青山 月見ル君想フ
出演:リクオ/橘いずみ/大森元気(残像カフェ)
この日共演する橘いずみちゃんとは、お互いアマチュアの頃から
の知り合い。彼女は学生時代に、大阪の某ライブハウスでアルバイトしていたことがあり、当時オレはそこのお店にレギュラーで出演していのだ。本当に笑顔の
かわいらしい女の子で、当時はR&Bのカヴァーを歌ったりしていた。デビュー後、彼女がハードな歌詞のオリジナル曲をシリアスな表情で歌っているのを観た
ときは、ちょっとびっくりした。
彼女がデビューしてからは、同じ業界にいながら、ほとんど接点がなかった。2年前に「百歌」というイヴェントで
一緒になったことがあったのだが、そのときはコミュニケーション皆無のまますれ違ってしまい、残念に思っていた。だから人づてに、いずみちゃんがこの日の
オレとの共演を楽しみにしているという話を聞いたときは嬉しかった。
この日の再会はスムーズだった。きっとタイミングがよかった。久し振りに会って色々と話しをして、すぐに打ち解けた。昔話もした。よく笑った。彼女の笑顔は今もやはり魅力的だった。二十歳前後の頃の無邪気な笑顔に、気品や色気のようなものが加わっていた。
本番が始まると、客席の2階につながる階段にしゃがみ込んで彼女のステージを観た。葛藤、哀しみ、願い、勇気。彼女が歌を通してずっと、自分自身と向かい合い続けてきた歴史を感じて圧倒された。
色々ありながらオレもいずみちゃんも歌い続けてきた。これからも変わらずに変わり続けてゆくだろう。今日を生きる楽しさとばかばかしさと切なさを味わいながら、オレもいずみちゃんも増々若返ってゆくだろう。
リハーサルの時に、この日のもう一人の共演者大森元気(残像カフェ)君のサポートでギターを弾く寺尾君という若者から声をかけられる。コール天というバン
ドをやっているそう。彼は手に、オレのデビュー当時のアルバムを持っていた。デビュー当時のオレのライブによく足を運んでくれていたそうだ。
「自分が音楽を始めたときの、そして続けるうえでの力、その何パーセントかを確実にリクオさんからいただきました。」そんな言葉を彼はオレに伝えてくれ
た。ライブの後には「久し振りにライブを観させてもらったんですが、今のリクオさんが今までで一番素敵だと思いました。」なんてことを言ってくれる。素直
でいい奴だなあ。嬉しかったし、勇気づけられた。もちろん自分は褒められて伸びるタイプである。
お店のブッキングマネージャーの今関君がこの日誕生日を迎えることを、ライブ前に他のスタッフから聴いていたので、アンコールのときに「ハッピーバースデー」をプレゼント。
何度も一緒したことのあるドラマーの芳垣さんがぶらっとライブに遊びに来てくれた。これも多分4、5年ぶりの再会。
再会は、続けてきた人間に対するご褒美のようなものかもしれない。
★打ち上げでも今関君の誕生日を祝いました。
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