2007年12月29日土曜日

多分18年振り

大阪 martha(dinning cafe+goods)
『リクオのスペシャル忘年会2007』
【ゲスト】島崎智子(P、VO)
 この日のゲストの島崎智子ちゃんのあだ名は“こっちゃん”である。本人から由来を聞くと、智子の子をとって“こっちゃん”になったんだという。へんなの。
 ステージ上で、歌う前に目を閉じて集中を高めるこっちゃんの姿がとても印象に残った。ステージでこういう間を作るのは勇気がいるもんである。
  数秒の静寂が続き、客席が息を飲む中、ゆっくりと目を開けたこっちゃんは、目に見えない何かと交信するかのように歌い始めた。その視線は客席よりもずっと 遠いところにあった。そのうちに聴いてる側もこっちゃんと一緒に目に見えない何かと交信しているような気分になった。そうやってステージと客席がつながっ ていった。

 自分にとっては今年締めのライブ。年末らしい開放感のある楽しいライブになった。本編の最後とアンコールで、マーサの店主で ある片平にカフォンを叩いてもらった。彼とは同じ大学で一緒にバンドを組んでいた仲である。人前で一緒に演奏したのは、多分18年振りくらいだと思う。そ れなりに感慨深いものがあった。とても当たり前のように共演できたことが嬉しい。
 アンコールで1曲歌った後は、番外編として、この日PAをやっ てくれていた関西在住のバンドマン&シンガーソングライター、酒井宏樹と、ライブを観に来ていたSGホネオカのチャツピーシマオカにもステージに上がって 演奏してもらう。若い彼らと、20年後も共演できたらいいなと思う。
 
 今年も結局ライブづくしの一年だった。新しい出会い、再会も多かった。出会いとともに、年々別れも増えてゆく感じ。出会うことがなければ、別れることもない。出会いが多くなるほど、哀しみも増えてゆくのだろう。
 ふと“これ以上、誰かと出会う必要があるのかな”と考えたりもする。別れを悲しむだけでなく、出会えたことの歓び、感謝の気持ちを忘れずにいたいと思う。 

2007年12月28日金曜日

I Got Blues

大阪 martha(dinning cafe+goods)
『リクオのスペシャル忘年会2007』
【ゲスト】AZUMI(G、VO)
 ここ数年、恒例となっているマーサ忘年会ライブ。今年は2days。
 この日のゲズトのAZUMIさんは、自分の中では、“ブルーズマン”という言葉が日本で最も似合う人である。スタイルやジャンルとしてのブルーズではない。音楽に向かう姿勢がブルーズだと感じるのだ。
  AZUMIさんの音楽には、ブルーズという呼び名が生まれた頃に、それらの音楽が持っていたであろうエネルギー、エッセンスがつまっている。それらは、正 義も悪も、ポジティブもネガティブもごちゃまぜになった混沌とした表現である。それらは、割り切れない想い、葛藤、欲望が偽りなく表現された原液のような 音楽である。う~ん、言葉で伝えるのが難しいなあ。
 自分は人のライブを観て泣くことはまずないのだが、AZUMIさんのライブだけは泣けてく る。AZUMIさんの音楽に触れると、自分の感情のベースが“哀しみ”であることを思い出して、おさえていた感情がどっと表に出てきそうになる。そんな感 情を抱えて生きてゆくことはしんどい。けれど、その感情がなければ生きている意味はないようにも思える。
 AZUMIさんのステージを観たのは久しぶりだった。やはり本物だった。自分の感性は間違っていないと確信できた。それが嬉しかった。そして、こういう人がいてくれることが嬉しかった。
 この夜、自分の中にも、ブルーズが存在していた。ちゃらちゃらしつつも、魂に向き合う音楽をやりたいと、あらためて思った。

2007年12月24日月曜日

ロール.オーヴァー.ウンチ!

東京小金井 The Champloo 海風
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
 「THE HOBO JUNGLE TOUR 2007」最終日。
 この日は山口のマネージャーのH君の協力のもと、開演前にPAチェックが入念に行われる。その成果があって前日よりもずっといい音に仕上がる。
  この日の山口はリハーサルからえらい気合いの入りようで、本番も最初から飛ばす飛ばす。オレのMCネタ「元気ですよ~!」を連発している姿は、打ち上げで アホになってるときの山口に近かったなあ。お客さんがそんな山口につっこみを入れていたのもよかった。これって、今回のツアーの成果かも。
 ライブはツアー最終日にふさわしい大盛り上がりになった。
 いいツアーだった。山口と音を交わすことで演奏者としての欲がより高まった気がする。
  山口洋は“演奏の間を置く”“音を響かせる”ということに対して、とても自覚的な表現者だ。残念ながら日本にはそういうタイプの演奏者が少ないように思 う。彼の作り出す“響き”と“間”が自分にたくさんのインスピレーションを与えてくれた。毎晩同じ曲を演奏していても、昨日とは違った新しいキャンパスに 絵を描いているような新鮮さがあって、飽きなかった。もっといい絵を描きたいという欲もでた。
 歌もののライブで、これほどまで決めごと少なく、 インタープレイにまかせた演奏をする機会は少ない。そういった演奏を繰り返す中で、“自分がプレイのなかで伝えるべき一番は、歌と楽曲である”という当た り前のことも再認識できた。山口との演奏にはまだその先がある気がする。

 ツアー最終公演場所となった海風は、まるで芝居小屋のようなつくりの沖縄料理屋。ちゃんとステージもあって、ライブも定期的に行われている。料理も美味しかった。スタッフの笑顔も最高。一度来れば、また戻ってきたくなる場所。
 打ち上げも海風でお店のスタッフ等も交えて打ち上がる。最終日ということで、とことん飲む。皆でほんとよく笑ったなあ。そのときに生まれた合い言葉は「ロール.オーヴァー.ウンチ」。ウンチには負けへんぞ~。なんのこっちゃ?それくらい皆アホやってん。
 感謝。

2007年12月23日日曜日

一寸先はハプニング

東京小金井 The Champloo 海風
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
ゲスト:小川美潮
  ツアー後半は4連チャンというきついスケジュール。しかもこの日は高岡から東京小金井に移動して本番を向かえるまでの時間が、ほんとタイトだったので、羽 田から東小金井に向かうまでの車中も、山口と2人でゲスト出演してもらう小川美潮さんの曲をi-podで聴いて、構成を頭に叩き込む。
 幸い渋滞 もなく会場に到着するも、リハーサルで音作りに手こずる。時間に追われ、バタバタと余裕のない中で本番。"なんかステージに上がってやっと落ち着いた気が するなあ”などと思いながら、いい感じで演奏してたら、2曲目の途中で山口のギターの音が出なくなる。猪木の言う通り“一寸先はハプニング”やね。このハ プニングをいかに楽しむかである。PAを通さず生音で演奏し始める山口。これが盛り上がった。お客さん得したんちゃうかな。
 小川美潮さんとのセッションは一発勝負の緊張感がとてもいい方向に作用した。期待以上の化学反応。アンコールの「満月の夕」の2番を美潮さんが歌ったのだが、これが素晴らしかった。どっからあんな声がでるんやろう。あれこそ“共鳴”である。天に通ずるような声だった。
 
 明日はツアー最終日。

2007年12月22日土曜日

想いはつながる

高岡 カフェ・ポローニア
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)  
opening act: Marilyn & Chiyorilyn
 高岡駅前から車で30分近く走っただろうか。ライブ会場であるカフェ.ボローニャは、実にのどかな田園風景の中に存在した。
 この場所でライブ.イベントを企画し続けている渡辺君は、“生活の中に音楽を”“地方都市に音楽を”との想いで、06年にイベントを立ち上げ、自分達が心から聴きたいと思うアーティストにだけ声をかけ、数ヶ月に一度の割合でライブを企画し続けている。
  イベントの度にお客さんからとるアンケートの中で、「この趣旨でこのカフェで聴きたいアーティストは?」という項目に対する回答の第1位がオレだったそう だ。そのことがきっかけになり、渡辺くんがこちらに出演依頼してくれたことで、今回のライブが実現の運びとなった。山口にとって、ここボローニャは既に戻 るべき場所となっていた。過去にボローニャで行われた彼のライブの成功が、このイベントの継続の大きな力になったようだ。
 開演前の店内では、渡辺君とビジョンを共有する多くのボランティア.スタッフが生き生きと動き回っていた。クリスマス前ということでサンタの格好をした女性スタッフが数人。サービスも満点である。
  オープニングで演奏してくれたマリリン(vo.)&チヨリン(pf.)は2人合わせて4人の子供を育てながら、地元で音楽活動を続けているそうだ。お店の 入り口あたりで、彼女達のステージをのぞかせてもらった。そこには心から音楽を楽しむ2人の姿があった。とてもいい雰囲気。
 オレと山口がステージに登場したときは既に、会場が出来上がった状態。オレたちはその流れに乗って、更にエネルギーを循環させていった。理想的なステージになった。
 この田んぼの真ん中で継続されてきた手作りのイベントの持つ力、不在のマスターの想い、集まったお客さんの想い、音楽そのものの素晴らしさ、それらすべてがオレと山口にたくさんの力を与えてくれた。それらの力、想いを感じながら演奏できることは本当に幸せだ。
 想いはつながる。
 ありがとう。
 Keep on!!

2007年12月21日金曜日

12/21 (金) カウンターの中の旅人ー金沢もっきりやにて

金沢 もっきりや
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
  二日酔いのふらふら状態で午前9時前に羽田着。出発まで時間があるので空港内のカフェで一服してたら、山口から電話があって、車で空港に向かっているのだ が、渋滞に巻き込まれて時間がやばいとのこと。次の電話で、到着が時間ぎりぎりになりそうだからチェックインと駐車場の場所とりをお願いしたいとのこと。 ほんとぎりぎりの時間に山口が到着。荷物をカウンターに預ける時間もなく、搭乗口まで2人で走る。ぎりぎりセーフ!
 汗かいたあ。お陰で酒が抜けた。
 
 山口はもっきりや初体験。今回のツアーの話がでたとき、ぜひこの場所に彼を連れて来て、マスターの平賀さんと対面させたいと思った。オレにとっての平賀さんは、最高のマスターであり、最高のリスナーである。
  平賀さんはライブ中はいつも、カウンンターの中で立ちっぱなしで、ステージの演奏を聴いていてくれる。ときには目をつむってうなずき、ときには歓声をあ げ、最高の笑顔で惜しみない拍手を送ってくれる。きっと平賀さんは音楽に浸りながら、その瑞々しい感性で遠い世界をさすらっているのだと思う。
 平賀さんは「カウンターの中の旅人」である。

 どちらかというと人見知りの山口が、もっきりやの雰囲気には最初から馴染んでいるように見えた。ステージの上でも、構えたところがなく随分とリラックスしている風。
  この日は、“アーティストとファン”というある種の閉鎖的な関係性から逃れ、“ともに音楽を楽しむ者同士である演奏者とお客さん”という、より開放的な関 係性の中で、その場に集まったすべての人達とともに、いい時間をコーディネイトできた気がする。こういう関係性を築くことは、特にオレたちのようなツアー ミュージシャンにとっては重要だと思う。

 幻想を与えたり、維持することを意識するよりも、それらを壊してしまうくらいステージで自身を 開放させたい。そうやって“自分らしさ”も超えてゆきたい。それが共鳴や共有への第一歩のように思う。臨機応変に、しなやかに共鳴して、毎晩、知らない誰 かと、知らない自分に出会いたい。それが旅の醍醐味やん!

 もっきりやにあるベーゼンドルファーのピアノは、相変わらずだだをこねながらも、よく鳴ってくれた。もっとじっくりと、何日も付き合いたいピアノである。

2007年12月20日木曜日

また飲んでもうた

知り合いに誘われて、下北ラカーニャでほぼ毎週木曜に行われているハンバートハンバートの佐藤良成の弾き語りソロライブを観に行く。
 めずらしくエレキギターでの弾き語り。あんなに声を張り上げる良成をみたのははじめて。彼の回りで起こった出来事、心境の変化がちゃんと音楽に反映されているのだろう。
 2部から遊穂ちゃんも参加。これってまるっきりハンバートハンバートやん。2部の最後に披露された彼らの新曲は凄みがあった。
 自分もまた曲ができそうな気分になった。
 軽く飲んで帰るつもりが、午前2時に五郎(中川五郎)さんが合流してきて、4時過ぎまで飲んでしまう。

2007年12月16日日曜日

音の万華鏡

代々木で学くん(坂田学)のワンマン.ライブを観る。
 音楽、映像、美術がコラボする実験性の高いライブ。音の万華鏡の世界。学くんはドラム以外 にも、歌、ギター、キーボードを披露。2部では彼の歌がメイン。ブライアン.ウィルソンの「Love&Mercy」をカヴァーしたのが特に印象に 残った。ステージだけでなく、客席にもドラムがセットされていて、後半学くんが客席におりて強烈なドラムソロを披露すると、場内は熱狂。有無を言わさぬ説 得力。
 学くんは職人気質とアーティスト気質の両方を兼ね備えた希有な表現者。ソロライブではアーティスト気質全開。我が道を行く姿が頼もしい。ライブを観ていて色んなアイデア、イメージが思い浮かんだ。
 ライブ後はチェロの歩ちゃんと、来年1月末から行う予定のソロアルバムに関する打ち合わせ。このレコーディングには学くんと寺さんにも全面参加してもらうことが決まっている。つまりヘルツのメンバーだった3人がライブに続いてレコーディングでも再集合するのだ。楽しみ。

 寺さん、学くんが参加する1月14日のBYGも要注目でっせ。

2007年12月14日金曜日

さらに遠くへ

12/14(金)福島県いわき市 clubSONICiwaki
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
オープニングアクト:あぶらすまし、サカモトトシユキ、猫道楽
 前日のオフに体を休めるどころかさんざん飲んでしまった二人なんである。開演直前まで山口は死人状態。「今日のオレはだめだからMCも全部リクオにまかせた」とか、弱気をことを言う。
 しかし、オレは知っていたんである。彼がソニックのスタッフの想いを受け取っていたこと、オープニングで演奏した地元バンドの奴らの初期衝動に心を動かされていたことを。
 山口はめんどくさいところもあるが、わかりやす男でもある。「リクオは明でオレは暗だ」とか言ってるが、調子に乗ると、奴の方が全然明で、あきれるくらいにアホだったりする。サービス精神も旺盛だ。
 ステージが始まると、エネルギーが会場全体で循環しはじめた。そのエネルギーはステージが進むににつれて大きく膨らみ続けた。熱烈なアンコール。
 アンコール前の舞台袖、「満月の夕」を演奏する前に、山口にまた一つの提案をした。それを彼は受け入れてトライしてくれた。

  オレも山口もまだまだこれから変わってゆくことができる。その変化を成長と呼んでもいいと思う。自分の限界と可能性を感じながらステージに立てるのは幸せ なことだ。完璧な演奏はしていない。ただ今までの限界を超える瞬間が何度も訪れたように思う。もっとよくなる。もっと遠くへ行ける。
 白石のミルトンママ、物販を手伝ってくれたKちゃん等、この日も新しい出会いがあった。難病と闘う22歳のKちゃんは、年末に大きな手術を控えているそうだ。きっと成功する。また元気に再会しよう

2007年12月13日木曜日

ラストワルツでラストワルツ!これで行こう!

 オフの日はやはり温泉なんである。ラストワルツのマリちゃんの車にナビゲートされ、行く先も知らされずに、あたたら山を超え、雪道を走り、たどりついたのが中の沢温泉。
 マリちゃんに案内されたのが、昭和40年代で時代が止まったような古い温泉宿。渓流沿いの露天でほっこり。いいお湯でした。
 その後、猪苗代湖で白鳥をながめ、湖沿いのカフェで皆といろんな話をした。その中で、一つのアイデアが生まれた。

  郡山の駅前界隈、特にラストワルツのあるアーケード街の寂れようは深刻である。オレがこの街を初めて訪れた頃と比べて、人通りがほんとに少なくなった。そ ういう状況でお店をつづけてゆくことがいかに大変か。新潟の話の続きになるけれど、街が廃れば、オレたちが愛するところの音楽も廃れる。
 そこで思いついたのだ。来年、郡山のラストワルツでラストワルツをやろうと。わかる人にはわかるタイトル。つまり、続けてゆくため、繋げてゆくためのお祭りをやろうという話である。
 オレたちは、店主の和泉さんを差し置いて、勝手にこの話で盛り上がってしまった。鉄は熱いうちに打て、である。夜に和泉さんに電話して、話をしたら、ぜひと言ってもらえた。

 マリちゃんのセッティングで、この日は猪苗代湖のそばの温泉付きリゾートホテルに宿泊。夕飯で軽く飲むつもりが、山口と二人でまた深酒。飲みながら激論。熱いなあ、オレら。「リクオは飲み過ぎだ」とオレに説教する山口が、どんどんピッチを上げて飲み続けて酔っぱらい。

2007年12月12日水曜日

シンガー、山口!そしてキンタマ連呼!

THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
 山口に とっては9年ぶり、オレはなんと今年3度目のラストワルツ。7月にアコパルでラストワルツに来た時に、打ち上げの席で、中川君、奥野君たちと一緒に山口の ことをさんざんネタにさせてもらった。オレは、いつか山口がこの店に戻ってくることを前提にネタにしていたので、今回のタイミングは必然に思えた。
  ラストワルツの看板娘マリちゃんと山口の遭遇もこの日の楽しみの一つだった。詳しくは書けないけれど、この夜の重要なキーワードは「キンタマ」だった。マ リちゃんと山口とオレが打ち上げを終えるまでに「キンタマ」を何回連呼できるか、そこにこの夜のウラの成功がかかっていたんである。
 
  ステージ前に山口に「ギターを弾かずに『Carry on』を歌ってみないか」との無理な提案をしてみた。インタープレイを控え、シンガーに集中して、もとのメロディーを尊重して歌う山口の姿を見てみたかっ たのだ。彼はトライしてくれた。ギターを持たずに歌うのは自分のキャリアの中で初だという。
 両手を後ろに組んで歌う山口は少しぎこちなかった。そのぎこちなさは歌と自分自身に誠実に向き合うことによって生じたものだ。だから美しく感じた。うまさが何かを隠してしまうこともある。これでいいのだ。彼の歌う姿をみて、大切なことに気づかされた。
 曲が後奏にさしかかった頃、山口はギターに手をやろうとした。オレは彼がギターを弾きだす前に、あえて演奏を終わらせた。山口がオレの顔をみて苦笑いした。彼もわかってくれたと思う。「Carry on」は名曲だ。
 この夜の打ち上げの席で、オレたちは何度「キンタマ」を連呼したことであろう。

2007年12月11日火曜日

街に音楽を!

新潟 Gioia Mia (ジョイア.ミーア)
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】リクオ(vo&pf.)/山口洋(vo&g.)
オープニングアクト:クマガイマコト
 オレは前日、旭川のホテルに携帯電話を置き忘れてしまった。大阪で山口と一緒だったときは、打ち上げ3次会の飲み屋に鞄を置き忘れるし、ほんま相変わらずぼけてますわ。
 で、本日は山口の自家用車で東京からツアー先の新潟へ。オレは免許を持ってないので、運転はもっぱら山口。予想以上に乗り心地が良い。渋滞もないし、カーステの音はいいし、快適な移動。

  オープニングでギターの弾き語りを聴かせてくれたクマガイ君と山口洋との出会いに関しては、HEAT WAVEのサイトにアップされてる山口のダイアリーを読んでください。山口にとっては初のジョイア.ミーア。彼は店主のユウコちゃんの魅力にやられてし まったようだ。人生を積み重ねた人間がかもしだす色気が彼女には備わっている。
 元々イタリアンレストランだったジョイア.ミーアは、今年から本 格的なライブ.ハウスに変身。人通りの減った古町にこういうお店が存在する意味は大きい。オレや山口が愛する音楽の多くはストリート(町や都市の街路、通 り)で育まれてきた。街の活気、そこで生まれる人の繋がりが、音楽を生み出す大きな力になるのだ。
 しかし、現在の日本では、地方の街の活気が急速に失われつつある。郊外に大きなショッピングモールができて、人の流れがそちらに移ってしまい、街から人通りがなくなる、というのがパターン。いわゆるドーナツ化現象というやつである。
 ツアーを続けていると、こういった現実を目の当たりにする機会が多い。危機的な状況だと思う。国の政策に問題があるだけでなく、車社会がより進行したこと、人々が目先の便利に走りすぎることで、自体はどんどん悪化している。問題の根は深い。
 個人事業主のお店が繁栄していないと街は死ぬ。ジョイア.ミーアみたいなお店が街で成り立たないと、新潟の音楽文化はすたれてゆくだろう。
 クマガイ君の声は一度聴いたら忘れられない魅力があった。新潟の人達には彼のような地元のミュージシャンを大切にしてほしい。
 「この街でお祭りをやりたいんです」クマガイ君は、自身にも言い聞かすように、何度もこの言葉を口にした。
  音楽を愛する心、街を愛する心、自分自身を信じる心、共鳴を求める心、それらが出会いを生み、点と点は線につながった。オレも山口もユウコちゃんもクマガイ君も、集まってくれたお客さんも、きっとこの夜、同じ夢を見たんじゃないかと思う。
★2次会移動中。ドカベン銅像の前にて。

2007年12月8日土曜日

奇跡の瞬間

札幌 LIVE&BAR  く う
THE HOBO JUNGLE TOUR 2007
【出演】山口洋(vo&g.)、リクオ(vo&pf.)

  奇跡を信じているのではない。奇跡は起きると知っている。起こすことができる。様々な積み重ねの中で、天とつながる瞬間は訪れる。音楽に取り付かれた人間 はそのことを知っている。だからその瞬間を逃したくない。想いを積み重ね、技術を磨き、力を抜いて、気を集中させて、奇跡を待つ。そして訪れた瞬間に全身 全霊を捧げる。
 ちょっとかっこつけ過ぎた言い方やと思うけど、こういうことを言ってみたくなるくらい、素敵な夜だったのだ。THE HOBO JUNGLE TOUR初日。いろんなものが繋がって、その瞬間は訪れた。
 この夜二人で何曲セッションしたんやろ?10数曲やったかな。実はツアーのためのリハーサルは1日もやらなかった。2人でやる曲もあらかじめきっちりとは決めなかった。当日リハもやらず、ぶっつけでやった曲も数曲。
  でも、準備を怠ったわけではないのだ。オレは、自分がやりたい山口の曲は事前にコード譜面に起こしておいてから、ツアーに望んだ。山口もオレのレパート リーを予習してくれていた。もっと言えば、オレも山口もキャリアを重ねて時間をかけて、奇跡を起こす準備をしてきているのだ。
 いろんな可能性を感じたなあ。まだもっと高みに行ける。いくらでも先がある。そのことを実感した。旅は続く。きっと飽きない。
 くうは最高の空間です。お客さん素晴らしかった。感謝。

  ライブが終わってもスイッチが入ったままで、打ち上げ2次会まで大騒ぎしてしまった。それにしても行きつけのバーのマスター、キヨシさんのDJは、ソウル フラワーの奥野君と同様に、やばい。えらい踊らされました。山口も弾けてたなあ。あの明るさ、アホさ加減は、先月に大阪で会った時とは別人。
 2次会まで参加していた知り合いから「リクオさん、毎日そんなに盛り上がってたら、楽しすぎて死んじゃうんじゃないですか」と言われる。大丈夫、まだ死にましぇん!

2007年12月2日日曜日

エネルギー循環

渋谷 BYG
CRAZY FINGERS(リクオ、Dr.kyOn、YANCY)
 前日の大阪で盛り上がりすぎて、本番直前まで体がだるかったのだが、ステージに上がって、お客さんを前にしたらすぐスイッチが入った。
  クレフィンとしてはBYG初登場。チケットは随分前にソールドアウトで、会場は熱気に満ちていた。いつにましてメリハリの利いた演奏。エンディングのネタ もばっちり決まった。ヤンシーはニコニコしながらイケイケ。“On the beach”のキョンさんのソロ凄かった。BYGとクレフィン合ってるなあ。
 たくさんのエネルギーを受け取りながらのライブ。力まない。空気を読む。感じる。独りよがりにならない。受け取る。流れに乗る。ライブで消耗するんじゃなくて、エネルギーを循環させて元気になれたら理想。
 打ち上げの席では、亀田一家、朝青龍問題などでキョンさん等と激論。疲れを感じない。なんか元気あるなあオレ。うまいこと循環できたのかな。

2007年12月1日土曜日

祝ファンダンゴ20周年!!

大阪十三 ファンダンゴ
ファンダンゴ20周年記念 「男前祭り」
 ~ファンダンゴが誇るピアノマン・リクオが帰って来る!!~
出演:リクオ/有山じゅんじ/石田長生/中川 敬(ソウルフラワーユニオン) 
 ファンダンゴは、十三の猥雑な歓楽街の中にあるファンキーなライブハウス。自分が学生時代からデビューまでの間、ずっとレギュラーで出演し続けていた縁の深いお店である。オープン当初から付き合いのあるお店が20周年を迎えるというのは、やはり感慨深いものがある。
 半年以上前に、当時の店長だったむうちゃんから連絡をもらって、この日の企画を暖めてきた。出演者は皆、自分とも、ファンダンゴにともつながりのあるメンバーばかり。
 87、8年頃、自分は隔週の木曜日にピアノの弾き語りというスタイルでファンダンゴにレギュラー出演していた。まだ弾き語りを初めて1年くらいの頃だったと思う。
 ある日、いつものようにまばらなお客さんの前で弾き語っていたときに、客席後方カウンターの前に見覚えののある人物が立っているのに気づいた。当時ヴォイス&リズムで活躍していた石田長生さんだった。
  その数日前に自分は、京都の磔磔まで友部正人さんと石田さんのジョイントライブを観に行き、ライブの後客席に現れた石田さんに自分のデモテープを手渡して いたのだ。ちなみに、友部さんにもテープを渡すつもりでいたのだが、友部さんからは近寄りがたいオーラが出ていて、話しかけることができなかった。それで 友部さんとの出会いが2、3年遅れてしまった。
 石田さんはオレのデモテープをちゃんと聴いてくいれて、まだ学生で全く無名だったオレのステージをわざわざ観に来てくれたのだ。
  その後、石田さんはすぐにオレをヴォイス&リズムの前座に起用してくれた。お互いプロレス好きということで、プロレス観戦もよく一緒させてもらった。飲み にも連れて行ってもらえば、いつもおごってもらった。「リクオは有山じゅんじに会うべきだ」と言って、有山さんを紹介してくれたのも石田さんだ。石田さん と有山さんとの出会いが自分に与えた影響は大きい。
 ファンダンゴの20周年にこの4人が集まれたことがとても嬉しかった。石田さんと中川君のつ ながりも深い。中川君は今回、有山さんのステージを初めてじっくり観たのだという。「有山さんは素晴らしい」という言葉を彼から聴けたのも嬉しかった。 ファンダンゴのスタッフのつるちゃん、山本さん、豊嶋も元気そうみんな長いね。むうちゃんも昔みたいに踊りながらライブを楽しんでくれた。
 ライブはえらい盛り上がりになった。そこにいた誰もがこの貴重な夜を楽しみ、祝福しあった。
 自分は幸せ者である。
★打ち上げにて。左から有山さん、中川親子、石田さん、オレ。

2007年11月29日木曜日

礼文島滞在時間15分。

初の道北、色々とぶらつきたいから、今回はスケジュールに余裕を持たせた。翌日が利尻島でライブなのだが、せっかくなのでこの日はフェリーで礼文島にわたることにする。
  ホテルをチェックアウトした後、フェリーに乗る前に、タクシーに乗って、運転手さんに1時間ほど稚内を観光案内してもらう。とても気さくで乗りのよい運転 手さんで、観光スポットで下車する度に色々と説明してくれて、率先して記念写真も撮影してくれる。おかげでいい時間を過ごせました。
 運転手さん にフェリー乗り場まで送ってもらって、予定通り礼文島行きもフェリーに乗船。天気は晴れのち曇りだったけれど、フェリーから、雲が完全に晴れた状態の利尻 山を眺めることができた。これが素晴らしい美しさ。けれどデッキから利尻山の景色に見とれているうちに気づけば船酔い。
 約2時間かけて礼文島に 到着。まずは宿泊先を探そうとフェリー乗り場の観光案内所に向かったら、閉まっていた。嫌な予感。観光案内パンフレットを見つけて、適当にホテルに電話し てみたらどこもやっていない。売店のおばちゃんに聞いたら、観光シーズンが終わって、島の宿泊施設はすべて昨日で休館とのこと。まじっすか!
 ど ないしょ!と焦って、急遽利尻島に前乗りすることに決める。しかし、利尻島行き最終便フェリーは、乗船を終え、今まさに出発しようとしているところ。チ ケットを買う時間もなく、大慌てでフェリーに向かい、事情を話して車乗り場の方から乗船させてもらう。危機一髪。礼文島滞在時間15分弱でした。
 約40分で利尻島に到着して、まずは宿泊の確保。こちらも観光シーズンは終わっていて、予約したホテルも宿泊できるのは明日まで。
  明日はSさんの紹介で写真家松井先生のギャラリーでの演奏。知り合いを集めてのプラベートなライブなので、公に告知はしなかった。この日の夜は松井先生の 自宅でお酒と料理のおもてなしを受ける。予定を変更して、いきなりの前日訪問にもかかわらず、快く迎えいれてもらった。
 千葉出身の松井先生は、学生の頃に利尻島に訪れたのがきっかけで、この島に魅了され、通い続けていたのだけれど、10数年前に移住されたそう。利尻の自然、四季をおさめた先生の写真は本当に美しい。
  夜が更けて来たら、先生のなじみのスナックへ場所を変える。そのお店のママさんは、日系ブラジル人。雪がみたくて日本に来て、そのまま住み着いてしまい、 利尻に流れ着いたそう。"何で、こんな寒さの厳しい物悲しい北の果てへ?”と思ったけれど、それは聞かなかった。人それぞれ、ほんといろんな人生がある。 そのことを実感できるのが旅の醍醐味の一つ。
★フェリーのデッキから利尻山を撮影。

2007年11月25日日曜日

「人間ってええなあ」ー奥野真哉

長野 ネオンホール
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
 ツアー最終日。この日も快晴。岐阜から長野市へ。移動中、紅葉の景色が素晴らしかった。
 自家用車で移動中の中川君から、長野インターの手前で合図があり、パーキングに入る。喉の状態が深刻なので、リハーサル前に病院に行きたいとのこと。声が枯れて、しゃべるのもつらそう。
 長野市内の病院を探して、応急処置を受けたものの、中川君の声が本番までに戻ることはなかった。全く歌えない状態。
 さあ、どうしょう。ライブを中止するか?
 皆で話し合って、アコパルとしてのライブはできないけれど、リクオのライブに奥野君と中川君が参加する(中川君はギターで参加)という形でやろうという話になる。急遽店の前に、その旨を伝える張り紙をする。
 ライブの最初に、中川君がステージに立ち、ガラガラの声でお客さんにお詫びして、オレを呼び込む。暖かい以上に熱い歓声。“こういう事態ではあるけれど、いい夜にしたい”との思いが、客席からものすごく伝わってきた。
 ハプニングを受け入れて、いかにプラスに転化させるか。それもライブの醍醐味の一つ。そんな場からマジックが起きるのだ。
 ライブの後半から中川君と奥野君も参加。増々盛り上がる場内。ステージでの中川君は、つらい表情を決して見せず、共鳴し合うことに集中。彼の柔らかい笑顔がとても印象に残った。
  奥野君はいつも以上に弾けた素晴らしい演奏。盟友中川敬をフォローしようとの思いがすごく伝わった。「光」の演奏では、普段中川君が歌ってくれるサビの コーラスを、奥野君がいきなりぶっつけで歌ってくれる。演奏しながらぐっときてしまった。今回のツアーの中で、最も素晴らしい「光」の演奏だった。
 本編の最後の曲は、中川君の提案で、ソウルフラワーの名曲「満月の夕」を自分が歌わせてもらう。これは緊張したなあ。アンコールの最後はソウルフラワーの新譜に収録されるであろう「道草節」を自分が歌って閉める。
 色々あったけど、今年最も記憶に残るライブの一つになった。
 この日、チケットの払い戻しを希望するお客さんは一人もいなかったそうだ。最高のお客さんである。ネオンホールという空間が持っている磁場にも助けられた。
 ライブの後、中川君から「今日ほど歌いたいと思ったことはない」と言われる。奥野君からはこんな一言が。「人間ってええなあ」
 集まってくれたお客さんとネオンホールのスタッフの気持ちに応えるためにも、また戻って来んとあかんね。
 あの空間に集まったすべての人たちに心からありがとう。

  

2007年11月24日土曜日

遊びながら成長

岐阜 SoulDyna
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
  東京を出てから2週間。ツアーが続いているわりには元気。まあ、毎日歌って、弾いて、飲んで、騒いで、半分以上は遊び感覚やもんなあ。東京で仕事している ときより、ツアー中の方が、頭の中がシンプルで、ストレスが少ないかも。これで東京に戻ると、色々と仕事がたまってるんやなあ。
 中川君は、体調は上向いているのに、肝心の声の調子が戻らない。それでもライブ.パフォーマンスはとてもよかった。
 奥野君はツアーの移動日の度に東京に戻って、1日仕事してからすぐにツアーに戻るという超ハードなスケジュール。この日も東京から岐阜入り。プレイの方はライブを重ねるたびに自由度が増してどんどん良くなっている。3人で毎日遊びながら成長してる感じ。
 この日もお客さんのリアクションが素晴らしかった。オレのソロライブを毎年企画してくれる関市のT夫妻が、わざわざ店を休業して観に来てくれた。とても楽しんでくれた様子。よかった。
 岐阜市にはあまり縁がなくて、せっかく10数年振りに訪れたのに、今回は時間がなくて街をぶらついたり、地元の人たちとコミュニケートすることができなかった。また次回。

2007年11月23日金曜日

愛を込めてつっこもう!

心斎橋 club★jungle
ビビデバビデブゥー☆★☆ style#1
【出演】 山口洋(HEAT WAVE)/リクオ/酒井ヒロキ
 アコパルのツアーの合間にソロとしてイベントに出演。山口とは5ヶ月振りの共演。もう一人の共演者、酒井ヒロキは地元大阪を中心に活躍する若手シンガー&ギタリスト。彼とは最近、大阪や神戸で一緒に飲む機会が多い。ほんといい奴。
  この日のヒロキのステージはちと固かった。いいギターを弾くし、声質も良いし、ポテンシャルは高いのだが、まだ才能開花とまではいってない感じ。出会って から、もう2年程たっているはずだが、成長が遅いんちゃう?みたいな余計なことを本人に言ってしまうのは、ヒロキに対して身内に近い感覚があるからだと思 う。説教くさいおっさんにはなりたくないと思っているのだが。
 ヒロキに対してそうであるように、自分は山口洋のナイーヴさにもある種の懐かし さ、親しみを感じる。関西人から言わせると山口はえらい“ええかっこしい”である。故に、突っ込みどころ満載、いじり甲斐のあるキャラなのだが、その割に は山口に突っ込む奴が世の中には少なすぎるのが残念に思う。ほんま余計なお世話やね。
 この日の山口はステージで何度も、もどかしそうな表情をみせていた。全力で何かに抗っている感じ。なんかぴりぴりしてたなあ。その姿に美しさを感じつつも、毎日これだと心も体ももたへんのちゃう?とも思ってしまう。
 打ち上げはマーサで鍋。ライブを観に来た中川敬も打ち上げに参加。
  日付が変わってしばらくしてから、セッション大会が始まる。マーサのマスターもカフォンで参加。山口がオレのリクエストにこたえて「キャリー.オン」を弾 き語りしてくれた。沁みた。オレはお店のオブジェで置かれていた鍵盤が15くらいしかないむちゃちっちゃいアコーディオンで参加。
 ぴりぴりした山口、打ち上げでくだけてアホな山口、優しいまなざしの山口、いろんな顔があるなあ。12月の彼とのジョイントツアーでは、十分な愛を込めてつっこませてもらおうと思う。どんなマジックがおこるのか、楽しみ。
★打ち上げのセッション

2007年11月21日水曜日

黒船屋とセッション

高松 黒船屋
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
 とてもいい空気感、いい流れのライブだった。黒船屋は部屋鳴りが良いので、響きを十分に感じながら演奏できた。黒船屋ともセッションしてる感じ。こういいう空気感好きやなあ。
  中川君は風邪が直りきらず体調不良だったけれど、力むことなく状況を受け入れ、流れに身をまかせながらのステージ。素晴らしいパフォーマンスだったと思 う。中川敬のポテンシャルをあらためて感じさせられた。お客さんは多くなかったけれど、その場にいた皆がハッピーだったと思う。アコパルにとって、とても 意味のあるライブだったように思う。 
 打ち上げの席で奥野君から、「リクオのピアノでオルガンを弾くのは楽しい!オルガンを弾いていてこんなに楽しかったことはないよ」と言われる。嬉しいなあ。

2007年11月20日火曜日

またまた温泉

 本日は移動日オフ。奥野君は東京に戻って仕事。高松に入る前に、琴平の温泉街に寄り道して湯につかる。湯上がりに地ビールとぶっかけうどん。幸せ。
★瀬戸大橋にて
★湯上がりに地ビールとぶっかけうどん

2007年11月19日月曜日

"反戦”入れ墨男現る!

岡山 OKAYAMA MO:GLA
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
  ツアーに出て6日目。ライブ3連チャンの3日目ということで、メンバー&スタッフに疲れが見える。移動中、皆無口。中川君は鼻風邪をひいてつらそう。リク ライニングがなくシートの固いワゴン車移動は、疲れがたまってくるときつい。車中、長時間寝ていると無理な体勢が続いて、腰が痛くなる。こういうツアーを 繰り返しているバンドマンは大変やなと思う。広島、岡山間の短めの移動もこの日は長く感じた。
 予定より移動に時間がかかり、かなり遅刻して岡山入り。モグラは自分にとってはなじみのお店。先月もミキオ君と来たばかり。来店するツアー.ミュージシャンも知り合いばかり。
 体調不良にもかかわらず、中川君の歌はこの日も有無を言わさぬ声量と存在感。もしかしたらこの日は、彼の気迫がお客さんを圧倒してしまったかもしれない。奥野君のオルガンかっこよかった。
 昼間に福岡でのライブを終えたばかりの山口洋から電話があった。“首に「反戦」という入れ墨を彫ったKという奴が出雲から仲間を連れて、今日の岡山のライブを観に行く。ちょっとややこしいところもあるが、いい奴なのでよろしく。”とのこと。
  Kの存在には、ステージからすぐに気づいた。革ジャンを着て、髪の毛をピンクに染め、首に“反戦”の入れ墨を入れた男が、客席最前列に陣取って、ライブの 最初から派手に盛り上がりまくっていた。既に酒が相当に入ってる様子。こういう客は、いじってやる方がよい。ステージ上の中川君から何度もダメだしをくら うK。しばらくしておとなしくなったと思ったら、酔いがまわりすぎて爆睡してやんの。
 で、なぜかこのK達出雲軍団3人が打ち上げにも参加。こう いうパンクス風の人種は自分のソロのライブにはあまり現れない。Kは出雲で飲み屋をやっていて山口洋や山川ノリオ君のライブを企画したりしているそう。も う一人の連れも毎年野外イベントを出雲で企画しているとのこと。ライブを観るだけでなく、ソウルフラワーユニオンとして、ぜひイベントに出てほしいと中川 君に直談判するためにやってきたそう。酒癖もガラも悪いが、心根のいい奴らなんだろうな。熱くて愛すべきバカ達。オレも出雲に行きたくなった。

★マスターの福武さんを囲んで

2007年11月18日日曜日

横川マジック!!

広島 横川シネマ!!
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
 昨夜あたりから急激に冷える。
 アコパルでは1年振りの横川シネマ。趣のある古い映画館。横川シネマの溝口君、FM広島のDJボンバー他スタッフの皆と1年振りの再会。スタッフの数が多く、しかも女性が多いというのが素晴らしい。
  リハーサル前に、少し腹に何か入れておこうと、去年も行ったおばあさんが一人で切り盛りしている「文ちゃん」というお好み焼き屋に行くも満席。続いて横川 シネマの向かいの定食屋に入ってみたら、おっさん達が昼間から飲んでいて、競馬中継に熱中していた。落ち着きそうにないので、店を変えようとしばらく街を ぶらつくも、喫茶店やカフェといったたぐいのお店がなかなか見つからなくて困った。地元の人によれば、横川という街は大阪で言えば十三みたいな位置づけだ そう。
 午後6時半ライブスタート。この日も満席。スタッフの熱意、横川シネマの磁場の強さ、お客さんのオープンマインドのお陰で去年以上に素晴らしい盛り上がり。演奏のクオリティーは1年前よりぐっとアップ。中川君の歌は力強さの中に、柔らかさ、優しさが同居。
  去年に続いて、86歳のおばあちゃんが、孫娘と一緒に客席の最前列でライブに参加してくれる。ライブ中、ついついそのおばあちゃんの方に目がいってしま う。表情が生き生きとしていて、実に楽しそう。手拍子のタイミングもバッチリ。リズム感が素晴らしい。きっと若い頃は相当にハイカラな方だったのだろう。
 終演後のサイン会でそのおばあちゃんから「よかったよ」と声を掛けてもらう。おばあちゃん、長生きしてもらってまた元気に再会しましょう。
★移動中熟睡の奥野君

2007年11月17日土曜日

福岡熱狂!

福岡 ROOMS
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
 満員御礼。最初から客席の乗りが抜群。なんか大阪みたい。前日に比べて、演奏も格段によくなる。インスピレーションが多いにわいて、理想的な化学反応。奥野君のMCは見事なオチがついてバカ受け。楽しいなあ。
 打ち上げはめずらしくメンバー&ツアー.スタッフのみの少人数で。オレは1次会の後、メンバー&スタッフと別れて1人次の店へ。福岡は知り合いの店が多いから、やはり顔を出しておきたい。
 知り合いのお店でまったり飲むつもりが、結局ツアー.スタッフのKちゃんも後から合流して、お店のマスターらとセッション大会で盛り上がる。

2007年11月16日金曜日

また温泉

 熊本から福岡へ移動する前に、地元の人おすすめの山鹿温泉に寄る。なぜか魂も同行。ゆっくり湯につかった後、畳の広間で仮眠。日が暮れるころまで温泉施設で時間を過ごす。
 結局、福岡に着いたのが夜10時過ぎ。
★チエックアウト直後。疲れ気味のオレと奥野君。

2007年11月15日木曜日

ツアー初日から3軒ハシゴ

熊本 バトルステージ
ソウル.フラワー.アコースティック.パルチザン
【メンバー】中川敬(vo,g,三線)/リクオ(key,vo)/奥野真哉(key)
 バトルステージには先月もミキオ君と来たばかり。地方のお店で二月続けてライブやるなんてめずらしい。
  地元熊本を拠点に活躍するバンド、鮫にオープニングで演奏してもらうのは2度目。タケルちゃん、えらい声出てたなあ。もう一人のオープニングアクト、魂は 沖縄からやってきたシンガーソングライタ。中川君に直談判して急遽今回の出演が決定。彼とは初対面だったけれど、やたらと人懐っこくてすぐに打ち解ける。 明後日は鹿児島で山口洋のオープングアクトで演奏するそう。色々とつながるなあ。
 中川君にとっては初の熊本ライブ。ツアー初日ということで、手探りな部分もあり。この日の奥野君のトーク、オチがありそうでなかった。
 ライブの後半の演奏中に、オレがいきなり「ミラーボール、スタート!!」って叫んだら、照明スタッフが即座に対応。実に見事に、美しく、淫美に回ってくれました。バトルのスタッフはホント愛がある。このお店のグランドピアノも多分、オレのことを愛してるね。
 ライブが進むにつれてお客さんの笑顔がよく見えるようになる。何より。
 しばらく酒を断っていたという中川君。この日は打ち上げでがんがん飲んでたなあ。ツアー初日から3軒ハシゴ。

2007年11月14日水曜日

中也で夜が更ける

 本日からアコパル.ツアー開始。リハーサル場所の京都からPAの松ちゃん、中川君と伴にワゴン車に乗り込み、出発。車で行くには、明日のライブ地である熊本は、あまりにも遠い距離なので、本日は山口県湯田温泉で1泊(奥野君は東京から飛行機で当日入り)。
 午後7時頃、宿泊先の温泉旅館に到着。ゆっくりと湯につかってから晩飯。予想以上料理が美味い!量も多くて超満腹。満足。
 晩飯後は3人で温泉街をぶらぶら。このあたりは詩人中原中也の生誕地。宿泊先のすぐ近くに中原中也記念館があった。温泉にならんで、中也がこの街の観光の売り。生前は異端児だった中也が、今や街を救う存在。
  明日の朝が早いので、日付が変わる前に布団に入ったのだが、なかなか寝付けない。部屋に中也の詩集がおいてあったので、横になりながら読み進めていたら、 ますます目が冴えて眠れなくなってしまった。久しぶりに中也の詩にふれて、懐かしさとともに新鮮な気分。不思議な擬音。その響きのよさに言霊が宿る。なる ほど声に出して読みたくなる。音楽的。

2007年11月1日木曜日

どんな修行僧やねん!

小樽 すかんぽ
 夕方4時半にすかんぽ入り。いつものように、きんちゃん、PAのほっちょさん&えりちゃんが笑顔で迎えてくれる。リハーサルの前に、マスターのきんちゃんが入れてくれた日本茶で、オレが通りがかりに買って来た小樽名物ぱんじゅうを皆で食べる。あ、これ美味しい。
 ゆっくりとお茶して、話の半分以上は病気&健康トーク。やっぱ40過ぎるとそうなってくるよ。ほっちょさんも尿酸値が高いことが判明。お互い気をつけやしょう。
 小樽は利尻とも距離が随分離れているし、来月には札幌のライブがあるから、この流れで無理にすかんぽでライブをする必要はないのだけれど、やはり1年に1回くらいはきんちゃんやほっちょさんの顔を見ておきたい。皆、元気そうで何より。
 しかし客入りは悪かったなあ。同時刻に日ハムVS中日の日本シリーズが行われていた(この日、日ハムが負けて中日が日本一)のも影響したかも。来てくれたお客さんは多分ほとんどリピーターの人たち。ステージに出て、開口一番のMCは「元気してた?」。
  空席の目立つ客席を見て、開演前には、“これでいいのかなあ”なんて考えてみたりもしたけれど、ステージに出れば、そういうことも忘れる。少ないながら も、多分この場に集まったすべての人たちが楽しみにして観に来てくれたんやから。こういう時の気持ちのスイッチの切り替えは得意。というか、うまくなっ た。いろんな状況で楽しめるようになったなあ。経験やね。
 ツアーしてるオレって、修行僧みたいなとこあるよ。こんだけ飲んで騒いで楽しんで、どんな修行僧やねん!のり突っ込みです。
 この日も、いろんな思いを昇華させて、共鳴し合った。いい夜だったと言える。でも客商売やから、もちろんお客が多いにこしたことはない。
  まあ、雨の日も風の日もやりまっせ。まだまだ欲はあるけれど、我欲を超えたいとも思うなあ。これからオレ、どうなってゆくかなあ。まだまだ変わりそう。多 分、ずっと変わり続けるよ。髪の毛もまだ伸ばすよ。賛否両論やけど。そのうちはげます。既に横の毛は以前より薄くなってます。美容師さんにも指摘されまし た。見届けてもらえたら光栄です。
 まあ皆さん、これからもヨロシク。

2007年10月31日水曜日

利尻でイタメシ

 新千歳空港行きの便が午 後3時過ぎで、時間があったので、昨夜のライブで近藤さんが連れて来てくれて知り合ったBossがやっているシーラカンスというイタリアンレストランにお 邪魔する。夕方から開店する店なのに、特別に昼間から店を開けてもらって豪勢なランチをいただく。日中からワインで乾杯。利尻でこんな本格的なイタリア料 理をいただけるとは思わなかった。美味しかったなあ。
 Bossも近藤さんと同じく元々は会社勤めをしていたのだが、交通事故で数ヶ月入院したこ とが転機になって、元々好きだった料理の道に進むことを決意。奥さんとも別れて、修行のために東京へ。修行を終え、利尻に戻ってシーラカンスをオープンさ せる。現在は奥さんともよりを戻し、お店も順調のよう。
 Bossは音楽好きで、自分の店でも近藤さん経由でツアーミュージシャンのライブを何度か企画しているそう。Bossから、次回利尻に来たときはぜひライブをやってもらいたいと言われる。人の縁は大切に。
 利尻から千歳を経由して小樽へ日が暮れてから到着。

利尻でイタメシ

 新千歳空港行きの便が午後3時過ぎで、時間があったので、昨夜のライブで近藤さんが連れて来てくれて知り合ったBossがやっているシーラカンスという イタリアンレストランにお邪魔する。夕方から開店する店なのに、特別に昼間から店を開けてもらって豪勢なランチをいただく。日中からワインで乾杯。利尻で こんな本格的なイタリア料理をいただけるとは思わなかった。美味しかったなあ。
 Bossも近藤さんと同じく元々は会社勤めをしていたのだが、交 通事故で数ヶ月入院したことが転機になって、元々好きだった料理の道に進むことを決意。奥さんとも別れて、修行のために東京へ。修行を終え、利尻に戻って シーラカンスをオープンさせる。現在は奥さんともよりを戻し、お店も順調のよう。
 Bossは音楽好きで、自分の店でも近藤さん経由でツアーミュージシャンのライブを何度か企画しているそう。Bossから、次回利尻に来たときはぜひライブをやってもらいたいと言われる。人の縁は大切に。
 利尻から千歳を経由して小樽へ日が暮れてから到着。

2007年10月30日火曜日

ホレボレ利尻山。

 午後からバスに乗って沓 形(っくつがた)にある温泉に向かう。海沿いを走る車窓の景色が素晴らしかった。右側に日本海、左側に利尻山、どこをみても絵になる風景。とにかく島の中 央にそびえ立つ利尻山の存在感といったらない。でんとでっかく構えていて、島のどこからでも眺めることができるのだ。男らしくもあり、艶かしくもあり。惚 れたね!
 利尻の海は、沖縄、奄美あたりの南国の海とは相当に趣が違う。写真に撮ればモノトーンが似合うような、どこか物悲しさ、寂しさを、郷愁を誘う景色。季節が変われば印象もまた変わるのだろう。花が咲き乱れ、色華やかになる6月にも来てみたいなあ。
 温泉もよかったあ。日本海を見やりながらゆっくりと露天風呂の湯につかる。自分以外は地元の高齢者の方ばかり。北海道の人はなまりがあまり強くない印象を持っていたのだが、風呂場で地元の人たちの会話を聞いていると、皆さん相当に訛っておられた。
  夜は松井先生のギャラリーで知り合いに集まってもらってのライブ。PAシステムがないので、なんと先生が所有するジュークボックスのスピーカーでヴォーカ ルマイクをならす。もちろんエコーとか、モニターとか、そういう気の利いたもんはなし。電子ピアノの音も楽器本体のスピーカーからのみ。狭いスペースだか ら生声でも聞こえるし、まあ問題ないわ。話のネタにもなるし、こういうのもあり。
 一昨日ライブをやらせてもらったBB Music Clubのマスター近藤さんが、わざわざ店を閉めて、稚内からフェリーに乗って、知り合いを連れてライブに遊びに来てくれる。嬉しいなあ。
 当然、ライブの後は近藤さん、松井先生含め、地元の皆さんと宴会。
★電子ピアノの横にジュークボックス。

2007年10月28日日曜日

最果て上陸!今夜もファンキー!!

下北沢 CLUB Que
「~Pianoman Standing Tour2007~リクオ&伊東ミキオ」
 ミッキーとのツアー15ヶ所目、最終日。東京は台風の影響で暴風雨が吹き荒れる。そんな中集まってくれたくさんのお客さんに感謝。
  CLUB Queのステージに立つのは、4年半ぶりくらい。ヘルツをやっていた頃は東京のホームグランドとして、しょっちゅうライブをやらせてもらっていたのだが、すっかりご無沙汰していた。リハーサルの時、久しぶりにQueのステージに立ったら、懐かしさを感じた。
  地方でのツアーを重ねてから、東京に戻ってライブをやると、客席のクールな反応にギャップを感じることが結構あるのだが、この日は地方公演の熱がそのまま 東京に持ち込まれた感じで、最終日にふさわしい大盛り上がり。いす席を設けずスタンディングにしたのもよかった。ピアノ2台で気持ち良さそうに体を揺らす お客さん。うん、この感じやねん。
 ミッキーはツアー前半に比べると余裕と幅の広さを感じさせるステージ。それと同時に弾け具合もアップ。よりクールに、よりホットに。それらのベクトルは別方向ではない。
 それにしても“バカ楽しい”ツアーだった。オンステージでもオフステージでもずっと遊んでた感じ。ミッキーと一緒だとバカの相乗効果を演出できて、ほんと盛り上がる。結局ライブって解放空間なのだ。
 ツアーを通して自分の原点も確認できたし、次への意欲もわいた!
 ミッキー、また来年!
 各地でライブに参加してくれた皆さん、アリガト!
★開演前。楽屋の鏡の前で。
★15本のバラをありがとう。

2007年10月22日月曜日

アラン.トゥーサン健在!!

名古屋から東京へ戻り、休む間もなく、ミッキーと一緒にニューオーリンズ音楽の巨匠、アラン.トゥーサンの日本ツアー最終公演を観に六本木へ。ライブ会場 のビルボードライブは東京ミッドタウンの中にあって、ブルーノートをさらにオシャレ&バブリーにしたようなつくり。アラン.トゥーサンが育ったであろう ニューオーリンズのストリートの猥雑な空気感はちっとも感じられない空間。かなり広い客席には空席が目立った。「磔磔あたりで観れたらもっとよかったね」 などとミッキーと話しながら主役の登場を待つ。  トゥーサンがステージに登場するとそれまで熱気の感じられなかった客席がどっわく。お、やっぱりみんな 好きで来てるんやな。ドラム、ベース、サッククス、そしてトゥーサンのピアノ&ヴォーカルという編成。いきなりノンストップでファンキーなニューオーリン ズ.ナンバーを連発。実に躍動感のある演奏。ピアノも、“ここまで弾いてくれんの!!”っつうくらい転がりまくり。バンドとのアンサンブルもバッチリ。 ホットでクール、ファンキーでエレガント。素晴らしい!トゥーサンのライブは今まで4回観たけれど、今回が圧倒的に最高だった。様々なエッセンスが凝縮さ れた実に濃密な1時間20分。大満足。
 ミッキーもオレも興奮状態。ライブの後、DVDを買ってアラン.トゥーサン本人にサインをしてもらう。つ たない英語で、二人がピアニスト&シンガーであること、ニューオーリンズ.ピアノから多大な影響を受けたこと、今夜のライブが最高であったことを伝える。 アラン.トゥーサンは優しく包容力のある笑顔をたたえながら、気さくに受け答えしてくれた。
 ミッキーとのツアー最終日に向けて、多いに弾みがついた感じ。行ってよかつたあ。

2007年10月21日日曜日

得三堪能!

名古屋 TOKUZOU得三
「~Pianoman Standing Tour2007~リクオ&伊東ミキオ」
 ミッキーとのツアーも14ヶ所目。この日を含めてあと2ヶ所を残すのみ。
 各地のお客さんの弾けっぷりに比べると、この日の客席はじっくり聴くモード。毎回違った空気感に左右されながらのステージ。これがライブの醍醐味の一つ。だから飽きない。
 ミッキーとのピアノ2台の演奏もツアーを重ねて、相当に進化。ホント、いいグルーヴが出来上がったなあ。あと1回でツアーが終わるのがもったいないというか、ちと寂しい感じ。
  この日のライブ会場の得三は、京都の拾得や磔磔にも共通する磁場の強い空間。自分がイメージする最もライブハウスらしいライブハウス。マスターの顔がよく 見えて、好きな音楽に対するこだわりと愛があふれていて、飲食が充実していて、ライブ後も飲み屋として営業。ライブハウスはこうでなくちゃと思う。
 マスターの森田さんとは自分が学生時代からの付き合い。名古屋でバレーボールズというかっこいいバンドをやっているので、地元の皆さんはぜひ観に行って下さい。この日も午前4時頃まで森田さんと飲んで語り合う。
 
★打ち上げにて。

2007年10月20日土曜日

大阪イベント大成功!

大阪 シャングリラ
 [PIANO Playin' the Night]
【出演】リクオ/伊東ミキオ/SOFFet/たけお(大川たけし&杉浦琢雄from東60WATT
 東京での打ち合わせ、リハーサルの時点で、出演者&スタッフ一同、かなり盛り上がっていたから、いいイベントになるのはわかっていたけど、その予想を上回る内容、盛り上がりだった。
 当日はオールスタンディング超満員のお客さんが集まってくれて、素晴らしい熱気。イベントまるまる楽しもうという姿勢のお客さんばかりで、ステージの最初から最後まで盛り上がりっぱなし。
 自分は出演者兼司会者という立場。自分のいつものライブと一緒で、その場の空気に流されつつ、マイペースで、半分遊んでる感じでやらさせてもらう。それがよかったかなと。MCもさえてたね。
  出演者それぞれのコーナーもありつつ、セッションもたっぷりと。たけおの二人とミッキーとのからみではウルフルズのジョンビーが飛び入りで登場して、「バ ンザイ」をセッション。オレとSOFFetのセッションはダブル鍵盤、ベース、DJというスタイルで高速の4ビート.ナンバーを。
 オレのソロコーナーの最後の曲「パラダイス」ではDJパッソに参加してもらって、ピアノ&DJのデュオ.セッションというスタイルに初挑戦。これがすごく新鮮でいい刺激になった。
 アンコールでは、デジタル.ピアノ4台ならべてビートルズの「Lady madonna」を合奏。狙い通り迫力のグルーヴ。このネタはまた使えるなあ。
 ミッキーとの呼吸はこの日もバッチリ。ソロコーナーでのミッキーの弾け具合も素晴らしかった。
 ピアノをキーワードにして、ジャンルや世代をこえたコラボレートができたという実感。 
 ライブの直後、主催の802のTさん、制作を担当したキョードー大阪のSさんらが興奮状態で楽屋い入ってきて、とにかくよかった、最高だったと連呼。皆と握手&包容!
 打ち上げになってもライブの余韻が冷めやらぬ感じで、皆多いに飲んで語りあう。
★リハーサル中。
★DJパッソとセッション。