「脱原発のデモに行く人に対して、デモに行かないというスタンスをとる人は、デモに行くという行為と対立しているのではなく、デモに行くという行為によって削ぎ取られるある部分を補完している……と考えるのです。」
作家の田口ランディーさんのブログから引用させてもらった言葉だ。
「反発とか、批判とか、憎しみとか、怒りとかは、その対象を大きくしてしまうだけのような気がして、そういうやり方でなく、静かに、愛の中で、良い方向に導くことができないものかなあ、と、ここのところ考えている。」
これはfacebook上で見つけた、ある知人女性の言葉だ。
自分をデモ参加に駆り立てた感情の1つに「怒り」があったことは間違いない。大飯原発の再稼働を受けて、それは、しごくまっとうな感情だったと今も思っ
ている。けれど、彼女が危惧するように、「怒りや憎しみが、その対象を大きくしてしまう」ことも確かなのだ。
「怒り」や「憎しみ」といった感情が、人間から完全に消え去ることはないだろう。だから大切なのは、「自身がそれらの感情にどう向き合い、いかに行動するか」なのだと思う。「怒り」にまかせた言行がもたらすものを自覚するべきだ。
どんな状況においても、「静かな愛」を持ち続けていたいと思う。けれど、自分も含め、そこまでできた人間はそうそういない。だからこそ、田口ランディーさんが言う「補完し合う関係」というイメージが大切になってくるように思う。
facebookで先の文章を掲載した女性の「静かな愛」が、正義感にかられ、怒りに震えて行動することによって失ってしまう何かを、補完してくれている。自分はそのように考えながら、明日の脱原発国会大包囲のデモにも参加しようと思う。
ー2012年7月28日(土)
※添付した写真は、大飯原発前での抗議集会に参加した女性が撮影してfacebookに掲載したものを、使用させてもらいました。
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