下北沢 ラ.カーニャ
【出演】直枝政広(カーネーション)/リクオ 【サポート】橋本歩(チェロ)
今年の4月、ツアーの2次会で訪れた札幌のバーで、直枝さんと偶然の再会を果たしたことが、この日の共演のきっかけになった。その時は2人とも随分な
酔っぱらいで、まともな会話を交わした記憶がない。それから1週間も経たずに、今度は南青山で直枝さんとバッタリ再会。その時はお互いシラフで、アルバム
を交換し合ったりして、別れたのだった。
帰宅後、直枝さんからもらったカーネーションの新譜「Velvet Velvet」を聴かせてもらった。以前よりも色気やワイルドネスが増している印象を受けて、「洗練の先の粗野」という言葉を思い出した。多いに刺激を受けて、曲を書く意欲が湧いた。
後日、知人から、直枝さんがツイッター上で「リクオ&ピアノ」を絶賛してくれていたという話を聞いて、とても嬉しく思った。
直枝さんとはラ.カーニャでの共演が決まった後の8月にも、ダン.ペンのライブ会場で再会。そのときに直枝さんが「ダン.ペンの音楽を聴いたら、また曲
が出来そうな気がするんだ」と言っていたのだけれど、それは自分がカーネーションのアルバムを聴いた時にも感じたことだった。
直枝さんの弾き語りを聴くのは、この日が始めてだった。アコースティックギターが凄く馴染んでいて、「ああ、この人はバンドをやる前に、アコギで弾き語っていたんだな。元はシンガーソング.ライター指向だったんだな」と思った。
直枝さんの弾き語りスタイルに、ブルースフィーリングが備わっていることにも、共感を覚えた。割り切れない思い、持て余した思いが表現の原動力になっていて、生々しさが色っぽく伝わってきた。
ラ.カーニャは自分は東京に住んでいた2年半前まで、もっともよく飲みに行ったお店の一つだった。マスターの岩下さんとの付き合いは20年を超える。デ
ビュー当時からずっと自分を見守ってくれている人だと勝手に思っている。この日のライブは、岩下さんが飲み屋を始めて30周年を記念してのシリーズライブ
の一つ。30周年をお祝いできて嬉しい。
ライブは終始、いいヴァイブに包まれていた。歩ちゃんのチェロも演奏する喜びに満ちていた。最後のセッションも楽しかったなあ。
矢野絢子ちゃん、鈴木亜紀ちゃん、ハシケン等知り合いミュージシャンが遊びに来てくれたことも嬉しかったな。出会いの繋がった夜だった。
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