金沢 もっきりや
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
二日酔いのふらふら状態で午前9時前に羽田着。出発まで時間があるので空港内のカフェで一服してたら、山口から電話があって、車で空港に向かっているのだ
が、渋滞に巻き込まれて時間がやばいとのこと。次の電話で、到着が時間ぎりぎりになりそうだからチェックインと駐車場の場所とりをお願いしたいとのこと。
ほんとぎりぎりの時間に山口が到着。荷物をカウンターに預ける時間もなく、搭乗口まで2人で走る。ぎりぎりセーフ!
汗かいたあ。お陰で酒が抜けた。
山口はもっきりや初体験。今回のツアーの話がでたとき、ぜひこの場所に彼を連れて来て、マスターの平賀さんと対面させたいと思った。オレにとっての平賀さんは、最高のマスターであり、最高のリスナーである。
平賀さんはライブ中はいつも、カウンンターの中で立ちっぱなしで、ステージの演奏を聴いていてくれる。ときには目をつむってうなずき、ときには歓声をあ
げ、最高の笑顔で惜しみない拍手を送ってくれる。きっと平賀さんは音楽に浸りながら、その瑞々しい感性で遠い世界をさすらっているのだと思う。
平賀さんは「カウンターの中の旅人」である。
どちらかというと人見知りの山口が、もっきりやの雰囲気には最初から馴染んでいるように見えた。ステージの上でも、構えたところがなく随分とリラックスしている風。
この日は、“アーティストとファン”というある種の閉鎖的な関係性から逃れ、“ともに音楽を楽しむ者同士である演奏者とお客さん”という、より開放的な関
係性の中で、その場に集まったすべての人達とともに、いい時間をコーディネイトできた気がする。こういう関係性を築くことは、特にオレたちのようなツアー
ミュージシャンにとっては重要だと思う。
幻想を与えたり、維持することを意識するよりも、それらを壊してしまうくらいステージで自身を
開放させたい。そうやって“自分らしさ”も超えてゆきたい。それが共鳴や共有への第一歩のように思う。臨機応変に、しなやかに共鳴して、毎晩、知らない誰
かと、知らない自分に出会いたい。それが旅の醍醐味やん!
もっきりやにあるベーゼンドルファーのピアノは、相変わらずだだをこねながらも、よく鳴ってくれた。もっとじっくりと、何日も付き合いたいピアノである。
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