2005年2月27日日曜日

2/27 (日)

下北沢 ラ.カーニャ with橋本歩(チェロ)
 ラ.カーニャには、5日前にも飲みに行ったばっか。自分の行きつけの飲み屋でもあるのだ。ここは音楽関係者が多く集まるお店なのだが、そのときは大先輩の高田渡さんが酔いつぶれていた。
  今日のライブは、オーダータイムをつくる意味もあって休憩を入れる。こういう酒場ライブの時は、なるべくお客さんに飲みながら楽しんでほしいのだ。オレも カウンターの奥で、お店にボトルで入れていた黒糖焼酎「れんと」を注文。これはツアーで奄美に行ったときにおぼえたお酒なのだ。歩ちゃんはビールを注文。 オレも途中からビールに切り替える。
 2部が始まる頃には、かなりいい感じでアルコールが回る。お客も、2部に入ると相当にほぐれて、いいくだけ具合。調子に乗って、ステージからさらにビールをおかわり。エンジン全開、どっからでもかかって来いって気分。
  しばらくは快調にステージを飛ばしていたのだが、思わぬ落とし穴が。ふと気付けば猛烈な尿意。どうにも我慢ならん。ライブ中なんだが、ためらうこともな く、トイレに行かせてもらうことにする。その間急遽歩ちゃんのソロタイム。いきなり振られてびっくりの歩ちゃんだったけれど、バッハのなんとかって曲を演 奏してくれる。お客さんは得したね。
 その後にやった新曲バラードは相当に気持ちが入る。曲順もしっかり決めず、時間を忘れて演奏していたので、かなり長いステージになってしまった。我がままに気持ちよく演れた。
 「調子に乗って、ありがとう」って感じ。こういう空間から何かが始まって、広がってゆけばいい。
★開演前に撮影。

2005年2月26日土曜日

2/26 (土)

トラックダウンが無事終了する。最終日はとてもスムーズに作業が進み、珍しく時間が余ってしまった。
 今回のTD作業の中で、自分の考えている音作りが間違っていないことを、改めて確認できた。特にピアノの音は、自分が今まで体験したレコーディングの中で、一番納得できる音になった。
 音数のすくないバラードやデュオで演奏している曲では極力、コンプとEQを加えることを避けた。ヴォーカルのフェーダーの書き込みも、なるべくやらないようにした。録り音を生かすことを念頭に TD作業を進めることで、空気感や息づかいをしっかりと残すことができた。
 次は曲順を決めてマスタリング作業。曲順は結構悩みそう。
★スタジオにて。左から上條君、キョンさん。

2005年2月24日木曜日

2/24 (木)

 市ヶ谷にある一口坂スタジオでクレフィンのニューアルバムのトラックダウン。
 トラックダウンというのは、すべての音を録り終えた後に、それら の音のバランスや定位(それぞれの音のスピーカーから聴こえる位置を、左右どちらかに寄せてみたり、真ん中に置いてみたりという作業)、音質などを調整し たり、エディットしたりする作業で、現代のレコーディングには必ず含まれる行程なのだ。
 都営線の市ヶ谷駅から外に出ると、くしゃみが止まらなくなる。昨日から花粉が相当に舞っているようだ。
 今日はインスト3曲に手を付けて、仕上げる。ライブ感があって、相当いい感じ。
 午前2時近く、本日の作業終了。帰りはエンジニアの上條君が彼の車で送ってくれる。外に出ると一面雪景色。昨日は春一番が吹く暖かさだったのに、どないなってんねん。上條君は雪を見て、子供みたいにはしゃいでいた。
 帰りの車中、カーラジオでインターFMを聴いていたら、レイ.チャールズの特集をやっていて、聴き惚れてしまう。彼の伝記映画「レイ」を観に行かねば。
★スタジオで撮影。前方がオレの足で、奥がマスタリング作業中の上條君の背中。
★スタジオからの帰り、家の近所で撮影。
 

2005年2月19日土曜日

2/19 (土)

あおちゃんが長崎空港まで送ってくれる。早めにホテルを出て、大村市で途中下車。また温泉につかる。その後、回転寿司屋で昼飯。機上では爆睡。
 今回の九州ツアーはほんまに、よく飲み、よく食い、よくつかり、よく歌い、よく弾き、よく騒いだ。
 久しぶりに東京に戻ったらえらい寒かった。

2005年2月18日金曜日

2/18 (金)

長崎 ローゼンタール
 九州ツアー最終日。今日も雨。車で博多から長崎に向かう途中で、また温泉に寄ることにする。あおちゃんのオススメで、嬉野 の温泉街のはずれにある「しいばの湯」というところに行く。時間はあるのでゆっくりじっくりと湯つかる。いやあ、ほんま気持ちよかった。あおちゃんも温泉 好きなので、九州の温泉に関して、相当詳しいようだ。これから彼とツアーを回るときは温泉巡りができそう。
 湯につかった後にうどん食って、それから長崎に着くまでは車内で爆睡。
 長崎に着いて入り時間まで、またホテルで寝る。とにかくどこでも寝れるのが自分の強み。
 今日のライブ会場であるローゼンタールは本格的なイタリアン.レストラン。そこに機材を持ち込んでのライブ。
 なんかディナー.ショーっぽい雰囲気の中でのステージ。オレのステージ.ドリンクもお店に合わせて今日は赤ワイン。いつにも増して女性客多し。
 あまりドリンク.オーダーが出ていなかったようなので、ライブの途中で急遽休憩を入れ、ステージを2部に分ける。
  2部のステージの途中、バラードタイムの時、カウンンターでおしゃべりを始める客がいて、気になる。こういう曲の時は、他のお客の迷惑になってしまう。ど うしようかと少し考えて、あおちゃんにまかすことにする。彼がしっかり対応してくれて、しばらくしたら静かになった。こういうときにスタッフが素早く、適 当な対応をしてくれるかどうかというのは大切なこと。
 今日の打ち上げはイタリアン料理のコースに高級ワイン。遠慮なくいただきました。
 ★温泉で仁王立ちのあおちゃん。
★ローゼンタールにて、店長のハタハラさん。

2005年2月17日木曜日

2/17 (木)

博多 DREAM BOAT
 小倉駅でチェロの歩ちゃんと待ち合わせて博多へ。博多駅で長崎から車でやって来たあおちゃんと合流。あおちゃんは去 年、12年間やっていたJBトリックというバーを閉めて、今はコンサート制作の仕事に力を入れている。明日の長崎ライブは彼が主催してくれているのだが、 今日もスタッフとして色々手伝ってくれるために博多に来てくれたのだ。昨年10月のクレフィン九州ツアーも彼の運転する車で回っている。
 まず3人で豚珍館というラーメン屋へゆく。道すがらあおちゃんと二人で下ネタ入り交じる馬鹿話ばかり。どうも二人だとこういう話ばっかになる。歩ちゃん、呆れてたかな。
 豚珍館はキョンさんに教えてもらったラーメン屋。そのことを店のおやっさんに告げると「じゃあ、キョン.セットでいいですか?」と聞かれる。もちろん。ラーメン、焼豚、高菜チヤーハン&ビールというセット。むっちゃ、うまい。3人とも満腹、大満足。
  今日のライブのオープニングで演奏してくれた10シューズは、ドリームボート.マスターの淳平さん&藤木さん(彼もお店をやっているそう)からなるアコ ギ.デュオ。サザン.ロックやウエスト.コーストのカヴァーが中心。美しいコーラスとつぼを押さえたギターサウンドが心地よい。
 なんか今日はのっけから調子がよかった。声もよく出て、ステージの流れもバッチリ。歩ちゃんとのコンビネーションも今までで最高だったかも。チェロの音がピアノと重なると、サウンドがふくよかになり、奥行きが深まる。ホント、ピアノとの相性がいい。
  たまたまファンクラブ.イヴェントで博多に来ていたウルフルズのドラマーのサンコン(ドラム)が、思いがけず打ち上げに合流してくれる。あおちゃんもウル フルズのメンバーとは古くからの付き合いなので、連絡して呼んでくれたのだ。サンコンと一緒に飲むなんていつ以来だろう。でもなんか久しぶりに会った気が しないのは、テレビで時々サンコンの姿を観ていたからかもしれない。
 始めてサンコンを見たのは、彼がウルフルズにドラマーとして参加したばかり の頃。当時の彼は、まだ幼さが残る10代。すごくかわいらしい笑顔でドラムを叩いていたのをよく覚えている。その頃の印象がいまだに強くて、酔っていたオ レは「あんなかわいらしかったのに、すっかり男らしなったなあ」などと親戚のおっさんみたいなことばかり彼に言っていた。ツアー先で知り合いミュージシャ ンと合流するのは、東京で会うのとはまた違って、楽しい。
 博多の夜も長かった。 
★豚珍館で料理を食うオレ(歩ちゃん撮影)。

2005年2月15日火曜日

2/15 (火)

小倉 レベナック with橋本歩(チェロ)

 生憎の雨。
 体がツアー慣れ、酒慣れしてきているのか、意外に元気。
 小倉駅のカフェでチェロの歩ちゃんと待ち合わせて、レベナックに向かう。歩ちゃんは風邪がまだ直りきっていない感じ。
 夕方、マチオ君から電話がある。なんと朝の10時まで飲み続けていたそう。
  レベナックは毎回客の弾け具合が素晴らしい。前々回は弾け過ぎた女性客が、ライブ後に急性アル中で運ばれて行った。ブギウギやブルーズが育まれた「バレル ハウス」などと呼ばれる黒人の寄り合い酒場の雰囲気は、このレベナックでやるライブの雰囲気に近かったんじゃないかと思う。
 オープニングの「呑トリオ」が客席を暖めていてくれたこともあり、オレがステージに登場した頃には客席は既に出来上がっていた。今回も飲めや歌えやのバカ騒ぎ状態。でも聴くところはちゃんと聴いてくれるところが、素晴らしい。
  今日はライブ中にハプニング発生。デジタル.ピアノの低域の鍵盤が途中で折れてしまったのだ。最初は一つだけだったのが、そのうち中域の方まで二つ三つと 鍵盤が折れていったのには参った。折れた鍵盤を避けながらプレイしていたのだが、さすがに難しかった。そのせいで、定番のミラクルマンは出来なかった。そ れでも客席は最高の盛り上がり。アンコールでは前回のレベナック.ライブでオープニングをやってくれた「まるちょう」のツトメさんがギターで飛びいり。今 日のオープニングをやってくれた呑トリオのジョージも客席からハープで参加。
 最後に歩ちゃんと二人でやったソウルはかなりいい感じだった。
  すごく色っぽい表情でステージを見つめる女性客がいたなあ。      今日の打ち上げにはアンコウ、アン肝、牡蠣等が入った豪勢な鍋料理がでる。お店か らのサービスで飲ませてもらったシャンパンも美味しかった。歩ちゃんは北九州市若松区出身。地元に戻ったらやはり訛りがでる。それがいい感じ。
 なかじ、松井君、今回もサンキュー!
★左からマスターのナカジ、スタッフのコウキ。

2005年2月14日月曜日

2/14 (月)

大分市 ガウチョ

 大分市内に入る前に、別府で湯につかる。
 別府市内に入ると、街の方々で湯煙があがり、硫黄の香りがただよい始める。市街から少し離れた場所にある、恵比寿屋という古びた温泉に行く。そこの露天風呂は混浴であった。しかし、おっさんとおじいさんしかいなかった。
 なんか、つげ義春のマンガででてきそうな、しなびた雰囲気の温泉だった。湯には大きなザボンがいくつも浮いていて、そばに寄るといい香りがした。泉質はよく、湯上がり後も、湯冷めしたり、体がだるくなったりすることがなく、疲れが一気にとれた感じ。 
  今日のライブは、市内でセレクターというバーをやっている高橋"マチオ"範彦君が主催してくれる。彼は地元で、ブラックボトムブラスバンドや、スカ系を中 心としたライブ&DJイヴェントを定期的に企画していて、前回のオレの大分ライブに足を運んでくれたことがきっかけで知り合った。なかなかのイケメン。大 分では毎回動員が厳しいのだが、マチオ君達の御陰で今回は席が埋まり、いい雰囲気の中でやらせてもらった。
 ガウチョはグランドピアノがあるので、それをライブで使わせてもらう。
これが相当じゃじゃ馬ピアノで、なかなか言うことを聞いてくれなかった。鍵盤が重くてリハーサルの最初では手がもつれた。しかし鳴りはよいので、弾きがいはある。本番では手こずった分、深く愛し合えた感じ。
  マチオ君の下の二人の兄弟(ひろふみ&あきちゃん)も、今回のライブを色々と手伝ってくれた。3人とも音楽が大好きで、感受性が強く、いい奴ら。そして、 ほんまによう飲むわ。概して九州の奴らはよく飲む。九州入りしてから血中焼酎度数がどんどん高くなっている感じ。今日の打ち上げはいつもにまして長時間。 いつまでたっても宴が終ららない。ホテルに戻ったのが午前5時前。
★恵比寿屋の露天風呂。サボンが湯に浮いていて、近付くといい香りがした。
★この日のライブを企画してくれたマチオ君と打ち上げで撮影。
 

2005年2月12日土曜日

2/12 (土)

 今日はオフ。宮崎に居残る。日中は昨日レンタルしたママチャリに乗って、巨人軍のキャンプを観に行く。生憎の曇り空で、気温も昨日よりぐっと下がる。
 市街からキャンプ場は、予想以上に遠く、途中でめげそうになる。1時間近くこぎ続けても到着しないので、もう引き返そうかと思った矢先、遠くの視界に球場が見えてきたので、もう一踏ん張りしてキャンプ地に到着。
  球場には思った程お客さんがいなかった。なんかのんびりした雰囲気で、あまり盛り上がっていない。ちょうど阿部選手がバッティング練習しているところだっ たのだが、打球の伸びが今イチ。なんか練習全体に気合いとか気迫が伝わってこなかった。お目当ての清原選手が見れず残念。球場で売っていた弁当はまずかっ たなあ。大丈夫か?巨人軍。
 帰りは小雨降る中、チャリンコをこぐはめに。市街についたら、タワレコでCDを買う。そのうちの一枚、ジョン.レジェンドのアルバムをホテルに戻って早速聴いてみたら、かなり良かった。
★巨人軍キャンプをスタンドから撮影。
★高橋選手がトスバッティング練習中。
 

2005年2月11日金曜日

2/11 (金)

宮崎 WEATHER KING
 午後1時頃、宮崎着。街全体にゆるい空気が漂っていて、ほっとする。
 チェックインしたホテルの近くに自転車屋があったので、ママチャリをレンタル。一日借りて千円。今日も暖かく、快晴。サイクリング日和。リハ前とリハ後、ママチャリで街を駆け回る。
 今夜もマイペースの演奏。がんばり過ぎずにやる。
  前回の宮崎ライブに続いて、トリニティーというインストトリオバンドがオープニングで演奏。ジャズやプログレ色の強い、テクニカルでハードなナンバーが中 心。そこでキーボードを弾く大西さんのプレイは歌心があってとても良い。スキンヘッズの強面なのだが、プレイからは、繊細で優しい一面が伝わってくる。
 今日の打ち上げもやはり芋焼酎中心。
 ブッキングマネージャーの玉井さんは3ヶ月前に結婚、もうすぐ赤ちゃんが生まれるそう。おめでとう。
★鹿児島から宮崎へ向かうJRから桜島を撮影。
★宮崎市街で撮影。とても澄んだ青空だった。
 

2005年2月10日木曜日

2/10 (木)

鹿児島 T-BONE
 八代、鹿児島間の新幹線に始めて乗る。寝ている間にすぐ鹿児島に到着。熊本から、1時間半もかからない。えらいはやくなったなあ。
  鹿児島まで来ると南国に来たなという感じ。暖かい。ツアーの二日目は、体がまだツアー慣れしていないせいで、コンンディションがもう一つの場合が多い。今 日も夕方まで体がだるかった。でも会場入りして、主催者の三浦さんやマスターの本山さん、お店のスタックの岩下君、マユミちゃんらと会って、話しているう ちに回復。
 今日は片岡大志さんとのジョイントライブ。片岡さんとは開演前に初対面。少し話させてもらう。去年まで矢井田瞳さんのプロデュースで 忙しかったそうなのだが、彼も本来はシンガーソングライターなので、またソロ活動を本格的に再開するのだそう。今まで何度もオレにライブに足を運んでくれ ていて、アルバムも持ってくれているとのこと。友部正人さんのファンで、友部さんが意訳したボブディランの"I SHALL BE RELEASED"をステージで時々歌っているというので、アンコールで一緒にやることにする。ぶっつけならではの良さが出て、いいセッションになった。
 片岡さんは今日の自分のステージでも友部さんの「土曜の夜チルチルミチルは」をカヴァー。しみる演奏だった。
 今日のお客さんのリアクションは抜群だった。南の人はよく笑う。遠くは山形や奄美大島から来てくれたお客さんがいてびっくり。
 ライブの後は、そのままT-BONEで打ち上がる。ドリンクはひたすら芋焼酎。ここは鹿児島。豪にいれば豪に従えである。「豪放?」という銘柄の焼酎が美味しかった。打ち上げで食べさせてもらった鳥刺しも美味。
 ライブの後に弾き語りツアー中の花田裕之さんがぶらりとお店にあらわれる。マスターの本山さんが紹介で、初対面。カウンターで一緒に飲ませてもらう。花田さんは明日T-BONEでライブ。静かで雰囲気のある人だった。
★奄美から来たお客さんが打ち上げに参加。彼もシンガーソングライターということで、1曲披露してもらう。ブルージーでいい味でてました。
★左からオレ、片岡大志さん、花田裕之さん。
 

2005年2月9日水曜日

2/09 (水)

熊本 BATTLE STAGE
 九州ツアー初日。
 今日は伊東ミキオ君の弟、ヒサノリ君が地元でやっているプランクトンズというバンドがオープニングを努めてくれる。ヒサノリ君もミキオ君と同じくキーボード奏者。とにかく体型から、弾き方から、プレイまで兄貴にとてもよく似ている。
 自分のステージの後半でヒサノリ君を紹介して、グランドピアノとデジタルピアノのツインピアノで「ミラクルマン」を一緒にやる。
 ヒサノリ君は4年前に、事故で左手人差し指を第2関節からなくした。ピアノを弾く上で致命的である。それでも彼はピアノをやめなかった。この日彼の左手はブギのベースラインをしっかりと刻んでいた。
 ヒサノリ君は籍を入れたばかり。オメデトウ。
 熊本でライブをやるときはよく伊東兄弟の家族が観に来てくれるのだけれど、この日もお父さんが来られる。本当に明るくて気さくな方である。伊東家は家族揃ってスリム体型。