2005年1月30日日曜日

1/30 (日) 京都 拾得

 拾得はオレがアマチュア時代から磔磔とともに京都のホームグラウンドにしてきたお店。磔磔同様、酒蔵を改造して作られたお店の雰囲気は独特で、強い磁場 を放っている。オレがイメージするライブハウスは拾得みたいな店だ。こだわりのマスターがいて、スタッフの顔が見えて、飲みながら楽しめて、ライブの後も 営業していてライブの余韻を楽しめたり、一筋縄ではいかない奴が集まって来て、社交場にもなる、そんなイメージ。
 去年5月、大阪の名物イヴェント「春一番」の会場で、久しぶりに拾得の名物マスター、テリーさんにお会いした。そのとき、テリーさんから「ピアノの調律はできていますよ」と言われたことが、今回久しぶりに演らせてもらうきっかけになった。恐らく7、8年振り。
 拾得は何にも変わっていなかった。久しぶりに来ても違和感がない。すっと拾得の世界に入り込めた。ライブの乗りまで、少し昔に戻ってしまった感じ。テリーさんも、奥さんのふうさんも元気そう。でも、昔客席に座っていた馴染みのお客さんや、地元の音楽仲間は、もういない。
  学生時代に拾得で弾き語りを始めた頃は、アプライトピアノがステージの後方の壁側にくっつけて据え置きされていたので、オレはお客に背中を向けて演奏する のが常だった。自分が背中で魅せることを意識するようになったのは、最初に拾得のステージを経験したことが影響しているかもしれない。
 変わらない自分を確認できたから、どんどん変わってゆけばいいと思う。今度はもう少し早くに拾得に戻ってきたい。
★拾得外観

2005年1月29日土曜日

1/29 (土) 名古屋 スローブルース

 急にひどい花粉症に襲われくしゃみと鼻水がとまらなくなる。ピアノの上にティッシュボックスをおいてライブをやるはめに。
 今回も加藤政彦君がオープニングでギターの弾き語りを4曲披露してくれる。
 昨日、畝ちゃんから言われことが気になっていたので、試しに1部では、極力MCを減らし、客席を煽らずにライブしてみる。どうだったんだろう。乗りの良いお客さんだったから、少し肩すかしをくらわされた感じだったかも。
 2部は好きにやる。酒場の猥雑でくだけた乗り。最後は、一回転指パッチンを決めた後に、すかさずティッシュを取り出して、思いっきり鼻をかんでやった。ライブをやってる内に花粉の症状も収まった。

2005年1月28日金曜日

1/28 (金)

「新春歌絵巻」 神戸チキンジョージ
『ありやまな夜だ!!新春スペシャル・オーバー20~30~40~50!!』
<出演>有山じゅんじ/リクオ/TOMOVSKY/高田漣/saigenji/む~やん
 ジャンル、世代を超えて、面白いメンバーが集まった。皆、どこかで繋がりのある人たちばかり。こういう場に自分がいれるのが嬉しい。楽屋も、ステージも、打ち上げもすべて楽しかった。
 打ち上げの2次会では、たまたまカフェフィッシュでライブをやっていたヤンシーとインフィニティーレコードの氏家さん、カフェフイッシュの北村君と合流。ヤンシーがめずらしく酔っていて、上機嫌。こんなふうに地方で合流するのって楽しい。
 オレは有山さんのプロデューサーの畝ちゃんと、サイゲンジのマネージャーの田中さんとさらにもう一軒行って朝までコース。畝ちゃんから「オレのしゃべりなしのライブが観たい」と言われる。
★リハーサル中に撮影。有山さん、オレ、トモフスキー。
★ラップスティールを弾く高田蓮くん。リハーサル中に撮影。
 

2005年1月27日木曜日

1/27 (木) 大阪RainDogs ブルースナイト

今回のイヴェントのホスト役はカオリーニョ藤原こと藤原カオルちゃん(男です。しかもオッサン)。カオルちゃんとは、学生時代からの付き合いで、’96年に自分が大阪から東京に引っ越すまでは、ずっとサポートでギターを弾いてもらっていた。今日は本当に久しぶりの共演。
  カオルちゃんが集めたバンドをバックにゲストが順番に歌ってゆくという流れ。ドラムはピカリちゃん、ベースはともちゃん、オルガンはボビー原さんというメ ンバー。「機関車」をカオルちゃん、ボビーさんと3人で。「bring it on home to me」「スローなブギにしてくれ」をバンドメンバー全員でセッション。気持ちよく、濃い~セッションをやらせてもらった。気付けばハンドマイクで歌うオ レ。カオルちやんとは久々の競演。やはり素晴らしい。現在はボサノバギターの名手として鳴らしているけれど、カオルちゃんの元々のお里はブルース。水を得 た魚のごとく、ブルースギターを弾きまくる姿は素敵だった。若手女性リズム陣も素晴らしい。ピカリちゃんは間の取り方がいいし、トモチャンはプレイだけ じゃなく、弾いているときの腰つきも良い。
 オレ意外のゲスト陣は、マディーの「フーチークーチーマン」を歌う二十歳の女の子や、ジャニスばりに ソウルナンバーをシャウトする女の子やら、こんな人等が今もおんのかと思わせる、濃い乗り。脈々と受け継がれる大阪ブルースパワーを見せつけられて、なん か新鮮だった。いや~、ディープ大阪を堪能。
★打ち上げの席で突然、今日のライブを観に来ていた地元ミュージシャンがラグタイム調のオリジナルを生音で聴かせてくれた。ネイティブ大阪の臭いがした。味のあるいい演奏だった。

2005年1月24日月曜日

1/24 (月) ヤンシータイム

録音6日目。
 今日のメインはヤンシーとピアノ.デュオで一発録りする2曲。
 あんまり時間がないのだが、なかなかヤンシーがスタジオに現れない。仕方なくエンジニアの大和田君と二人で別の作業を進める。
  オレのスタジオ入りから1時間半程後に、スタジオに現れたヤンシーは、焦る様子もなく実にマイペースでにこにこしている。自分は時間のことが気になって、 少しいらついていたのだが、彼のフィーリングに触れると、気持ちもほぐれてきて、「まあ、ええか」って気分になった。ヤンシーが持っている心地よい時間の 流れ、いい空気感(オレはそれを「ヤンシータイム」とか「ヤンシースマイル」と呼んでいる)に、自分もチャンネルを合わせるようにする。
 向かい合わせにセットされた2台のスタインウェイ.ピアノで、音を交わしながら簡単な構成確認をすまして、さっそく録音を始める。

  この曲はクレフィンのレコーディングが始まる前日に急に、ヤンシーがオレと二人で演ってみたいと言い出したカヴァー曲で、今日に至るまで一度も二人で合わ せたことがなかった。どんなアレンジで演奏しているのかも、前日に音源とコード譜面を渡されるまで、知らなかった。レコーディング用のリハーサルでは、別 の曲をヤンシーは用意していたのだ。
 昨日のレコーディングの後、夜中に部屋に戻って、その音源を聴きながら、いちよう予習をしておいた。コード を追ってゆくと、ヤンシーがオレに渡したコード譜はでたらめだったことが判明。レコーディング用に譜面を書き直しながら「なんか真面目にやってんなあオ レ。」としみじみする。大体自分は基本的には自分本意でマイペースな人間なんだが......。まあ、そんな経緯がありつつレコーディング当日を迎えたわ けである。

 二人での同時録音は互いの音が録音マイクに被るので、後で部分的に録り直したり、編集することができない。やり直しのきかない1発勝負である。今日は、そんな状況の中でマジックを体験した。
 録音直前になっても、ヤンシーからは緊張や気負いは感じられない。ぐっと気合いを入れるのではなく、すっと入ってゆく感じ。
 ヤンシーが優しく柔らかいタッチで、ゆっくりと8部音符を刻みはじめる。体が緩やかに横揺れしている。
  オレはしばらく彼のイントロのピアノを聴き続け、そのフィーリングを受け取ったところで、繊細なタッチで自分のピアノを重ねる。集中力が高まるにつれて、 心が澄んでゆき、どんどんインスピレーションがわいてくる。ヤンシーのピアノと歌が心と体にしみこんで、重なり合い溶け合ってゆく。弾いているというより は、弾かされている、弾かせてもらっているという感じ。向かいのヤンシーは、終始柔らかい笑顔。緊張の先の心地よい共鳴感。
 完璧ではないが、2度とできないプレイができた。
 この曲は洋楽のカヴァーで、日本語で意訳されていることもあり権利関係の許可が降りない可能性が高い。つまりアルバムに収録されず、幻のテイクに終わる可能性が高いのだ。まあ、もし収録できなくとも、こういう体験ができたことに感謝して、よしとしたい。
 2曲目の録音は、ヤンシーのオリジナル曲。
  最初少し煮詰まる。ピアノを別録りしてみたのだが、今一つ。そうしたらヤンシーが、曲のコードを全部変えると言い始める。「今更、マジ?」と思ったけれ ど、変えたコードで合わせてみると、確かにこちらの方がよい。曲調はすっかり変わってしまったが、これでいいのだ。再び、新コード、新アレンジで同時録 音。こちらもセッション要素の強い1発勝負。生き生きとした旬のテイクが録れた。
 今日のレコーディングで起きたマジックは、ヤンシータイムなしにはありえなかった。勉強なったわ、ヤンシー。

 今日で高木クラヴィアでの録音は終了。レコーディングも少しお休み。実に濃密な6日間だった。
 レコーディングが終わった後、渋谷でずっとレコーディングに立ち会ってくれているインフィニィティーレコードの社長、氏家さんと飲む。で、やっぱりもう一軒、1杯だけと誘われて、さらに結構飲んで帰る。それもよし。
★ヤンシー恒例菓子パンタイム。本日は高級レストラン風デニュシュ食パン。
★高木クラヴィアではレコーディングの合間に何度も調律してもらってます。ピアノの音は最高。
 

2005年1月21日金曜日

1/21 (金)

 録音3日目。場所が渋谷の高木クラヴィアに変わる。ピアノ倉庫に機材を持ち込んでの録音。ここには素晴らしいコンディションのニューヨーク.スタイン ウェイとハンブルグ.スタインウェイが保管されている。メーカーが違うんじゃないかと思う程に、それぞれの楽器の個性が違う。とくにニューヨーク.スタイ ンウェイの鳴りと、タッチは最高。これを弾けるだけで嬉しい。
 今日はセッティングと音決めにほとんどの時間を費やす。エンジニアの大和田さんとは初仕事。モチベーションが高く、実に気持ちよく仕事させてもらえた。

★セッティング中の大和田さん。
★手前がニューヨーク.スタインウェイ、奥がハンブルク.スタインウェイ。
 

2005年1月20日木曜日

1/20 (木)

 録音2日目。朝早くに目が覚めてしまう。スイッチが入ったまま。
 まずはキョンさん作のインストを全員で同時録音。ノープロブレム!次は問題の有太君作のナンバー。何が問題って、難しいねん、この曲。やはり時間がかかる。完成したら皆で、わお!こんなかっこええ曲やったんや(有太くん、失礼!)!実にスリリング!実にファンキー!
なんかオレ、ピアノうまなったんちゃうかと思った。
★恒例のヤンシー菓子パンタイム。今日は意表をついてバームクーヘン。
★コンソールルームにて。左から有太君、キョンさん、インフィニティーレコードの社長の氏家さん、ヤンシー。

2005年1月19日水曜日

1/19 (水) クレイジーフインガーズのレコーディング開始!!

いよいよクレイジーフィンガーズのレコーディングが始まる。今日明日は麻布十番にあるメロディースターというスタジオで録音。今日はインストを2曲、メンバー全員で同時録音。わお!興奮!1日中、心のスイッチが入りっぱなし。
★とにかく菓子パンばっか食ってるヤンシー。今日はメロンパン。
★スタジオのベーゼンドルファーを弾くオレ。
 

2005年1月16日日曜日

1/16 (日)

つづら折りの宴in長田  開催地/神戸長田神社
内容:ライブステージ・被災地の定点観測写真展・市民団体の出店など
主旨:1995年1月17日の阪神・淡路大震災から10年の日に、被災者も、支援者も、国の違いも、世代の差も、障害の有無も、全てが同じ空間に包まれ、ひと時を共有できればとの思いで開催いたします。
出演/キンタミーノ、山口洋、うつみようこ、ドーナル.ラニー、石田長生、ちんどん通信社、ザ.ボートレース、メガマサヒデ、おーまきちまき&のむらあき、パクウォン、ソウルフラワー.モノノケサミット、朴保、リクオ

  今から9年前、阪神淡路大震災から1年後、被災地の復興を願い、神戸長田神社で「つづら折りの宴」というフリーライブイヴェントが開催された。この企画の 中心になったのが、長田町で今も被災者のボランティア活動を続けるスタート長田の金田真須美さんと、ソウルフラワーユニオンの面々である。
 ソウ ルフラワーユニオンは震災直後に、ソウルフラワーの別ユニットで、ちんどんスタイルのソウルフラワーモノノケサミットを結成し、主に神戸の被災地で、古い 流行歌を演奏して回る活動を始めた。オレもその活動に何度か同行して、演奏に参加したことがあるのだが、「アリラン」や「復興節」で、本当に楽しそうに体 を揺らす、おじいちゃん、おばあちゃん等の姿が印象的だった。瓦礫の街を行き来しながら、ソウルフラワーの中川敬とヒートウェーブの山口洋が共作して生み だした名曲が「満月の夕」である。
 震災から10年、この日再び長田神社で「つづら折りの宴」が開催された。9年前に続いて、自分も参加できたことがとても嬉しい。 
 予報の降水確率が50パーセントだったので、天候が心配だったけれど、見事に晴れてくれた。そう言えば9年前も、予報が外れて快晴だったことを思い出す。
 駅から会場の長田神社に続く商店街にはこの日のイヴェントのポスターがあちこちに貼られていた。地域密着型のイヴェントなのだ。
 会場には屋台も出て、9年前よりなごやかなお祭りの雰囲気。
  オレの出番は午後2時前。ガガガSPのコサック前田の熱唱を舞台袖で聴いてから、ステージへ。「ミラクルマン」からはじめて「風のイメージ」「LIFE IS BEAUTIFUL」とつないで、最後は定番の「パラダイス」で締める。ステージの前で子供がリズムに合わせて、楽しそうに踊っている。老若男女が集まっ て、演奏を楽しんでくれている光景は、とても平和でハッピー。
 楽屋はちょっとした同窓会の趣。この9年間、多分色々ありながら懲りずにやり続けてきた連中ばかり。
  ソウルフラワーのヒデちゃんは2歳になる娘を連れてきた。再婚した夫は、アイルランド.トラッド界の最重要プロデューサー、ドーナル.ラニーである。ドー ナルもアイルランドから、この日のイヴェントの為に来日。楽屋で娘のはなちゃんを抱くドーナルさんの姿は優しさとおだやかさに満ちていて、とても印象に 残った。
 ヒートウェーブの山口洋は、相変わらず背中が寂しげで、何かを語りかけている。不器用さが増々色気をかもし出していると言ったら、格好 良過ぎか。彼の誘いで「満月の夕」を競演できたことは、この日の嬉しい出来事の一つ。約5年前に山口と競演したときは、彼がオレに拒絶反応を示した。自分 としては確信犯的に試してみたことが裏目に出た。まあ、そういうタイミングだったのだ。今回の競演で、オレに対する、彼のわだかまりも消えたよう。ステー ジで山口のグルーブと共鳴するのは、この上なく心地よい。
 前回、このイヴェントに参加したどんとは、もうこの世にはいない。どんとの奥さんのさちほさんは、たたずまいがどんどん浮世離れしてゆく感じ。この日のさちほさんの声は澄んで美しかった。あらゆるものと、やさしく響き合っている感じ。
  前回に続いて、この日も司会をつとめたキンタさんとは、9年振りの再会。今は音楽の現場から離れているそう。オレのライブを観た後に、「リクオ、何があっ てん。変わっててびっくりしたわ。」と言われる。まあ、確かに9年前はステージで指パッチンなんかやってなかったし、投げキッスもしてなかったし、グラサ ンもしてなかったし、髪の毛ももっと長かったし、あんまり砕けてなかったし、やはり9年という歳月は長い。
 中川君は相変わらずエネルギュシュ。 ちと太ったな。打ち上げでは、マイケル.ムーアのこと、イラクのこと等すごく真面目な話を熱く語り合った。こういう話を打ち上げですることって、彼以外と はないなあ。石田さんは老いて増々盛ん。太郎君は、男っぽくなった。前回、ボランティアスタッフをやっていた人達とも会場で何人か再会した。宗君はおっさ んになったなあ。足立っちゃんは変わらんなあ。
 帰りは、奥野君、山口洋、ボランティアスタッフ3人と一緒に、最終の新幹線に乗る。車中、飲みながらバカ話ばかりしていた。
★楽屋から会場風景を撮影。
★帰りの新幹線で。左から奥野、山口、オレ。
 

2005年1月14日金曜日

1/14 (金) 下北沢440(Four forty)CRAZY FINGERS PARTY出演者:リクオ/斎藤有太/伊東ミキオ/渡和久(風味堂)

 この日は前売でチケットがソールドアウト。入場できなかったお客さんには申し訳ないけれど、やはりチケットが売れるのは嬉しい。
 とにかく会場に熱気が充満していた。今日の反応をみると、東京のお客さんもアホアホ度がだいぶ上がってきた感じ。よい傾向だ。
  クレフィンのライブはついつい盛り上がって、3時間を超える長さになってしまうことが多いのだが、この日は、アンコールを含めて、実質2時間程にまとまっ た。つかみで盛り上がって、アンコールまで、とてもいい流れをつくることができた。やはりエンターテインメントは2時間半以内におさめるのが良い。
 ミキオ君は、なんかえらく力が入っていた。最後は盛り上がり過ぎて酸欠状態になるほど。
 有太君のプレイはますます切れがよくなっている感じ。容赦なく切り込んでくるので、一緒にプレイしていてスリリング。
  ゲストの渡君(風味堂のヴォーカリスト&ピアニスト)は、その才能を見せつけてくれた。特に彼の歌の素晴らしさが印象に残った。声がよく伸びて、歌い回し が憎い。クレフィンも、ピアノが中心のように見えて、実はまず歌ありき。渡君と二人でのセッションも実に楽しかった。いい会話が出来た。
 打ち上 げでも渡君と結構話することができた。彼は酒場好きで、かなり飲めることが判明。「リクオさんの歌は、生きてゆくことそのものの切なさを感じさせる歌です ね」渡君ははオレの歌にこんな感想を述べてくれた。彼の話を聞いていると、よく人を観察しているなと感じる。柔軟でとても吸収力が高い。きっと1年後に は、さらに素晴らしくなっているだろう。こういう人材の生き血を吸いながら、オレもさらに若返ってゆくつもり。
 この数ヶ月、一度も美容院に行かず、最近5、6年の間で一番髪が伸びた状態だったのだが、440のスタッフの秋山君から、シャープさに欠けるので髪は切った方がよいと指摘される。どうしようかな。
 ライブが終わってから元マネージャーの二郎さんが現れる。去年一杯オレのマネージメントを担当してくれていたトッチーも来てくれた。自分は今年から事務所を離れフリーになったのだが、こうして今までのスタッフが顔をだしてくれるのは嬉しい。
 シンガーソングライターの倉橋ヨエコちゃんが渋谷でライブを終えて、440にやってきて、久しぶりに再会。

2005年1月10日月曜日

1/10 (月) 秋葉原グッドマン VS東京60watts、FULL SWING

 久しぶりのグッドマン。この日は、パーカッションの朝ちゃん(朝倉真司)とチェロの歩ちゃん(橋本歩)に参加してもらう。相当に良い感じ。新年初ライブ、いいスタートが切れた。
  オレのステージに初めて本格参加してくれた朝ちゃんのプレイは、本当によい。自分の我をうまくコントロールして、最高の音楽の為に、最高の空間作りの為 に、身を投げ出す姿勢は見習うところが多い。朝ちゃんが入ると歩ちゃんも、より生き生きする感じ。音楽をやる上で、「自分の個性」という概念にとらわれ過 ぎず、他者との関係性の中で、よりよいものをつくってゆこうする姿勢を、朝ちゃんと歩ちゃんには共通して感じる。普段二人と会話していて気付くのは、どち らも人の話を聞くことができるということ。これって、今の時代に必要される大切な能力だと思う。
 ライブはとにかくよく盛り上がった。元気があって反応の早い最高のお客さん達だった。またグッドマンはスタッフがよいのだ。皆、すれたところがなく、モチベーションが高くて、ほんと気持ちよくやらせてくれる。感謝。
  自分たちのライブが終わった後は、客席のカウンタ-で、トリの東京60wattsのライブを楽しませてもらった。彼らと初めて出会ったのが、一昨年の11 月、場所はここグッドマンである。昨年の11月にも大阪のイヴェントで一緒しているのだが、彼らのライブをじっくりと観るのは久しぶり。バンドは凄く成長 していた。演奏力もぐっとアップしているし、前よりも開き直って、弾けている感じ。客席との信頼関係も素晴らしい。ライブ中、とにかくアルコールがよく進 んだ。
 彼らの演奏を聴いている内に、学生時代にバンドをやり始めた頃のことを思い出した。60wattsのメンバーは学生時代からの仲間なの だ。彼らの熱い絆が伝わる程に、胸が締め付けられて、なんだが感傷的な気分にもなった。彼らが大切にしている心の柔らかい部分がとても愛おしく、なんか悲 しくも思えた。長く続いてほしいバンドだ。
 帰りは朝ちゃんの車に乗せてもらい、途中二人でラーメン屋に寄る。食ってすぐに帰るつもりが、共通の話題が色々あって、随分話が長くなる。朝ちゃんは元々舞台の役者をやっていたそう。役者の体験を経て、今音楽をやっている朝ちゃんの心の変遷に興味がわいた。
★開演前、茶店で朝ちゃんと。アキバ的過ごし方?