この日は被災地である相馬市の知人2人とそれぞれ電話で話しをした。地震直後に大津波に襲われ、今も原発事故による放射能汚染の不安が続く中、相馬に残り、避難場所でボランティアを続けるYさんから聞く現地の状況は、とても深刻なものだった。 震災から数週間が過ぎ、避難場所で暮らす人達は今、家を無くし、家族をなくし、仕事を無くし、あまりにも多くのものを失って、将来への展望も見つけられず、放射能の恐怖におびえながら、精神的にも追いつめられた過酷な日々を過ごしている。 そんな人達をケアするYさんの体力と精神力も、限界を超えているようだった。自分は、Yさんの話を聞くばかりであった。かける言葉はありきたりなフレーズしか思いつかなかった。限界を超えて頑張っている人に「頑張って」とは言いずらかった。 それでも自分はありきたりな言葉をYさんに伝えた。ありきたりな言葉に気持ちだけは込めた。 |
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