熊本 ぺいあのPLUS
「THE HOBO JUNGLE TOUR 2008」
【出演】山口 洋(HEAT WAVE)&リクオ
【ゲスト】野田敏
この日はヒロシが10代の頃に出会い、大きな影響を受けたという熊本出身のバンド、メインストリートの元ボーカリスト、野田敏さんがゲスト。
メインストリートというバンドのことは、ヒロシだけでなく熊本出身のピアノマン伊東ミキオ君がその楽曲を数曲カヴァーしているのを聴いていたこともあっ
て、以前から知っていた。その音楽性は当時めんたいロックと言われた他の九州出身のバンドのそれとはかなり違っているという印象を持っていた。
ツアーの1日前にヒロシから敏さんの曲が5曲送られてきた。コード譜を作る必要もあって、その5曲を繰り返して聴く内に、以前から敏さんに何となく抱いていたイメージがより明確になった。その人のパーソナリティーが伝わってくるような歌なのだ。
送られて来た5曲の中に1曲クリスマスソングがあって、その歌の出だしの歌詞がとても印象に残った。
「生きてるってなんだろう?」
こういう根源的な問いかけに向かわざるを得ないメンタリティー、ナイーヴさに共感、親しみを覚えた。さまざまなブルーズに向き合い、問いかけ続けることによってしか生まれ得ない美しさが、どの歌にも存在していた。
適当にやり過ごすことのできない不器用な人なんだろうなと想像した。当日実際敏さんにお会いして、やはりそのような人だと思った。自分が想像したよりも眼差しの優しい人だった。
今の時代、人々は許容性を失い、受け身で単純な物語を好み、ヒステリックに一方向に流されて行く傾向が強まっているように思う。
けれど、こういう時代だからこそ「生きてるってなんだろう?」という根源的な問いに向き合い、自分を受け入れ、他者を受け入れ、哀しみを乗り越えて、優しさにたどりつけるような生き方が大切なのではないか。敏さんの歌を聴いて、そういう思いを強くした。
この日のステージは、普段あまり使われていない自分の能力を使ったように思う。そういう力を引き出してもらえる現場にいられることは幸せだ。敏さんに出会わせてくれたヒロシにも感謝したい。
「ナイーヴ」「イノセント」「ワイルドネス」
自分が好きなロックンロールミュージックにはいつもこの3つの要素が含まれている。敏さんの歌はまさにロックンロールだった。
ステージが終わってしばらくは動きたくないくらいに疲れを感じた。「人生は祭り」だと言っても、これだけ連日連夜続くとさすがにきつい。
しかし、2次会では復活して、歌って踊って、大騒ぎしてしまった。
★打ち上げにて。左からヒロシ、敏さん、オレ。
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