今週は曲作りに時間を費やしているのだが、なかなか思うように進まない。
歌詞とメロディーを同時進行させるのが自分の曲作りのやり方なのだが、ここ最近は、メロディーばかりが先行して、言葉が降りてこない。作りかけの曲ばかりがたまってゆく。
自分が何を表現したいのか、よくわからない(まあ、曲作りの最初は往々にして、そういうもんなんだが)。今作っている曲は、当初自分がイメージしていたテーマとは明らかに違う方向に向かっていて、どこに着地しようとしているのかもわからない。パズルの空いている箇所のパーツがうまくハマらず、全体像が見えてこない。
一月前の自分とは別人になってしまったような気分。この一月の間の体験や季節や気候、体調の変化などで、もう以前の気分では曲が書けなくなってしまった感じ。「一体今まで、どんな風にして曲を書いていたのだろうか?」と不思議に思ったりする。
ふと我に返るように、「そう言えば、特に大きな需要があったり、強く求められているわけでもないのに、なんで曲を書き続けようとするのだろう」と考えてみたりもする。一月前は、こんなこと考えもしなかった。わかっていることは、しばらく曲が書けないと、不安になるのだ。
人は常に否応無しに変わり続ける。だからまた、新しい自分に会いにいかなきゃいけない。手癖で納得のゆく歌は生まれない。
最近は、曲作りに行き詰まったりすると、深夜に独りグラスを傾けながらYouTubeで音楽を聴き続けることが多い。時間を忘れて夜更かししてしまうので、生活の時間帯がどんどん不規則になってゆく。
遅ればせながらYouTubeを通じて、今大ヒットしている米津玄師の「lemon」という曲の良さに気づいた。 https://youtu.be/SX_ViT4Ra7k これは生者のためのレクイエムだ。世代を超えて訴える力のある歌だと思う。
米津玄師ともコラボしているDAOKOの新曲「終わらない世界で」も良い。https://youtu.be/tvwc7KT-I3U胸がうずく歌詞だ。魅力的な曲は、新鮮なだけでなく、いつもどこか懐かしい。
若い世代の才能には圧倒される。自分だからできることがあるはずだと言い聞かせる。
今夜はYouTubeでソロモン・バークの「Don't Give Up On Me」https://youtu.be/joXHmEOGy38 のさまざまなライブ・ヴァージョンを聴き続けている。ああ素晴しい。アルコールがすすむ。ダン・ペンの書く曲は、どうしてこうも心を揺さぶるのだろう。こんな曲を書きたい、こんな歌を歌いたい。
この思いがある限り、また新しい歌が生まれるはずだ。
気づけば、なんか、いい予感がしてきた。根拠はないけど、兆しを感じる。酔ったせい?
いつか形になると信じて、また降りてくるのを待ち続けよう。こんなことの繰り返し。
何度でも生まれ変わるため、これからも行きづまり続けよう。大丈夫やよ、オレ。
ー 2017年 10月26日