福島駅から新幹線に乗って仙台へ。そこから仙石線に乗り継いで、石巻へ。車内は下校する女子高生だらけ。彼女達の会話の中になまりを聞き取ると、なんだか嬉しくなる。
1年半振りの石巻。今は寂れているけれど、かっては港町としてかなり栄えた街だそう。通りを歩けばその名残を感じ取ることができる。港町はどこも街や人に味わいがあって面白い。不良の大人が多いのも港町の特徴のような気がする。
駅まで迎えに来てくれるた相沢さんは、短髪になって、なんだか若返った感じ。
相沢さんとオレは同学年。こんな小さな街でライブハウスをやるのは、はっきり言って無茶である。でも、そういう人がいてくれて嬉しい。ライブハウスだけでは食えないので、昼間は薬剤師をしているそうだ。
お店に着いたらまず、ステージ上のグランドピアノが目に入る。前回のライブはデジタル.ピアノで演らせてもらい、今回もてっきり同じだと思っていたので、 意表をつかれる。知り合いから譲り受けたんだそう。ステージにピアノがあるだけで、店の雰囲気が随分と変わって見えた。
1日オフがあって休養したはずなのに、なぜかこの日は体調が良くなかった。ステージでも体が重く感じた。なんとかしなければと、かえって力が入ってしまい、ライブの後半は、少し声が枯れた。
ライブ後、CDを買ってくれたお客さんにサインしているときに、医大に通っているという若者が話しかけてくる。クレフィンのファンで仙台から観に来てくれ たそう。キーボードマガシンに掲載されていたクレフィンの譜面を見ながら曲を練習しているとのこと。終電を逃してしまったというので、打ち上げに誘う。
2件はしごしたお店にはそれぞれアプライトピアノがおいてあって、やはり弾いてくれという話になる。オレが1曲弾き語りした後に、打ち上げに参加した医大 生も弾かされるはめに。彼が選んだ曲は、「もののけ姫」のテーマ曲。いかつい大人からの厳しいつっこみを受けながら、一生懸命に弾いてくれた。
★川をはさんだお店のすぐ前が石ノ森章太郎記念館。