東京 吉祥寺Star Pine's cafe 0422-23-2251
【27日出演者】鈴木亜紀/良原リエ/早川義夫/中川五郎/南谷朝子/有山じゅんじ/伊藤ヨタロウ/RIKKI/オオニシユウスケ/リクオ/茂木欣一(フィッシュマンズ)/柏原譲(フィッシュマンズ)/坂本弘道/あずみけいこ
【28日出演者】NINO TRINCA/トモフスキー/三代目魚武濱田成夫/熊坂義人/スパン子/沖 祐市/リクオ/茂木欣一(フィッシュマンズ)/柏原譲(フィッシュマンズ)/原田郁子/鈴木亜紀
みっち。からHONZI追悼ライブの相談を受けたのは、年始の頃だったように思う。もちろん自分も参加しなきゃいけない企画だとは思ったけれど、正直、自分が中心になって仕切るとなると荷が重いなあとも感じた。
HONZIのあまりにも幅広い活動や交際範囲を把握しているのは多分旦那のイデイ君ぐらいで、それらを把握して、自分が知らない人達とコンタクトをとりながら、企画内容を考え、進行させてゆくのは、かなり大変な作業になることが想像できた。
企画を立ち上げるに際して、単なる追悼ライブ以上に前向きな意味合い、趣旨がほしいと思った。湿っぽい追悼ライブにはしたくなかった。
「HONZIと関わりのあったアーティストが集まり、共演することで、新たな出会いが生まれ、新しい音を奏でることができたら」「HONZIが残してくれた音楽、彼女の音楽に向き合う姿勢を、多くの人達に伝えられたら」
そんな思いでイベントを立ち上げることにした。
その後、HONZIのダンナのイデイ君や、早川義夫さんのマネージャーの新見さん、現在スカパラで活躍するフィッシュマンズの茂木欽一(ドラマー)くん等に連絡をとって、イベントへの参加、協力をお願いした。
茂木欣一くんとは初対面だった。HONZIからフィッシュマンズの話はよく聞いていて、CDも聴いてライブも観に行っていたのだが、本人に直に出会う機会 は今までなかった。下北沢の喫茶店で初対面して、すぐ彼に「これからはお互い敬語を使うのをやめよう」と提案した。彼はその提案を受け入れてくれたので、 自分は彼のことを「きんちゃん」と呼ぶことにした。きんちゃんは自分にそんな提案をさせるくらい、気さくでオープンな人間だった。
HONZIの活動範囲はあまりにも幅広いので、彼女が関わったすべての人に出演してもらうことは不可能だった。それで、来年以降も企画が続くことをある程度想定して、ブッキングを考えることにした。出演交渉は比較的スムーズに進んだ。皆喜んで出演を了承してくれた。
企画の目玉の一つとして、きんちゃんとオレ、そしてもう1人のフイッシュマンズのメンバーであるベースの譲くん(柏原譲)がセッションバンドを組んで、他出演者とHONZIのレパートリーを中心にセッションすることにした。
リハーサル初日、早川義夫さん、坂本弘道さん(チェロ)らとのセッションの後、きんちゃんと2人で下北で飲んだ。2人でこの日のルハーサルでのセッションの興奮を語り合った。黒糖焼酎「れんと」のボトルがほとんど空いた。
イベント当日の感想など書いていたら、あまりにも長くなってしまう。ほんとに濃密で出会いに満ちた素晴らしい2日間だった。
出演者は皆それぞれが、独自の色気を放っていた。「人柄に音楽が溢れ、音楽から人柄が滲み出ている」そのような人達ばかりだった。
きんちゃん、ゆずるくん等とのセッションは素晴らしいものだった。最大の集中力を発揮して、いつもは出せないような音が奏でられた。久し振りに再会したエンジニア、ザックのPAは素晴らしかった。このイベントでのサウンド面での彼の力はものすごく大きかった。
HONZIは「お仕事」では音楽をやらなかったんだと思う。音楽を通じて人間同士の付き合いをしていた。だから、こんなにもたくさんの人達に愛されたんだと思う。
多くの出演者がステージでHONZIの逸話を楽しそうに語った。誰も湿っぽくならなかった。HONZIとの出会いに感謝し、その場で音楽を奏で、共鳴することを皆心から楽しみ、味わっていた。
HONZIとはお互い、夢中で遊んでるような感じで音楽をしていた気がする。彼女はいつでも垣根を超えてこちらにやって来てくれた。
楽しかったなあ。
彼女と一緒に演奏した人達はみんな自分と同じような気持ちになっていたんだろう。
この企画を通じてHONZIからたくさんの贈り物をもらった。関わらせてもらえてほんとによかった。繋げていきたいと思う。
★左からフイッシュマンズの欽ちゃん、オレ、三代目、ニーノの上田くん、PAのザック、クラムボンの郁子ちゃん、BBBBのヤッシー。
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