埼玉県川越市 鶴川座創奏
鶴川座創奏 PRESENTS 『roots』vol 00
主演:友部正人/ リクオ /寺岡呼人
いや~、川越は暑い。まだ夏やね。
2度目の鶴川座。友部さんとは約2年振りの共演。呼人君とは、約15年前、彼がまだジュンスカイウォーカーズの一員だった頃、吉祥寺マンダラ2でのセッション.イヴェントで一緒になって以来の共演。偶然、そのときのセッションにも友部さんが参加していたのだ。
呼人君は、ゆず等をてかげるプロデューサーとしての印象が強いけれど、去年あたりから、弾き語りスタイルで、全国のライブ.スポットを細かく回るような活動もはじめている。今回の再会はいいタイミングだったかもしれない。
リハーサル前には、出演者、スタッフと一緒に、近くの有名な鰻屋で鰻重を食べる。なかなか美味しかった。川越は小江戸と呼ばれる観光地で、鶴川座の回りは蔵づくりの街並や、戦前に建てられた石造りの建物が残っていて、とても風情がある。
友部さんも、呼人 君もはじめて来た川越の風情と、鶴川座の雰囲気がとても気に入った様子。この場所へは多分誰が来ても、感じるものがあると思う。
ここからはちょっと告知です。
10月に鶴川座との共同プロデュースでライブ.フェステイバルを企画しました(詳細はトップページで確認してください)。午後2時から開場して、8時終演
予定。西武新宿線で新宿から小一時間の距離だから、東京近郊からでも十分に日帰りできる距離です。遠くからの遠征も大歓迎です。
お金をかけて媒
体を使った宣伝もなく、スポンサーもつけず、プレイガイドでの発券もない、草の根のネットワークを頼りにした、本当に手作りのイヴェントです。来てくれる
人達が、単なる観客ではなく、参加者になって、一緒にこの企画を盛り上げてくれたら、嬉しいです。これを読んでいる皆さんもこのイヴェントのことをぜひ、
知り合いに教えてあげて下さい。
10/8(土)9(日)は川越市鶴川座創奏で最高の2日間を一緒にコーディネートしましょう。
つうわけで、皆さん、ほんまよろしくです。
ではダイアリーに戻ります。
友部さんはいつものようにマネージャーもつとめる奥さんのユミさんと一緒に来ていたのだけれど、オレとユミさんとの付き合いは友部さん以上に長い。かって
ユミさんは、追っかけと言ってよいほど頻繁に、デビュー前のオレのライブに足を運んでくれていたのだ。オレと友部さんの出会いを橋渡ししてくれたのもユミ
さんである。
大阪育ちのユミさんは、とにかく口が立つというか、かなりの毒舌家でもある。でもそういった話も、リズム感とユーモアがあるから、楽しめてしまうのだ。
ユミさんとは、会話がスウィングする。楽屋でオレとユミさんが、あることないことを話しているのを聞いていた友部さんが、笑いながら「リクオは調子のいい奴だなあ」と言った。友部さんとユミさんに会うと、嬉しくなって饒舌になってしまうのだ。
ライブのトップバッターは呼人君。呼人君も40代が近付いているはずのに、おっさん臭さが希薄。若くて、スィートで、みずみずしい。いつまでも憧れ続ける青年のイメージ。
呼人君が友部さんを招き入れて2曲セッション。その後友部さんのソロ.ステージ。最後は「遠来」と「一本道」。これ続けられたらやばいなあ。有無を言わさず、感情を揺さぶる演奏。
友部さんに紹介されて、ステージへ。まず友部さんのオリジナル「密漁の夜」をセッション。この曲は12、3年前に発売された友部さんのデビュー20周年記念ライブ.アルバムにも収録されていて、オレがピアノで参加しているのだ。
前日にそのテイクを久し振りに聴き直してみたら、オレのプレイがよくて、ちとびっくり。あれ、どうやって弾いてんの?過去の自分と勝負するような気持ち。
色んな意味でセッションしがいのある曲だった。あの頃のプレイはできないかわりに、あの頃のオレにはできないプレイができたと思う。もう1曲、2人の共作
「カルヴァドスのりんご」をセッション。否応無しに盛り上がる曲である。煽られてシャウトする友部さんは、かっこいい。
オレはこの日も場の流れと空気を感じながら、マイペースのパフォーマンス。とても集中力のあるお客さんだった。
アンコールではディランの「I SHALL BE RELEASED」を3人でセッション。この曲はオレのアレンジで友部さんのアルバムに収録されていて、15年前の吉祥寺でも友部さん、呼人くんと一緒にセッションしたナンバーなのだ。
いい夜だった。
このライブを企画してくれた鶴川座の酒井くんや山口さんらの思いが、友部さん、呼人君にも、しったり伝わったようだ。
酒井くん、山口さん、ダイスケ君、その他スタッフの皆さん、10月の「ROLLING SINGERS REVUE」ほんまよろしくね。鶴川座に出会えたこと、一緒にやってくれること、感謝してます。
★打ち上げの後、鶴川座の前で。左から呼人くん、友部さん、オレ。
★会場内にあった昔の日活映画の縦看板の前で。