沖縄県西表島 離島振興総合センター
縁が繋がって、初めて西表島でライブをやらせてもらうことになった。この日はまだ3月だというのに気温が30度にまで上昇。石垣島と西表島は今日から海開きだそう。早!
ライブを主催してくれたイッケーくんは、浜松出身33歳の若者。西表に来て11年になるそう。リハーサル前に、彼が車で島を案内してくれる。
西表島の面積は石垣よりも広いけれど、人口は石垣の4万5千人に対して、わずか2千300人。平地が少なく、島の90%を亜熱帯の自然林で覆われた景色は、同じ八重山でも石垣とはかなり異なっていた。
マングローブの森はこの島を特徴づける景色の1つ。川も多い。植物と生物が多様なのもこの島の特徴。イリオモテヤマネコへの注意をうながす立て看板を
方々の路肩で見かけた。イッケーくんが電線の上の鳥をさして「あれが天然記念物のカンムリワシですよ」と教えてくれた。
田上が始まったばかりの水田地帯にも連れていってもらう。西表島で米作りが始まったのは戦後からなのだそう。イッケーくんが連れてきてくれた場所は、
10年前まではジャングルだった土地を切り開いたのだそう。開拓移住者による集落が多いのも西表の特徴。
ライブ会場の離島振興総合センターは中学校の講堂を兼ねた場所だった。
会場には子連れのお客さんが多く、ステージが進むに連れて、お母さんと子供等が演奏にあわせて楽しそうに踊りはじめた。とても自由で幸せな光景だった。
イッケーくんはじめ、イベントに関わってくれた人達は、ほんんどが内地から移住してきた若者達だった。彼らの多くは農業に従事していて、仲間の絆はとても強く見えた。彼らは生きてゆくための新しい価値観を求めて、この島に来たようだった。
イッケーくんは、野外フェス好きが高じて、理想の祭りを求め、遠くアフリカにまで足を運んだそう。今は、西表島に出来る限り長く暮らし、この島から理想
の祭りを発信してゆくことがライフワークなのだそう。とにかくエネルギーに満ちていて、笑顔の素晴らしい若者だった。
またいい出会いをもらった。
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