釧路 喫茶ラルゴ 11年振りの釧路。ソロでのライブは初めて。 飛行場までラルゴのマスター、D君がむかえに来てくれる。彼は、東京や札幌に住んでいた頃によくオレにライブに足を運んでくれていたそう。昨年、地元釧路に戻り、母親と一緒にラルゴをオープンさせ、縁あってオレのライブを企画してくれることになった。 飛行場から釧路市街へ入る間、車窓から最も目についたのが、至る所に群生して咲いているタンポポだった。そのことをD君に話すと、彼は「少し寄り道しま しょう」と言って、去年廃校になったばかりだという小学校に連れて行ってくれた。手入れのされていないグランドにはタンポポが群生し、一斉に咲き乱れてい た。 「タンポポは寂し気な場所に咲くんですよ」D君がそう教えてくれた。 ラルゴは古本屋&中古レコード屋さんの2階にある喫茶店。とても落ち着くスペース。お店についたら、リハーサル前に、お母さんが手料理をごちそうしてくれる。午前中に採ってきたという山菜、こごみの煮付けが美味しかったなあ。 1階の古本屋&中古レコード屋さんも品揃えがよく、とても雰囲気のよいお店だった。しかも安い。店主もいい感じ。店内にはクラムボンのライブ盤が流れていた。 リハーサルの後に港に繋がる釧路川あたりを散歩。通りにまだ桜が咲いていた。ライブ中お客さんに「こんな時期に桜が咲いてるのって、どんな気分?」って聞いてみたら、「普通」という返事。そら、そうやな。 この日のライブはチケットはソールドアウトになる盛況。D君はじめ地元の皆さんのお膳立ての御陰で、理想的な釧路初ライブとなった。 この日の打ち上げのBGMはすべてD君の選曲。ハシケン、ヒートウェーブ、バンバンバザール、イノトモ、東京60WATTS、グルーヴァーズ、ソウルフラワーユニオンetc.知り合いの曲ばかり。皆、いい曲書いてるなあ。 「釧路名物のザンギを食べて下さい」 と言われて、何が出てくるのかと思ったら、唐揚げだった。でも、美味しかった。 | |
★廃校に咲き乱れるタンポポ。 | |
2007年5月30日水曜日
釧路発ワンマン
2007年5月27日日曜日
佐野元春セッション
お台場フジテレビ「僕らの音楽」 収録
オンエアー2007年6月15日(金)23:30~24:00
<出演> 佐野元春
<バックバンド>
G. 深沼元昭
B. 高桑 圭 (GREAT3)
Dr. 小松シゲル (ノーナリーヴス)
G. 藤井一彦 (The Groovers)
Piano リクオ
Organ 伊東ミキオ
Per. 大井スパム
Backing Vo. T.Tシスターズ、片寄明人 (GREAT3)
佐野元春さんのバックでフジテレビ「僕らの音楽」の収録に参加。リハーサルも含めて、感慨深い、印象に残る仕事だった。
1週間程前にセッション用の曲を受け取って自宅で予習していた時、自分でも意外なくらいに、高揚と感傷が同時にこみ上げてくるのを感じた。
「これはあきらかに自分が通ってきた音楽なんだ」ということをたまらなく実感した。佐野さんの音楽を10代の頃から聴いていたせいもあるけれど、そこに収 録されていたバンドサウンドがあまりにも、自分が学生時代にキーボード奏者として参加していたバンドのサウンドと共通していたことが大きい。
佐 野さんから送られてきた音源、とくに「約束の橋」に合わせて、自宅のピアノを弾いていたら、なんかたまらない気持ちになった。もう当時の自分のピアノアレ ンジそのもののような感じ。違和感がなく、懐かしく、とにかく盛り上がる。それでいて、切ないようなやるせないような気分。つまり、学生時代にバンドを やっていた時の感覚と記憶が一気によみがえってしまったのだ。
自分達が学生時代にやりたかったようなことを佐野さんがやり続けてくれている、と言えば大先輩に対して大変おこがましい物言いだとは思うのだが、そう感じてしまったのだ。直接的にも間接的にも、自分が佐野さんからたくさんの影響を受けていたことをあらためて実感した。
今回の佐野さんによる人選はとても興味深かった。集まったメンバーの多くが、普段はソロアーティストやフロントマンとしても活動するシンガーの一面を持っ ていた。そのせいもあって、演奏がサビの部分になると、マイクが立っていようがなかろうが皆演奏しながら合唱してしまうのだ。
いわゆるロックバンドスタイルで演奏するのって、ほんと久し振りだった。燃えたなあ。とても高揚感のある旬の演奏を収録できた思う。高一の頃から聴いていた「アンジェリーナ」のリフを自分が弾くっつうのも、無邪気に興奮したなあ。
佐野さん、やっぱかっこよかった。
片寄君と高桑君とは、彼らがロッテンハッツをやっていた時以来だから多分15年ぶりくらいの再会。一彦とのセッションもほんと久し振り。相変わらず、ガッ ツがあって素晴らしく音色のよいギターを弾いていた。今回のセッションでも一緒だったミッキーとは9月以降に一緒にツアーを回る予定。
収録が終って、学生時代にやっていたバンドで歌とギターを担当していたTに、佐野さんとのセッションをメールで報告した。
返事が帰って来て、そこには「実は『約束の橋』は、自分がカラオケで唯一歌えるレパートリーです」と書いてあった。
オンエアー2007年6月15日(金)23:30~24:00
<出演> 佐野元春
<バックバンド>
G. 深沼元昭
B. 高桑 圭 (GREAT3)
Dr. 小松シゲル (ノーナリーヴス)
G. 藤井一彦 (The Groovers)
Piano リクオ
Organ 伊東ミキオ
Per. 大井スパム
Backing Vo. T.Tシスターズ、片寄明人 (GREAT3)
佐野元春さんのバックでフジテレビ「僕らの音楽」の収録に参加。リハーサルも含めて、感慨深い、印象に残る仕事だった。
1週間程前にセッション用の曲を受け取って自宅で予習していた時、自分でも意外なくらいに、高揚と感傷が同時にこみ上げてくるのを感じた。
「これはあきらかに自分が通ってきた音楽なんだ」ということをたまらなく実感した。佐野さんの音楽を10代の頃から聴いていたせいもあるけれど、そこに収 録されていたバンドサウンドがあまりにも、自分が学生時代にキーボード奏者として参加していたバンドのサウンドと共通していたことが大きい。
佐 野さんから送られてきた音源、とくに「約束の橋」に合わせて、自宅のピアノを弾いていたら、なんかたまらない気持ちになった。もう当時の自分のピアノアレ ンジそのもののような感じ。違和感がなく、懐かしく、とにかく盛り上がる。それでいて、切ないようなやるせないような気分。つまり、学生時代にバンドを やっていた時の感覚と記憶が一気によみがえってしまったのだ。
自分達が学生時代にやりたかったようなことを佐野さんがやり続けてくれている、と言えば大先輩に対して大変おこがましい物言いだとは思うのだが、そう感じてしまったのだ。直接的にも間接的にも、自分が佐野さんからたくさんの影響を受けていたことをあらためて実感した。
今回の佐野さんによる人選はとても興味深かった。集まったメンバーの多くが、普段はソロアーティストやフロントマンとしても活動するシンガーの一面を持っ ていた。そのせいもあって、演奏がサビの部分になると、マイクが立っていようがなかろうが皆演奏しながら合唱してしまうのだ。
いわゆるロックバンドスタイルで演奏するのって、ほんと久し振りだった。燃えたなあ。とても高揚感のある旬の演奏を収録できた思う。高一の頃から聴いていた「アンジェリーナ」のリフを自分が弾くっつうのも、無邪気に興奮したなあ。
佐野さん、やっぱかっこよかった。
片寄君と高桑君とは、彼らがロッテンハッツをやっていた時以来だから多分15年ぶりくらいの再会。一彦とのセッションもほんと久し振り。相変わらず、ガッ ツがあって素晴らしく音色のよいギターを弾いていた。今回のセッションでも一緒だったミッキーとは9月以降に一緒にツアーを回る予定。
収録が終って、学生時代にやっていたバンドで歌とギターを担当していたTに、佐野さんとのセッションをメールで報告した。
返事が帰って来て、そこには「実は『約束の橋』は、自分がカラオケで唯一歌えるレパートリーです」と書いてあった。
2007年5月21日月曜日
ホスト力
ホスト力 下北沢 440(Four forty) 「有楽町音楽室 別館 Vol.1」 ニッポン放送「オールナイトニッポン~有楽町音楽室」と連動した新イベント。リクオがホスト役になって、次世代のNEW ARTISTを紹介します。 【出演】リクオ/大久保海太/大柴広己 めずらしく朝ちゃんが入り時間より30分程遅れてやってくる。見るからに覇気がない。ひどい二日酔いとのこと。昨夜、飲ませ過ぎてしまったなあ。でも演奏はいい感じ。 客席はいつもの自分のライブよりも固め。まあ、新イベント1回目ということで仕方ないか。MCに対してもいつもより反応がない。すべってんのかオレ?まあマイペースでやりますか。 朝ちゃん&歩ちゃんとのセットはもう3年くらいやっていて、ほんと息がよく合う。オレのわがままにもついて来てくれる。すごく楽にやれる。ステージの演奏者がリラックスして楽しんでいれば、ある程度は客席に伝わるものだ。 大柴君は声とリズム感が抜群に良い。曲作りもうまい。若い頃からうまい人って最近多い。楽屋で話してたら、ジャミロクワイと玉置浩二が大好きなんだそう。 この二組を自分の中で違和感なくならべられる柔軟さがいい。自分もそうありたい。素直で吸収力があるのだろう。24歳とのこと。自分が24歳の時って、 もっとかたくなやったし、突っ張ってたなあ。 本番は緊張していたそうだが、セッションの時はとても気持ち良さそうに演奏しているように見えた。耳がいいし、共鳴力がある。関西人のわりには、つっこみ&ぼけ力は弱いなあ。 大久保君からは現状を打破したいという強い意志を感じた。既に30歳で次世代のアーティストというにはキャリアも10年と長い。彼の理想に向ってあがき 闘っている姿に自分の30くらいの頃を重ね合わせたりした。多分、海太君もオレも、回り道をして、時間をかけて、何かを掴んでゆくタイプなのだと思う。一 緒にしたら悪いかもしれんけど。理想や憧れの呪縛から逃れて、回りの景色や自分自身をさまざまな角度や距離から眺めてみる余裕も必要かと。 人を観て自分のことを考えるね。 ライブにはサンタラの砂田君や、広沢タダシ君、メレンゲの山崎君といった自分よりも一回り以上下の世代のミュージシャンも遊びに来てくれた。こういうイベントがミュージシャン同士の交流の場にもなればよいと思う。 しかし最近のオレは増々ホストづいてるなあ。まあ考えたら地方でも打ち上げでも、ホストみたいな立場のことやってきたもんなあ。知らん間にホスト力が身に付いてきたかも。 この日の打ち上げの間もいろんな人をいろんな人に紹介したり、テーブル移ってみたりして、やっぱオレってホスト気質?2次会はラカーニャで。金子マリさ ん、マリさんの息子のケンケン君、エンジニアの加納さん等もいて賑やかな宴。今回もまたご近所さんの中川五郎さんが遊びに来てくれて、打ち上げに参加。最 近、誰と飲んでるって、五郎さんと飲む機会が一番多い。 帰りも、途中まで同じ道なので五郎さんと野郎2人で帰る。翌日また五郎さんからメールがきて、「旅から帰ったら美女を呼んで飲みましょう」とのこと。はい、喜んで。 | |
2007年5月18日金曜日
神戸で暴走
神戸メリケンパーク・cafe* fish! cafe FISH 5th anniversary special vo.2 ~saigenji、Asa festoon & RIKUO~ カフェ.フィッシュ5周年記念イベントに参加。 カフェ.フィッシュの北村君はほんといろんな企画に誘ってくれるし、こちらの発案する企画にも参加してくれるし、関西における大切な音楽仲間の一人。この日共演のサイゲンジとアサちゃんとも、北村君を通じて知り合った。 この日、自分のステージで「孤独とダンス」をサイゲンジとセッション。 7年くらい前にヘルツ.ヴァージョンの「孤独とダンス」のリミックスをDJ.MUROさんにやってもらったことがあって、そのときにギターを弾いてくれていたのが、サイゲンジだった。 当時のサイゲンジはまだCDデビューもしていない頃で、リミックスの現場にいなかった自分にとって、サイゲンジはかなりの期間謎の人物のままだった。数年 後、北村君のセッティングによってやっと彼に出会うことができたのだが、それ以降共演の度にたくさんの刺激をもらっている。 「孤独とダンス」をライブでサイゲンジとセッションするのはこの日初めて。素晴らしいギター。サイゲンジの解釈が加わって、曲があらたに生まれ変わったようなイメージ。すごく新鮮だった。 アンコールでは3組によるセッションを2曲。長いイベントだったから、オレは待ち時間の間にかなりアルコールが入ってしまい、既にアホモード。というここ とで、ステージで暴走。曲の構成無視して久し振りにハンドマイクでアクションつけて歌いまくる。楽しかったあ。まあ、客席も盛り上がってたし、ええか。 北村君、カフェフィッシュの皆さん、これからもよろしく! 5/20(土)前打ち上げat下北沢 下北のスタジオで正午から、翌日のイベント「有楽町音楽室別館VOL.1」のためにリハーサル。サポートはパーカッションに朝ちゃん、チェロに歩ちゃんとおなじみのメンバー。 オレがホスト役になって次世代のアーティストを紹介してゆくという内容のイベントで、VOL.1で紹介する若手アーティストは大柴広己君と大久保海太君。2人ともこの日のリハに参加してくれて、初音合わせ。 大柴君はライブに何度か観に来てくれていたので面識があったけれど、海太君とは初対面。2人とも感じのよい好青年。いいセッションになりそう。 早めにリハを終えて、朝ちゃん、歩ちゃん海太君と下北で飲もうということになる。 いや~、陽があるうちに飲むのって開放感があって気持ちよい。海太君は2時間程飲んでから、「明日はライブなので皆さんほどほどにしてくださいね」との言 葉を残して、先に帰って言ったので、その後は3人で、場所を変えて飲む。朝ちゃん、歩ちゃん、オレの3人で飲むっつうのは、ありそうであんまりない。とい うわけで程々というわけにもいかず、ビールから始まり、焼酎を経て、最後に3人でワインにたどり着き、気がつけば朝ちゃんがつぶれる。 | |
★開演前に楽屋で腕立て伏せするサイゲンジ。 | |
★ハンドマイクで歌うオレ。 |
2007年5月14日月曜日
曙橋でスイッチオン!
スカパー!266ch歌謡ポップチャンネル 「FOLK&ROCK ALIVE」MC:白井良明(ムーンライダース)/神田有希子 出演:リクオwith橋本歩(cello) 【収録場所】東京曙橋 BACK IN TOWN この日は、スカパー!266ch歌謡ポップチャンネル「FOLK&ROCK ALIVE」の収録。この日収録のトークとライブを4週に分けて30分づつ放送してくれるそう。 チェロの歩ちゃんから直前に白井さんとぜひセッションしたいとの連絡があったので、急遽参加してもらう。 午後1時からトークの収録。4週分のまとめ撮りのため、2時間ほぼ語りっぱなし。喋り疲れた。自分の生い立ちから現在までを、これだけ長時間番組で語った のははじめて。番組のプロデューサー氏の自分に対する下調べがびっくりするぐらい入念で、恐縮というか、ありがたく思った。 夜からのライブ録り は一般のお客さんも参加の有料ライブ。どうせなら、渋谷のBYGとか地方の小さなライブ.スポットでやっているときの、よりくだけた乗り、酒場乗りのライ ブを収録できたら面白いと思って、飲みながら演る(ホントはトークの部分も飲みながらでいこうと思ってたのだが、番組スタッフからNGでました)。 狙いとおりの雰囲気がつくれて、実に楽しいライブになった。良明さんとのセッションも大層盛り上がった。良明さんのギターは、ジムホール的音響アプローチ あり、ジャジィーなフレーズあり、ロケンロールありと、ほんま引き出しが多く、懐が深い。でも何をやっても根底にロック魂と呼びたくなるようなアクの強 さ、ガッツがあって、すごく煽られた。ひとりよがりにならないスキルを充分に身につけた上で、大人げないというのが素晴らしい。歩ちゃんも随分触発された みたいで、実に生き生きとしたプレイ。 オレは完全にスイッチが入ってしまい、ライブの後もクールダウンできずに盛り上がり続け、記憶がなくなるまで飲んでしまう。 次回番組のゲストの中川五郎さんもライブを観に来ていて、また一緒に打ち上がる。しかし、この人もよう飲むし、よう付き合うなあ。帰る家がないとうそぶく軟派な不良親父の口癖は「僕寂しいの」。 スカパー!266ch歌謡ポップチャンネル「FOLK&ROCK ALIVE」リクオがゲスト出演の放送予定日は以下の通り。 第1週7/6~12、第2週7/13~19、第3週7/20~26、第4週7/27~8/2 http://www.kayopops.jp/sp/folkrock/index.php | |||||
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2007年5月6日日曜日
春一番また雨
祝春一番2007(5/3~6開催) 【場所】服部緑地野外音楽堂 【出演】リクオwith橋本歩(cello)/ハンバートハンバート/木村充輝BAND/三宅伸治バンド/豊田勇造/他 午前7時過ぎの新幹線で大阪へ。9時半には会場入り。 ゴールデンウィークの時期に春一番に参加するのは、ここ10年くらいの恒例。それにしても自分が参加する日は天候に恵まれない。今回で3年連続の雨。 自分の出番は午後1時前。選曲も天候に左右されて、しっとりめ。雨音も音楽の一部。歩ちゃんのチェロが気持ちよく響いて、いろんなものにしみこみ、溶け合ってゆく。 この日の選曲の中には当初、最近のライブでレパートリーにしている西岡恭蔵さんの「アフリカの月」も考えていた。けれど、ハンバートハンバートとのセッ ションで大塚まさじさんが「アフリカの月」を演奏すると事前に聞いたので、やめておくことにする。ところが当日になって、まさじさんとハンバートは「プカ プカ」を一緒に演ることに変更になったと聞き、それならばと自分のステージの最後に「アフリカの月」を弾き語りさせてもらう。 自分の出番の次が ハンバートハンバート。歩ちゃんはオレのステージに続きサポートで全面参加。彼らのステージに、友部正人さん、いとうたかおさん、大塚まさじさん、加川良 さん、金森孝介さん、中川五郎等が次々とゲスト参加してゆくというザ.バンドの「ラストワルツ」的趣向。その中で自分もゲスト参加。トム.ウェイツの 「Old Shoes」を一緒に演る。男女の別れを歌った歌。ハンバートはオリジナル曲にも別れをテーマにした曲が多い。 良成君は所謂’70年 代フォーク世代の諸先輩方から多大な影響を受けているので、この日のステージは彼にとって憧れの人達との共演の実現であった。それだけに、大きなプレッ シャーも感じていたようだ。こういう世代を超えたコラボレーションが出来るのは、彼らの世代ではハンバートハンバート以外に思い当たらない。いいステージ だった。 ステージを終えた後の良成君の開放感と穏やかさを含んだ笑顔が印象に残った。数日前の彼とは明らかに違う柔らかいオーラが出ていた。もしかしたら彼にとっては節目になるような1日だったのかもしれない。 この日が春一番最終日ということで、バナナホールで行なわれた打ち上げにも参加。打ち上げはライブパーティーの様相。自分もフータさんに呼ばれてステージ へ。フータさんと一緒に春一番をプロデュースする阿部さんもステージに登場して歌う。ものすごい存在感で大喝采を浴びる。多くの打ち上げ参加者がスタン ディングで大盛り上がり。いやはや、本番に負けず劣らない盛り上がり。 締めはマーサで。中川五郎さん、歩ちゃん、ハンバートチーム、片平夫妻等と飲む。 なんかオレ、五郎さんと飲む機会多いなあ。 翌日、五郎さんが打ち上げで酔って盛り上がってる写真を、本人に添付メールしたら、さっそく返事がきて、「僕ってほんまにアホだね」と書かれていた。その通りです。大先輩様、また一緒にアホな時間を過ごしませう。 | |
★ハンバートハンバートとのセッション風景。 | |
★打ち上げにて。左から歩ちゃん、中川五郎さん、加川良さん。 |
2007年5月5日土曜日
尾道満喫
広島県尾道市 妙宣寺 いい天気。日中は尾道の街を散歩。 自分は基本的に海沿いの港町が好きである。尾道はその中でも最も居心地の良い街の一つ。とにかく喫茶店、カフェの多い街で、散歩していて一息つきたくなれば、すぐ近くに落ち着いて洒落たお店を見つけることができる。、茶店、カフェ好きの自分としてはとても嬉しい。 この日はまず知り合いのヨシザキ君がやっているカフェ&ブティック、ハライソへ。お店が引っ越してからは初めての訪問。とてもいい雰囲気。内装も外装も手 作りだそうで、大阪の天下茶屋からやってきた20代の女性が、デザインの多くを手かげたそう。彼女は店がオープンすれば大阪に帰るつもりだったのが、尾道 が気に入ってそのまま居着くことにしたそう。最近はそんな風に他地区から尾道に移り住む若者が増えているようだ。 ハライソを出てから、しばらく街をぶらついて、海沿いの茶店でまた一息。その後リハーサルへ。 リハーサルの後は山の手方面を散歩。坂道の石段が趣があってよい。色々なタイプのお地蔵さんを方々で見かける。寺と神社が多いのもいい。野良猫がやらたと多くて、皆のんびりとしている。 クレフィンのブログの方に尾道の写真をたくさんアップしたので、ぜひそちらの方も見て下さい。 妙宣寺でのライブは今回で4度目。住職の加藤さんはグランドピアノを本堂に置いてしまうくらいの音楽好き。音響機材も揃えていて、妙宣寺でライブをやるときのPAエンジニアはいつも加藤さん自らが担当。照明は毎回お願いしている佐野さん。 開演の頃には、本堂に敷きつめられた座布団が人で埋まる。尾道に来る度にお客さんの数が増えているのが嬉しい。 自分のステージの前に、林芙美子研究家でもある88歳のおばあさん池田康子さんによる語りと自作の詩の朗読が行なわれる。 88歳とはとても思えない凛とした佇まい。気品と知性がにじみでる語り口。とても話し上手。貴重なお話を聞かせていただいた。 特に第2次世界大戦当時の話が印象に残った。終戦直前、アメリカ軍戦闘機が尾道上空にやって来て、数日後に空襲を行なう旨予告するチラシをばらまき、街は 危機に瀕する。しかし、空襲予告日の2日前に、日本がポツダム宣言を受け入れ終戦となり、街は難を逃れたのだそう。空襲を受けていれば、尾道は壊滅的なダ メージを受け、今のような趣のある街並を残すことはできなかっただろう。 そんな話の後に尾道への思いを綴った詩が康子さんによって朗読された。とても素敵な詩と語りだった。詩の内容に自分が尾道に抱いていた想いと重なる部分もあり感銘を受けた。 康子さんの詩の朗読が終ると、多田がその詩にメロディーをつけた曲をピアノで弾き語る。これがまた素敵で、この2人のコラボレーションに立ち会えただけでも、来た甲斐があったなと思えた。 その後の、奥さんのじゅんこちゃん、女性ヴァイオリン奏者らをむかえての多田のステージも良かった。彼の作る曲を自分もカヴァーしたいと思うようないい曲。 尾道にいると、こんなに小さな街なのに閉塞しない。なにか風通しの良さを感じて、気分が楽になる。旅人に優しい街なのだと思う。多田夫妻を通して尾道でい ろんな人に出会い、彼らの多くが旅人の心を持っていると感じた。そんな人達が横の繋がりを持ち、自分達で楽しみを探し、共有しながら暮らしいることが素敵 だと思う。そんな繋がりの中で、こうしてお客さんが集まってくれているのだ。多田の作る曲は、尾道の生活の中から生まれた歌ばかり。それらは風に乗って、 山を越え、海を越え、どこへでも流れてゆくしなやかさを持っている。尾道は人を心の旅人にさせる不思議な力を持った街なのかもしれない。 たくさんの力をもらってステージに上がることが出来たから、とても楽な気持ちで、さまざまなものと響き合いながらいい時間を共有させてもらった。ありがと。 | |
2007年5月4日金曜日
後輩再会
日中はサウナ風呂でゆっくりしてから、広島駅前のカフェで、キーボードマガジンで連載しているコラムの原稿をパソコンに打つ。毎回、締め切り直前になら
ないとやる気が起きなくて、追い込まれるのだけれど、4年近く続いている割にはまだネタには困らず、大抵1日か半日で集中して一気に仕上げる。そろそろ本
にまとめられたらいいなと思う。
午後6時頃までに原稿を仕上げて、新幹線には乗らず、在来線で明日のライブ地である尾道へ前乗り。
夜は明日のライブの主催者である多田夫妻と彼らの息子で小学生になったばかりのいぶき君と食事。連れて行ってもらったのが、観光案内には載らず、地元の人しか知らないというお店。下町の大衆食堂といった趣。何を食べても美味かった。
多田夫妻は大学軽音楽部時代の後輩。多田には一時期、ライブのローディーをしてもらっていたこともある。10年前に地元の尾道に戻って、公務員をしなが ら、夫婦でマイペースで音楽活動を続けている。彼は、尾道に戻ってからとてもいい曲を書き続けている。曲を聴くと彼が尾道という街で、いろんな人達と関わ りながら、いい暮らしを続けているのが伝わってくる。
この日はホテルに泊まらず、多田夫妻のところに泊めてもらう。
午後6時頃までに原稿を仕上げて、新幹線には乗らず、在来線で明日のライブ地である尾道へ前乗り。
夜は明日のライブの主催者である多田夫妻と彼らの息子で小学生になったばかりのいぶき君と食事。連れて行ってもらったのが、観光案内には載らず、地元の人しか知らないというお店。下町の大衆食堂といった趣。何を食べても美味かった。
多田夫妻は大学軽音楽部時代の後輩。多田には一時期、ライブのローディーをしてもらっていたこともある。10年前に地元の尾道に戻って、公務員をしなが ら、夫婦でマイペースで音楽活動を続けている。彼は、尾道に戻ってからとてもいい曲を書き続けている。曲を聴くと彼が尾道という街で、いろんな人達と関わ りながら、いい暮らしを続けているのが伝わってくる。
この日はホテルに泊まらず、多田夫妻のところに泊めてもらう。
2007年5月3日木曜日
特別集中
広島 オーティス 本日も天気がよくて心地よい。 広島市内はフラワーフェスティバルの最中。大通りが歩行者天国になっていて、出店が並び、方々でステージが設置されて催し物があり、人通りも多くてとても賑やか。せっかくなんでホテルからホコ天の道を歩きながら30分くらいかけてオーティスへ。 あらためて気付かされたのだけれど、広島ってほんま今だにヤンキーが多い。どう見ても10代の子らが、方々で徒党を組んで路上にしゃがみこみ、タバコをふ かしている。よく見ると、みんな結構幼くてかわいらしい顔をしてる。まあ、オレの息子でもおかしくない年代やもんなあ。 オーティスでライブをすると、特別な集中力を発揮できる。調子がよくない時でも、ここで演奏すればいい状態を思い出せる気がする。自分にとっては特別な場所の一つ。いい演奏ができた。この感覚を忘れないように。 打ち上げらしい打ち上げがないのもオーティスの特徴。この日もライブ後にお店で軽く飲んで、佐伯さんとライブの余韻を共有しながら、スムーズにクールダウンしてお開き。たまにはこういうのもよし。 マスターの佐伯さんは前回よりも元気そうで、よかった。 | |
2007年5月2日水曜日
酒場ライブ
西宮 RJ&BME’S ゴールデンウィーク中なので、新幹線は満席。家族連れが多く、子供がギャ~ギャ~泣き叫んだりして賑やかなこと。眠れまへんわ。しかし、あのピコピコと音 出しながらファミコンやられんのはかなわん。回りの迷惑省みずゲームに熱中する子供を親がとがめないので、オレが注意したりする。 多田君がJR西宮駅まで迎えに来てくれたのだけれど、髪の毛が伸びてルックスの変わったオレにしばらく気付いてくれない。う~ん、最近このパターン多いな。 RJでのライブは久し振り。50席に満たない小さなブルースバーだから、チケットは発売初日で売り切れ。開演前から会場にはいい感じの熱気。 RJはライブの度にオレにちなんだ新しいカクテルを毎回用意してくれるのだが、今回は「同じ月を見ている」という名前のカクテルが用意される。 最近、ライブ前、ライブ中に飲むのは、なるべく控えているのだが、この日は特別っちゅうことで。オレも客も、飲んで、歌って、多いに盛り上がり、これぞ酒場ライブといった感じ。やっぱ、こういうライブは楽しいねえ。 終電で大阪に行き、マーサでハンバートハンバートの良成君、遊穂ちゃん、片平夫妻等と合流。しばらく飲む。 | |
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