2006年3月30日木曜日

3/30 (木)

今日は、すごく冷えた。
 川越で鶴川座奏創というライブ.スペースをやっていた酒井君とさっちゃんが、入間の元米軍ハウスに引っ越して、お店を「SOSO」と改めて再開するというので、遊びに行ってくる。
 近くに「ROLLING SINGERS REVIEW」の開催候補地もあるというので、そちらも下見。
  SOSOの外観はザ.バンドのデビュー.アルバム「Music from big pink」のジャケットに写っているハウスそっくりに改装されていた。インテリアもレトロな家具や小物がいい具合にコーディネートされていた。鶴川座に あったアプライト.ピアノもこちらに引っ越してきて、すっかり馴染んでいる感じ。
 SOSOの隣のハウスは、鶴川座に集まっていた仲間数人がシェ アして借りていて、なんだか楽しそう。そこには、かって西岡恭蔵さんが住んでいたのだ。この日、諏訪からSOSOに遊びに来たコータロー君は、中学生の頃 にぷち家出して、ここに住んでいた恭蔵さんを尋ねたことがあるそう。恭蔵さんには、自分も学生時代からお世話になった。いろんな線と線が点につながり、自 分達はここに集まった。人の縁は奇なり。
 夜は、SOSOに知り合いが集まって鍋パーティー。
★入間にて。

2006年3月28日火曜日

3/28 (火)

当然の二日酔い。

 昼下がり、近くの川沿いを散歩。桜が一斉に開花していた。

 数年前、川面に浮かんだ桜の花びらを眺めて、直感的に「せっかくやから、生きとこう」と感じたのを思い出す。
 なんとなく不安定な季節だ。
 ★鳩の花見。
★木蓮乱れ咲き。

2006年3月27日月曜日

3/27 (月)

「色歌七夜物語」場所:新宿ゴールデン街劇場
出演:あずみけいこwith藤井裕(Ba.)【ゲスト】リクオ
 この日は、新宿ゴールデン街の歌姫あずみけいこちゃんのライブにゲスト出演。けいこちゃんをベースでサポートするのは元サウス.トゥ.サウスの藤井裕さん。裕さんには学生時代からお世話になった。
 始めて東京をツアーしたとき、高円寺のジロキチを紹介してくれたのが裕さんだった。そのジロキチ.ライブでサックス奏者の梅津和時氏に出会い、東京の音楽事務所を紹介され、自分はデビューのきっかけをつかんだ。

 けいこちゃんとも裕さんとも久し振りの音合わせ。再会の場所がゴールデン街というのがいい感じ。
 劇場は普段は芝居で使われる機会が多いよう。古い建物ではないのだけれど、どこか懐かしいアングラな匂いが残っている。席は50席程の小ホール。ステージにはモニターがなかった。
  早めに会場に到着したので、リハーサル前にゴールデン街を散歩してたら、路地の奥から知った姿がこちらに近付いてくる。大阪梅田東通りでレイン.ドックグ スというライブハウスをやっているダケハラさんだった。街の風景にあまりにも馴染んでいるので、デジカメを取り出し近付いてくるダケハラさんに向けて シャッターを切った。3人の共演を知ってわざわざ大阪から観に来てくれたそう。今日の役者がそろった感じ。
 
 開演前に軽く腹ごしらえをしようという話になって、けいこちゃんと裕さんに連れて行かれたのが居酒屋。今夜はそういう乗りやね。その居酒屋でダケハラさんから大阪の知り合いの癌再発を知らされる。

  ライブは入れ替え制の2ステージ。けいこちゃんがステージに登場すると客席から「よ!けいこちゃん!待ってました!!」のかけ声。いいね、この感じ。自分 の出番まで客席で焼酎のお湯割りを飲みながら、ステージを楽しむ。艶っぽいね、けいこちゃん。裕さんもソロで1曲歌う。裕さんは近々、忌野清志郎さんプロ デュースでソロアルバムをリリースする。54歳のソロデビユーである。

 中盤からはオレも出ずっぱり。気持ちのいいセッションができた。今の自分を2人に伝えられてよかった。ダケハラさんも喜んでくれた。
 ライブ直後、楽屋で裕さんの携帯に清志郎さんから連絡があり、久し振りにオレも話させてもらう。「懲りずにやってますよ」と言うと「懲りずに続けて下さい」と言われる。
 ライブ後は当然、ゴールデン街で飲む。自分は結構この街に馴染んでいる気がした。3件ハシゴして、多いに盛り上がる。酔っぱらって聴いたニーナ.シモンは最高だった。
  裕さんは相変わらず正直で、不器用で、ますます開き直っていて、優しくて、クールだった。けいこちゃんは今もさまよってるんやね。ゴールデン街はけいこ ちゃんのことを愛してるよ。この街は根無し草の集まる場所なのかも。今日は会えてよかったなあ。こんな日は2度とないかもしれない、なんて思いがよぎる と、切なくて愛おしくて、酒も増々進んでしまうのだ。
★夕方のゴールデン街にて。
★3件目で。手前、裕さんとけいこちゃん。
 

2006年3月25日土曜日

3/25 (土)

渋谷 BYG
 目が覚めたら二日酔い。また、やってもうた。でも、昨日はいい夜だった。
 
 この日は、開演前にちょっとがっかりすることがあって、気持ちが乱れる。そんなに大したことじゃないはずなのに、そのちょっとしたことによって、自分が隠し持っていたわだかまりが漏れ出てしまった感じ。この気持ちをステージでなんとか昇華させないと。
 だから逆に力を抜くことにする。あんまりがんばらんと、他力でやる。そういえば、他力とは出会いだと言ってた人がいたなあ。出会いの力で乗り切る。出会いの力で遊ばせてもらう。そんな感じ。
  ステージに上がってまず「今日のライブ、オレを助けてくれよ」とMC。客席から笑いがこぼれる。あんまりなMCかもしれんが、結構、本音。なんだか、やる せない気持を払拭できずにステージに上がってしまったのだのだが、ステージで救われる。だからライブが好きなんやなあ。
 いつものBYGよりも、女性客の比率が多かった。男ばっかりよりはいいけど、男もオレに嫉妬しに来いよ。とにかく、ありがと。
 この日のBYGのピアノは調律が甘く、ちょっとホンキートンクな音色。ピアノも酔っぱらってるし、オレもほろ酔いでいっとこ。
 この日は、いつも以上にラブソングをたくさん歌った気がする。新曲も数曲やってみる。「神様のいたずら」というタイトルの新曲をはじめて人前で演る。これもラブソングの範疇に入る曲だろう。
 巷には、いろんなラブソングがあるけれど、自分には「君を幸せにする」とか「君との愛を誓う」的なことが歌えない。この新曲も将来の展望を感じさせないラブソングかもしれない。
  恋愛とは欲望と快楽の肯定だと思う。「恋」という言葉はそれらをロマンチックに肯定するための方便という見方もできる。快楽を追求するのは危険な行為だ し、反社会的な要素も含んでいる。もしかしたら「欲望との葛藤」が自分の歌のテーマの一つになっているかもしれない。大体「幸せと快楽」を両立、維持する ことって可能なのだろうか?自分の歌にははっきりした答がない。矛盾している。ずばり言えない。約束もしない。
 最近、ヤンシーに触発されて、ピアノのストライド奏法を練習しているので、その成果を見せるべく、ストライド奏法をフィーチャーした曲を2曲演奏してみたのだけれど、うまく弾けず、演奏の途中で、わやになってしまう。課題ができた。
  そんなこともありつつ、あくまで他力を忘れず、いい感じで2ステージを終える。
 打ち上げも女性多し。でも、一人帰り、また一人帰り、最後に残ったのがオレとオーナーの安本さんの男2人。「まあ、そういうもんやね」と寂しくなってったところに、数人の訪問者あり。御陰で、もう一盛り上がり。
 
 会いに来てくれた皆、ありがとう。君らがおらんとやってられんわ。また来てや。オレも会いに行くから。

2006年3月22日水曜日

3/22 (水)

 レコーディングも終わりが見えてきた。あと少し。

 テレビのニュースはWBCで優勝したチームの凱旋帰国をトップに取り上げていた。 チームの中で圧倒的にかっこよかったのが、王監督。空港のロビーに姿を見せたほとんどの選手がカジュアルな服装だったのに対して、王監督はビシッとスーツ にネクタイを締めて登場。インタビューの受け答えにも、知性と品格がにじみ出ていた。
 それに比べると、他の選手は役者不足な感じ。インタビュー でも気の利いた返答ができないし、人間力があまり伝わってこない。プロ野球人気が落ち込んでいる理由はこのへんにもあるのかも。凱旋帰国できなかったイチ ロー選手はその点、他の選手にはないオーラとスター性があるんだなあと実感。

2006年3月21日火曜日

3/21 (火)

AYOYAMA?月見ル君想フ 
「春分の日~Life is Beautiful~」
出演:TWELLVE/「ricca」/西沢サトシ アコースティックセット/cupola/リクオ
 近所の桜がもう満開。早過ぎるよ。

 WBCで日本が優勝。ドラマがあって盛り上がった。あのアメリカ人審判が果たした役割は大きい。プロレスを観てるみたいだった。

 買ったばかりのチャリンコをこいでライブ会場の南青山へ。風が心地よい。もう春やね。
 今日のイベントの共演者は知らない人達ばかりだった。多分、オレよりは一回り以上若い人達。皆あいそがよく年上のオレを立ててくれる。
 自分の出番は5組出演の中の4番目。演奏時間は30分。
 オレのことを知らないお客さんも結構いたのかな。ちょっとアウェーな感じ。こういう状況のライブって、新鮮なところがあって結構楽しい。いつも以上に無責任に我がままにやらせてもらう。最近のライブの中では、一番の開放感があったかも。
 誰もオレにはなれない、君にもなれへんけど。焦ることも、気負うこともない。この有様をみせればいい。あとは流れに身を任す。そうすれば自分は無敵だと感じた。この感覚すごく大事。
  最初の2曲を演奏した時点で、30分の持ち時間の間で起承転結をつくることを放棄した。「続きを観たかったら、また来たらええやん。こっちはいつでもウェ ルカム。」って感じ。後半はミディアム、スローテンポの曲ばかりやったのだけれど、持ち時間を終えてステージを降りる時のお客のリアクションはかなりよ かった。予定調和ではない実感のこもった拍手と歓声をもらえた気がして、気持ちがよかった。なんやええお客さんばっかりやん。ありがと。
 明日がレコーディングなので、めずらしく打ち上げに参加しなかった。

2006年3月19日日曜日

3/19 (日)

埼玉県川口市 LiveCafe Roots 
 春の嵐。歩いていて体が流されそうになるくらいの強風。
 川口でライブするのは始めて。お店の方でホテルを押さえてくれているというので、自宅から結構遠いのかと思ったら、新宿から30分もかからんかった。1時間足らずで到着。日帰りできるやん。でもせっかくなんで1泊させてもらうことにする。
 Rootsはアットホームな雰囲気のカフェだった。まだオープンして1年もたっていないから店がきれいで、あまり色がついていない感じ。これから年月を重ねて行くうちに味わいが出てくるのだろう。
  お店をやっている松田さん夫妻は、店をオープンさせるため、結婚してすぐに、大阪から川口へ越して来たそう。関西弁が抜けず、まだ川口の暮らしにも慣れて いないとのこと。2人には「関西弁はそのまま通した方がいいと思う」と伝える。都会で暮らす地方出身者は、理解できる程度にもっと地元のなまりを出せばい いのにと思う。東京で、京都弁を使う女の子に出会ったりすると、言葉遣いを聞くだけで、いいなあと思ってしまう。
 Rootsでは、有山じゅんじ さん、友部正人さん、加川良さん等、自分も関わりがあって、お世話になった諸先輩方が、既にライブを行っている。この日のステージでは、こういった先人達 が残してくれた道しるべをたどりながら、自分は活動を続けて来たのだというような話をする。今度は、自分よりも若い、松田さん夫妻ぐらいの世代のツアー. ミュージシャンも、このステージにどんどん上がるようになればいいと思う。 
 川越市で鶴川座をやっていた酒井くん、さっちゃん、高橋さんらも観に来てくれる。
  彼らは今、入間に拠点を移し、新しい店のオープンのための準備を進めているところ。一軒家を借りて、住まい兼お店にするための改装も、大体完成したそう。 写真を見せてもらったけれど、ザ.バンドのアルバム「Music from big pink」のジャケットのような外観。いい感じ。
 近くの野外で「ROLLING SINGERS REVIEW」の開催候補地も見つかったとのことなので、近々入間まで足を運んでみようと思う。
 今日のライブでは、とくに落ちのない、わりとまじめな話を長くした。

2006年3月18日土曜日

3/18 (土)

 この日は、二日酔いと疲れで、一日中頭がぼ~としてた。日中に温冷浴を繰り返し、長湯していたら、余計に体調がおかしくなってしまった。多分、水分が不足して、血流が悪くなったのではないかと思う。血液はさらさらにしとかんとね。

 夜になってから、新潟FM Portの番組「アーティストジヤムマンデー」の中のコーナー、「クレフィンタイム」の最終収録をキョンさんとパーソナリティーの奥井亜紀ちゃんとオレの3人でやる。
  番組の途中からはメインパーソナリティーから離れて、「クレフィンタイム」のコーナーだけを担当させてもらったのだが、約1年間お世話になったことにな る。コーナーの選曲はほとんど自由にさせてもらった。この日は最終回を意識して、ウォーレン.ジヴォンの「keep me in your heart」、キャロル.キングの「sweet seasons」なんかを選曲。
 スタジオで皆と一緒に好きな音楽に耳を傾ける時間は楽しかった。自分自身も1リスナーに戻ることができた。後藤さん、リスナーの皆さん、一年間どうもありがとう。

2006年3月17日金曜日

3/17 (火)

下北沢440(Four forty)
「CRAZY FINGERS PARTY Vol.7」
出演:リクオ、YANCY
ゲスト:倉橋ヨエコ
 今回のクレフィンパーティーはキョンさんもお休みでクレフィンのメンバーはヤンシーとオレの2人だけ。でも初公開の新曲を3曲用意する。
  ミディアムテンポの新曲では、自分はピアノから離れ、ヤンシーのピアノをバックに、ハンドマイクで歌う。しかも調子に乗って、客席まで降りて行き、女性客 の肩を抱いたり、握手したりしながら歌う。ディナーショー気分である。後でヤンシーから「リクオさん勇気ありますね」と言われる。
 タイを1週間旅行してきたばかりのヤンシーは、すっかり日焼けして健康そう。とてもいい時間を過ごせたよう。ゾウに乗った話がうらやましかった。
  ヤンシーに言わせると、倉橋さんの曲は一度聞くと、夢に出来てきそうな気がするそう。わかるわかる、その気持ち。オレは、倉橋さんの歌詞の中にある「元気 は出るまで出すな」とフレーズが、先週の長野で聴いて以来、耳にこびりついて離れない感じ。倉橋さんの音楽は聴き流せない。とにかくひっかかる。インパク トがある。エキセントリックで、哀しくて、笑える。倉橋さんは、普段はとても謙虚で、気遣いのできる女性だ。
 この日のライブもいい会話ができた。アンコールを終えて楽屋に戻ったヤンシーが一言、「楽しかったあ~!」。
★2次会で酔いつぶれた440のミッチー。

2006年3月12日日曜日

3/12 (日)

豊橋 ハウス.オブ.クレイジー
 昨日とはうって変わって雨。
 JR飯田線に乗って豊橋へ向かう。トンネルを超えたと思ったらまたトンネル。その繰り返し。日本の国土の67パーセントが山だということを思い出す。トンネルは多いけれど、渓流沿いを走る飯田線の景色はおすすめ。

 ハウス.オブ.クレイジーのマスター、松崎さんとの付き合いはもう16年になる。ハウスの看板娘のMちゃんとの付き合いも結構長くなったなあ。多くのツアーミュージシャンが、彼女に会うのを楽しみにして、このお店にやって来るのだ。自分もその一人。
  松崎さんは、ニューオリンズの音楽と街をこよなく愛していて、ジャズフェスの時期に合わせて毎年ニューオリンズに遊びに行くのが恒例になっている。今年は ハリケーン被害の後だからどうするのかと思っていたら、例年通りジャズフェスの開催が決定したこともあり、やはり行くことにしたそう。
 今夜のライブのオープニングで演奏してくれる予定だったハラグロは、メンバーが出産のため、出演できなくなる。メンバーの一人のYちゃんがお客で観に来てくれる。
  ほどなく席がうまる。いつも以上に女性客が多い。自分のライブの場合、女性客の比率が8割を超えると、客席がおとなしめになることが多い。この日は、客席 後方のほろ酔いカップルが、張り切って場を盛り上げ、客席を引っ張っていってくれた。サンキユー!その乗りで次回も頼むわ。
 6月発売の新譜に収録予定の曲も結構演奏する。やはり「同じ月を見ている」の評判がよい。
 この日も打ち上げのお店の料理が美味かった。
 また酔っぱらい。酒の席で、松崎さんの野望を教えてもらう。楽しみやなあ。
 明日からまたレコーディング。
★飯田線にて
★マスターの松崎さん
 

2006年3月11日土曜日

3/11 (土)

長野県飯田市 ふぉの
 タテさん達と昼食をとろうと話していたのだが、2度寝して昼過ぎまで寝てしまいキャンセル。
 昨日とはうって変わって、春のポカポカ陽気。
 リハーサル前に飯田の街を散歩。人通りは少ない。週末だというのに祭りの後のような静けさ。このもの寂しくて時間がゆるく流れている感じが、気持ちをリラックスさせてくれる。まあ、気楽な旅人の感覚である。

 元々、旅なんて億劫でそんなに好きじゃなかった。乗り物に乗るのさえ嫌な時期もあった。今だって、別に進んで海外に行こうとか思わない。ライブやらせてくれるんやったら考えるけど。
  そんな自分がこういうツアー暮らしをしているのだから、人間どう変わるかわからんもんだ。北海道から沖縄まで回って、さまざまな時間の流れ、風景の中に自 分の身を置いてみることで、随分と楽になれた気がする。でも引きこもる時期があるのも別に悪くない。つうか、今もプチ引きこもりたくなるし、ツアーをやり つつ、引きこもる時間も大切に思う。
 
 約1年半振りのふぉの。マスターの小島さんが元気な笑顔で迎えてくれた。まずは小島さんがいれて くれたコーヒーをいただきながら、しばらく会話を楽しむ。店には新しいデジタルピアノが購入されていた。価格にしては、タッチがよく、低域がよく鳴る。ほ んと最近のデジタルピアノはどれも性能がよい。
 気持ちよく演奏させてもらう。アッパーな曲だけでなく、ミディアム、スローテンポの曲にお客さんがよく反応してくれていたのが印象的。
  ふぉのの打ち上げはいつも小島さんの手料理が楽しみ。どれも飯田の味がしてほんと渋うま!今日は蜂の子の佃煮をはじめて頂く。かんでる内に蜂蜜の甘みがほ のかに口のなかに広がる。山ぶどう酒もおいしかったなあ。あと栗の干して蒸したやつもすごく味わい深かった。うどと白菜の漬け物もgood!今回も料理の 最後に蕎麦がでる。
 ふぉのの打ち上げは日本で一番ヘルシー、そして渋うま!!。
★打ち上げで出された蜂の子の佃煮、干し柿、ウドの漬け物。

2006年3月10日金曜日

3/10 (金)

長野ネオンホール~権堂ピアノうた祭り~
出演:リクオ、倉橋ヨエコ、タテタカコ
オープニンブ:秋元紗智子
 女性3人のピアノ弾き語りとの共演。
  ステージを観ていて、タテさんも倉橋さんも、底を蹴り上がる力がある人なんだろうなあと思った。歌うことでネガティブな要素がポジティブに変換されてい る。醜さや混沌に向き合うところから美しさは生まれてくるのかもしれない。とにかく彼女達の「歌う必然性」を強く感じた。
 2人のステージを観 て、早川義夫さんを思い出した。学生時代に早川さんの「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」というアルバムに収録されている「もてない男の歌」と いう情けない曲を聴いて、妙に勇気づけられたことがある。いたたまれなさを通り越して、笑えた。全部ネタにすればいいのだと知った。
 倉橋さんの 歌も笑えた。他のお客さんももっとオレみたいに、リラックスして、聴けばいいのにと思った。悲劇は視点をかえたり、時間をおけば喜劇になる。倉橋さんはい ろんなネタを持ってそう。人を笑わせるたり楽にさせる才能のある人だと思うのだが、本人はまだあんまり気付いていいないかも。来週の下北沢での共演、セッ ションが楽しみ。
 タテさんは、引きこもっていた時期にオレのCDを部屋でよく聴いてくれていたそう。そういう人が歌うたいになって、こうやって共演できて、刺激をもらえるのは嬉しいことだ。歌への集中力が素晴らしい。ステージで、間を恐れないところもいい。
 オープンニングで演奏したさっちゃんは1歳になる子供を連れてきた。もう、お母さんなんやね。悲しみも切なさも、あらゆる感情を受け入れようとする強さを感じさせる歌だった。
  3人の音楽が少し懐かしく聴こえたのは、かっての自分をだぶらせているところがあったのかもしれない。色んな意味で若さを感じた、なんて言ってしまうと、 自分が年とったみたいで嫌なのだが、やはりああいう表現をするには、自分はある意味で技術とか遊びを覚え過ぎてしまったように思う。でも今も楽しいからそ れでいい。昔の自分と今の自分はあきらかに違っていて、その時々にできること、やりたいことをやればいいのだ。最近のオレは、時流に乗って、「エロかっこ いい、ちょい悪親父」路線で行けへんかなあなどと思ったりしてんねんけど。え、ちょっと違う? 
 タテさんはデビューしてからも出身地の飯田市に在住しながら活動を続けていて、オレは明日は飯田でライブなので、打ち上げの後飯田まで一緒に乗せて行ってもらう。
★左タテさん、右倉橋さん。奥はネオンのスタッフ。

2006年3月6日月曜日

3/06 (月)

春の陽気。なんだか、とてもいい睡眠がとれた。気候のせいかもしれない。
 今日明日とニキさん宅でレコーディング。
 先日勃発した機材トラブルは、数十万の損害を残して、おおよそ解決。  2曲のTDが終了。いい感じだと思う。いよいよゴールが見えて来た。

2006年3月5日日曜日

3/05 (日)

晴れ。所用のため早朝に外出。
 昼過ぎには用事を終えたので、午後からの過ごし方を考える。自分がやってるような仕事は、スケジュールが入っていない日が休みというわけではなく、そういう日の過ごし方はある程度本人の意志で決定される。仕事と遊びの境界線も時には曖昧だったりもするのだが。
 で、この日はちょっと悩んで、音楽以外のことで遊ぶことにする。調べてみたら、各地でプロレス興行が開催されてることが判明。知人を誘って「東京プロレス巡礼」をやることを思いつく。オレは主におばあちゃんの影響で、小さい頃からのプロレス、格闘技好きなのだ。

  まずは永田町のキャピトル東急ホテル内にあるコーヒーハウス「オリガミ」に行く。なんでコーヒーハウスかと言うと、オリガミはジャイアント馬場が生前に通 い続けたお店なのだ。オレはどちらかと言うと、おばあちゃんと同じく猪木ファンだったのだが、馬場さん(さんづけしてしまうのです)のことだって好きだっ た。なんか一緒に暮らしてた父方のおじいちゃんと似ていたのだ。
 年内にキャピトル東急ホテルが取り壊されてしまうという話を聞いていたので、一度はオリガミに足を運び、馬場さんを思い出しながら、名物のアップルパンケーキを食べてみたいと思っていたのだ。
 キャピトル東急ホテルに来たのは始めて。風格を感じさせる佇まい。オリガミはコーヒーハウスと言うには、少し敷居が高い雰囲気。ランチが軽く2000円を超える。体の大きな馬場さんは、きっと奥のソファ席に座っていたんではないかな、などと想像する。
 ランチを食べた後に念願のアップルパンケーキを注文。うん、美味い。来てよかった。

 オリガミを出た後は、九段下の日本武道館に向かう。この日は武道館で馬場さんの弟子達が興したプロレス団体ノアの興行があるのだ。横浜で行われているハッスル(フォ~のHGが参加)にしようか少し悩んだが、やはり今日の流れは武道館。
 プロレス業界は現在、昨今の格闘技ブームに押されて、大変な苦戦を強いられている。そんな中でノアは、プロレスファンから最も信頼される団体として、順調に興行成績をのばし続け、今や業界の砦とも言える存在。
 九段下の駅を出たら武道館に続く長蛇の列が出来ていた。第一試合が開始してほどなくして、広い武道館が最上階まで埋まる。リピーターのコアなお客さんが多い様子。
 久し振りのプロレス生観戦。以前とは違って、同じパフォーマーとして俯瞰した視線で楽しませてもらう。
  しっかり受け身をとって、相手の技を受け、鍛え上げた肉体同士のぶつかり合いをみせる。リング上で展開され続けたのは、基本フォーマットに乗っとったプロ レスらしいプロレス。「プロレスはプロレスでしかなく、それ以上でもそれ以下でもない。」という馬場さんの意志をしっかりと受け継いでいて、方向性の軸に ぶれがない。リング上だけでなく、空間全体が、暖かい。子宮内的空間とでも言おうか。
 この日のMVPは三沢選手。受け身の凄さ、間の取り方のうまさ、リアルな感情表現、にじみでる色気で、プロレスの奥深さを最も体現していた。
  他の選手は技のてんこ盛りに走りがちなのだが、三沢選手は不必要な技を出さず、一つの技にしっかりとした必然性と説得力をこめていた。それによって、技の 素晴らしさ以上に人間力とか色気が伝わってきた。これって、音楽に置き換えて考えることもできる。ジヤンルが違えど、いいパフォーマンスは勉強になる。
 武道館を出て、居酒屋でプロレス談義。プロレスは観て楽しむだけでなく、観た後に想像して語る楽しさがある。
 久し振りにプロレスを満喫した一日。
★オリガミのアップルパンケーキ

2006年3月4日土曜日

3/04 (土)

高岡 イオンホール 出演:リクオ、YANCY
 開進堂楽器さん主催のイベントにクレフィンのメンバーとしてヤンシーと出演。セミナートークを盛りこんでのライブ。
 ライブ会場のイオンホールは高岡の郊外にある巨大ショッピングモール、イオンの中にある小ホール。開進堂楽器さんもイオンのなかに店舗を開いている。
 ほんとばかでかいショッピングモールで、食堂街、映画館、ブティック街、楽器屋、CDショップ、本屋、外国語学校、動物病院etc.各種揃っていて、ここに来ればなんでも用足りるという感じ。
 とにかく便利である。でも、駅前の商店街の閑散とした風景を見ているだけに、複雑な気持ちもになった。各地で、こういった郊外へのショッピングモール展開が街の空洞化を生み出している。それによって、人のつながりが薄れ、街がどんどん死んで行くという現実。

  クレフィンをやり出してから、こういったセミナーライブ形式のリクエストをもらうようになった。正直、自分がセミナーをやるっつうのは今でも違和感があ る。「演奏がうまくなる近道の練習法を教えて下さい」とか聞かれても「そんな手っ取り早い方法はオレも知らんし、あったらこっちが教えてほしいわ」という のが正直な答えだったりする。
 まあとにかく、来てくれた人が、ピアノには色んな弾き方、楽しみ方があるんやなと感じてくれて、選択肢の幅をひろ げてくれることになればいいなと思う。オレみたいに、音大にも行かず、正式なピアノ教育もちゃんと受けていない人間でも、こうやって面白おかしくピアノと 付き合い続けているのだ。まだまだ思うように弾けんかったりもするけど。
 会場の1部は楽器フェアーのスペースに使われていて、ライブの後もいろんな世代のお客さんが展示された楽器を試奏していた。その中で、まだ幼稚園児と思われる女の子が、ほんま楽しそうに、デジタルピアノを弾いている姿が印象に残った。
★展示楽器を弾く女の子。後ろはヤンシー。

2006年3月3日金曜日

3/03 (金)

明日のセミナーライブのために、ヤンシー、氏家さん、ヤマハの近藤さんと伴に、羽田からANAで富山入り。空港を出たら、外は粉雪が舞っていた。寒い。空港からバスに乗って40分程で、高岡着。一月のうちに2度も高岡に来訪。
  
  夜は明日のイベントの主催である開進堂楽器のTさん、ヤマハのJさん、Kさん、KKさんらと前打ち上げ。色々と美味いもん食わしてもらう。TさんやJさん は初対面だったのだけれど、話は多岐に及び宴は盛り上がる。ヤマハのKさんから聞いて印象に残ったのが、ピアノ職人さんが人手不足に陥っているという話。 サックスの模様がすべて手彫りだという話もはじめて知った。ヤマハやカワイといった楽器メーカーの本社がなぜ浜松に多いのかという話も興味深かった。あ と、ここでもPSE法(電気用品安全法)のことが話題になる。
 皆よく飲み、よく食べる。2件めのお店でも、飲むペースが落ちないので、途中から 飲み放題コースにかえてもらう。スタッフの皆さんは朝早くからイベントの仕込みがあるはずなのに、気にしていない様子。よく飲み、よく語り、よく遊び、よ く仕事する人達。だから、こちらも気持ちよく付き合わせてもらえる。
 2件目を出てホテルに戻るつもりでいたら、皆でラーメンを食べようという話に。まだ食うんかい?
★富山名産白海老の刺身を食べるヤンシー。是、甘味があってうまかったあ。

2006年3月1日水曜日

3/01 (水)

来月の4月1日から「電気用品安全法(PSE法)」っつうのが実施されるという話を聞いたのは2週間程前。なんでも01年以前に生産された電気用品の売買 が実質的に禁止になるんだとか。冷蔵庫とかク-ラーといった家電とともに、電子楽器、テープレコーダー、レコードプレイヤーといった音響機器も対象になる とのこと。ダニー.ハザウェイのライブ盤でもおなじみのウィリッツアーや、レイ.チャールズやスティービィー.ワンダーも愛用したフェンダーローズといっ たエレキピアノも、もちろん対象にはいることになる。今のデジタルピアノやコンピューターのソフトウェア音源の多くには、この2種類の楽器の音もシュミ レートされたていて、かなり精度で近い音を出しているけれど、やはり元の音の良さ、存在感にはどうしてもかなわない。
 現在、あらゆるデジタル音響機器及びコンピューターが、さまざまなアナログ音響機器の音質の再現にやっきになっているけれど、そこにはどうしょうもない限界が存在している。
  音の善し悪しの感覚は人によって違うけれど、音質に柔らかさや空気感、奥行き、味わい、太さといった要素を求めてゆけば自然と、現在では製造中止になって いる古い音響機器に頼ることになる。だから、音楽の現場では今も、中古でしか手に入らない音響機器が現役バリバリで大活躍している。
 現在、アルバム制作中の身の上故、余計に実感するのだが、現代の音楽制作現場は、21世紀最新型のデジタル機器と20世紀のアナログ機器が、手と手を取り合って成り立っていると言える。どちらが欠けてもだめなのだ。
 この法案の作成に携わった人達はこういった現状を恐らく何も把握していないのだろう。
  この法が実施されても、中古品の売買が完全に禁止されるわけではないというのだが、電子楽器類は販売者の自主規制プラス自主検査、1千ボトル以上の絶縁体 力試験などが課せられるそうだ。この法律に準拠するための手段として、ACアダプター対応にするために電源管理回路を改良、 変更する手段があり得るらしいが、それだと本来の音質や機能は発揮できなくなってしまう。つまり、実質的には中古品の売買が難しい状況に追いやられてしま うようなのだ。
 実際に中古楽器の下取りをやめてしまった業者も既に出ているそうで、この法の実施が音楽の送り手と聴き手に与える影響は深刻に思える。リサイクルという観点からも、この法律はどうなんだろうかと思う。
 大体、この法案が成立してから5年の間、最近までほとんど報道されることがなかった、つうのはかなりおかしいんではないか。音楽業界のほとんどの人間がこの法のことを、最近まで全く知らなかったはずだ。ちょっと、あんまりちゃう?

電気用品安全法(PSE法)に対する署名
https://www.jspa.gr.jp/pse/index.cgi