住む藤沢市のライブスポットでライブをやるというので、チャリンコで会場に駆けつけ、飛び入りで5曲セッションさせてもらう。会場は最高の盛り上がりだった。
 ライブ前とライブ後、2人だけでいろんな話をした。三宅さんとは長い付き合いだけれど、こうな風に話せるようになったのはわりと最近のことだ。自分が前より少し素直になれたせいかもしれない。
 ステージ上の三宅さんは楽屋とは別人だった。どんなに悲しくても、どんなに虚しくても、ステージに立ち、最高のパフォーマンスを魅せる。与えられた役割を背負ってゆく。そんな覚悟を感じた。
 「終わらないブルーズを歌おう」
 ライブ中に、そんな言葉が自分の頭の中でリフレインしていた。
 三宅さんと一緒にツアーを回ってみたいなあと思った。

2009年7月25日土曜日

I Shall be Realeasedー湘南江ノ島に

藤沢市片瀬海岸 虎丸座
海さくらミュージックフェスティバル・プレイベント~THE HOBO JUNGLE TOUR 2009
【出演】山口洋(HEAT WAVE)&リクオ

 HOBO JUNGLE TOUR 最終公演は、9月5日、6日に行われる「海さくらミュージックフェスティバル」のプレイベントとして行われた。
 予報がはずれてこの日の湘南は快晴。風がよく通り心地よい天気になった。リハーサルの前には「海さくら」恒例の江ノ島ゴミ広いにも参加。
 この日のライブ会場の虎丸座は、「海さくらミュージックフェスティバル」で使用されるライブ会場の一つ。江ノ島の橋のたもとにあるビルの7階にあり、江ノ島と海を一望できる最高のロケーション。実は自宅からチャリンコで10分ほどの距離。
 チケットはめでたくソールドアウトで、ライブは理想的な盛り上がりになった。アンコールでは、ボードビリアンであり、ハープ奏者であり、同じビルの一階 にある花みづきというラーメン屋さんの店長さんでもあるムッシュさんがハープを持って飛び入りしてくれる。曲はボブディランの「I Shall be Realeased」。
 今回のツアーではほとんどの公演でこの曲が演奏された。「HOBO JUNGLE TOUR 2009」を象徴するような曲だと言っていいかもしれない。
 今回のツアーでヒロシは、自身が解き放たれるための葛藤、あがきを、隠しようもなくそのパフォーマンスに込めていた。そんな彼の姿を鏡にしながら、自分 自身も、演奏面においても精神面においても、解き放たれるための道筋を探し続けているような感覚があった。ツアー中、いつにもまして自身に向き合わされる 機会が多かったように思う。ヒロシのお陰であろう。ソロのツアーの方がもっと気楽に快楽原則に従ってる感じ。どっちもありだ。
 各地でいろんなことを感じて、考えて、飲んで、楽しんで、無事ツアー終了。ありがとう。

 プレイベントも終わり、今度はいよいよ「海さくらミュージックフェスティバル」である。
 しばらくはフライヤーとポスターを持って、出来る限り湘南の街をうろつくつもり。

2009年7月20日月曜日

やはり人生にはボケツッコミ、ノリツッコミが必要だー大阪にて 大阪 Rain Dogs

大阪 Rain Dogs
THE HOBO JUNGLE TOUR 2009
【出演】山口洋(HEAT WAVE)&リクオ
オープニングアクト:杉瀬陽子&酒井ヒロシ

 昨日、高松から大阪入りし、夜はヒロシと彼の知人と東梅田界隈で飲み食いする。せっかくだから大阪の味や雰囲気を味わってもらおうと、猥雑な風俗街にあるお好み焼き屋に、まず彼らを案内する。
 お好み焼きはとても美味しくて皆に好評であった。しかし、それ以上に彼らにインパクトを残したのが、せまい店内で大阪弁をまくしたて、大声で笑い、ひた すら盛り上がり続ける家族の一団だった。小学生低学年と思われる娘2人も盛り上がりの輪に加わり、ノリツッコミを駆使して爆笑をとっているところが、さす が大阪。回りを気にしている風がまるでない。ある種の繊細さに欠け、たくましい。もちろん大阪人がこういうタイプの人達ばかりというわけではないが。
 その後回った2件のお店もそれぞれに濃い人間の集まるディープ空間で、オフ日にしてはかなり濃密な夜になった。

 ライブ会場のRain Dogsは風俗店の集まる梅田東通りの先にある、アングラのニオイの残るお店。オーナーとは90年代前半からの長い付き合い。
 同じ建物の3階にHeaven's DoorというRain Dogsのオーナーがやっているバーがあるのだが、このお店は日替わりマスターというユニークなシステムを採用している。この日のマスターのカオリーニョ 藤原は地元の音楽シーンでは名の知れた存在。自分にとっては学生時代からの付き合いになる年の離れた盟友である。
 他の日のマスターも、憂歌団のマネージャーだったヒデマロさんだったり、大阪の音楽事務所ヒップランドの立ち上げメンバーであり、大阪名物の音楽イベン ト、春一番を福岡フータさんと共に支え続けるアベさんだったり、地元の音楽シーンを切り開いて来た名物親父ばかり。
 ここはオルタナティブな感覚を持った人間が集まる場所なのだ。ディープ大阪を体験したければ、Rain DogsとHeaven's Doorに来れば間違いない。

 やはり土地柄の影響なんだろう、この日のステージではボケのヒロシとツッコミのオレという役割が確立されていた。緊張と緩和の振り幅が実に大きくて、その結果、いつも以上に笑いの多いステージになった。
 やはり人生にはボケツッコミ、ノリツッコミが必要だ。人をバカにして優越感にひたるのではなく、人をアホにする、自分をバカにして卑屈になるのではなく、自分をアホにする感覚。両者には愛があるかないかという大きな違いがある。
 自分をアホにする、自身を笑うというのは、ナルシシズムを超えて自分を俯瞰する、客観視するということでもある。ボケツッコミ、ノリツッコミは拡大解釈と過小評価におちいらないためのスキルだ。
 どんなに焦ってあがいてみても人間みなぼちぼちである。そのことを自覚するにはある種の断念のようなものが必要なのかもしれない。
 「ぼちぼち行く」ことで、ジェットコースターに乗っていては見えなかった景色が見えたりする。それは暗示から逃れるため、ブルーにこんがらないためのスキルだ。
 ちょっと大げさか。
 今回の大阪滞在で、自分が関西の文化から受けた影響は大きいなとあらためて実感した。

 打ち上げの途中で例によってセッション大会が始まった。地元の若いミュージシャン達の演奏の後に、カオリーニョ藤原が弾き語りを数曲聴かせてくれた。そ れは、あがき続ける魂をなだめ、心を軽くしてくれるような、洗練と土着が共存した素敵な音楽だった。

 急遽オープニングで演奏してくれた杉瀬陽子&酒井ヒロキには、やはりぐっときた。あとは自分を信じて前に進んでほしい、心からそう思った。

2009年7月18日土曜日

酒場ライブat高松

香川県高松市 Bar RUFFHOUSE
THE HOBO JUNGLE TOUR 2009
【出演】山口洋(HEAT WAVE)&リクオ

 チェックアウト後、阿南で温泉につかってから、高松へ。
 猛暑である。
 この日のライブ会場、Bar RUFFHOUSE はアーケード街の地下にあるミュージック.バー。ヒロシの紹介で、自分は今回始めて訪れた。オーナーの今城君は、外見はコワモテだけれど、話してみると気 さくで、音楽を心から愛するナイスガイだった。
 この夜のライブは酒場ライブならではの猥雑でくだけた雰囲気の中で行われた。
 こういう空間でのライブだと、やはり演奏中にアルコールが欲しくなる。2部からは酔わない程度にビールと焼酎を少々。
 RUFFHOUSE でのヒロシは随分とリラックスして楽しんでいる様子。彼を置いて、自分が先にホテルに帰るのはめずらしい。
 

2009年7月17日金曜日

阿南で伝説のギタリストに会う

徳島県阿南市 GO-GO music&cafe
THE HOBO JUNGLE TOUR 2009
【出演】山口洋(HEAT WAVE)&リクオ
 この日のライブ会場GO-GO music&cafeは、カフェ営業以外に、ライブ、スタジオ経営、音楽教室、自主レーベル運営、地元の会館管理などを行う多角経営のお店であ る。街にGO-GOのような音楽拠点が一つあることはすごく大きい。こういう場所に人が集まり繋がりが生まれる。
 オーナーのしのやんのバイタリティーには圧倒されるものがあった。きっと止まったら死んでしまうタイプなんだろうなあ。
 そして、なぜかお店の厨房には某有名バンドの伝説のギタリスト、Nさんが立っていた。その風貌はまるで伝説のサーファーみたいだった。
 NさんはGO-GO music&cafeの料理人であると同時に、音楽プロデューサーでもあるのだそうだ。オーナーのしのやんと縁があって、今年に入って家族で阿南 に越して来たそう。今はこちらに住みながら月に1度の割合で東京にも通って仕事するというスタンスなのだそう。
 Nさんはすっかり阿南の街と人に溶け込んでいるように見えた。構えたところがなく、とても気さくで、余裕を感じさせる人だった。
 しのやん始め、阿南の人達の喋りと乗りは関西に近い。地理的には和歌山に近く、やはり影響を受け合っているのだろう。 
 今回の四国ツアーで出会う人達は皆明るくて、人との繋がりの中で日々の暮らしを謳歌しているように見える。いいエネルビーをもらっている。

2009年7月15日水曜日

山と田んぼに囲まれてブギナイト

香川県 三豊市 ブギナイト
THE HOBO JUNGLE TOUR 2009
【出演】山口洋(HEAT WAVE)&リクオ
オープニングアクト:酒井ヒロキ
 回りの景色は田んぼと山ばかり。あまり人をみかけない。
 そこにぽつりとブギナイトがある。
 「ここに人が来るのかなあ」とヒロシがつぶやいた。
 そう思う気持ちもわかる。
 開演が近くなると、どこからともなく人が集まってきて、客席が埋まった。年齢層は幅広い。
 お客さん全員の顔がよくみえた。表情がとても豊か。シャイなヒロシもお客さんの素直な思いを受け取って、次第に表情が柔らかくなってゆくように見えた。
 打ち上げの後半、ヒロキを相手にヒロシによるギター教室が始まった。その教え方はとても理にかなっていて、わかりやすかった。ヒロシのギタープレイを食 い入るように見つめてるヒロキの姿と、その光景を興奮した面持ちで見守るブギナイトの若きオーナーYくんの姿が印象的だった。

2009年7月14日火曜日

寺田寅彦生家にて取材

 高知に残り、日中、寺田寅彦の生家である記念会館でヒロシと共に高知新聞の取材を受ける。 
 そこは心落ち着く静かな日本家屋だった。部屋にはエアコンがなかったのだけれど、よく風が通り、暑さを感じなかった。時々鳴る風鈴が、心も涼しくさせてくれた。
 夜は昨夜のライブの主催者であるMさん夫妻の自宅に招かれて、美味しい手料理をいただいた。