学生時代からの友達の大推薦で「リンダ.リンダ.リンダ」という邦画を吉祥寺で観る。
高校生活最後の文化祭を直前に控えた女子高生4人が、ひょ
んなことからブルーハーツのコピーバンドを結成。文化祭でステージに立つまでの3日間を描いた、いたってシンプルなストーリー。友達はこの映画のエンディ
ングで泣いてしまったそう。自分も、泣きはしなかったが、かなり感情移入してこの映画を観た。
軽音クラブのボックス、へたくそなバンド演奏、校舎の屋上、文化祭の風景、親友とのケンカ、真夜中の宴会、ぎこちない恋愛、制服etc.すべてが懐かしく、少し胸が締め付けられる感じがした。
とっくに終ってしまったことなのだが、まだ終っていないような、やり残しているような、そんな気持ち。映画を観て、あらためて気付いたのだが、自分はまだいろんなことから卒業できていないし、その気もないようなのだ。
自分のティーンエージャーは、あまりいい時代じゃなかった。いつも自意識を持て余して、自分にこもりがちな毎日だった。
当時、自宅の勉強机の上に「喋らない」とマジックで書いて、人との会話をさけるようにしていたことがあった。会話しないくせに、自分には気付いてほしいと
思っていたのだが。そうしたらしばらくして、本当に言葉を忘れてしまったように、話し方がわからなくなってしまい、あせった。おバカさんである。今は健さ
んよりもさんまになりたい。
高校生活最後の文化祭には、ほとんど参加しなかった。学校近くのマンガ喫茶で、ずっとマンガを読んでいた。誰かが誘ってくれたり、会いに来てくれるのを待っていたのだが、誰も来なかった。当たり前だ。
自分が『ROLLING SINGERS REVIEW』みたいなイヴェントを企画して、わざわざ面倒なことまでやろうとするのは、当時のやるせなさを、今も前向きに引きずっているからかもしれない。
今は頼まれなくても、相手の名前を知らなくても、会いに行くし、誘いに行くようにしている。その方が楽しい。
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