2003年2月20日木曜日

2003年2月20日(木) 常呂町・中央公民館大講堂

昼前に目が覚める。
リハーサルまで時間があるのでヤマサキ君と散歩に出かける。
雲一つない快晴。
気温は日中でも氷点下なので手袋、帽子ナシでは出歩けない。
旅館を出て目の前がもうオホーツクの海。初めて生で見る流氷の世界は絶景だった。流氷の上にまた雪が積もっているので、どこまでが岸で、どこからが海なの か近くまで行ってみないとよく分からない。見渡す限り白銀の世界である。雪に太陽が反射してサングラスをしていなければ、しっかり目を開けられない程眩し い。
近くの岸の鯨の屍骸があがっているという話を昨夜聞いていたので、それを探しに二人で海岸沿いをしばらく歩く。厳しい寒さの中、深い雪に何度も足を取られ、思った以上に進むのが大変。北極の探検隊員にでもなったような心境。
十数分歩いたかな。やっと鯨の屍を発見。それは鳥達に散々ついばまれていて、もはや原形をとどめていなかった。少し離れたところから数尾の鷲がこちらの様子をうかがっていた。
いや~、初日から冬の北海道を堪能。

 








海岸沿いを歩く
鳥についばまれた鯨の屍骸。テトラポットのあたりからが流氷の海。
常呂町のライブは去年7月に続いて2回目。前回も盛況だったが、今回も人口5千人の町に200人を超えるお客さんが集まった。
この日は画家の沢田としきさんがライブ・ペインティングでステージに参加してくれる。つまりオレとヤマサキ君の演奏に合わせて沢田さんが、ステージに用意されたキャンバスに筆を走らせてゆくのだ。
昨年、11月頃、偶然、下北沢の飲み屋で沢田さんに出会ったことが今回のコラボレートのきっかけになった。沢田さんの絵に触れる機会は何度もあったのだが、話をさせてもらったのはその時が初めてだった。
沢田さんが何度も常呂町に足を運んでいることを地元の方から聞いていたので、その日は二人で常呂町話に花を咲かせた。下北沢での出会いは沢田さんを通じて常呂町に伝わり、それをきっかけに地元の方が今回の共演を提案してくれたのだ。
演奏に体を揺らしながら沢田さんが筆をキャンバスに叩いてゆく。その音がリズムになってオレの耳に届いてくる。ヤマサキ君もやんちゃに自由にリズムを弾き出す。3人のヴァイヴが客席にも伝わってゆく。素敵な共鳴。
サンキュー、常呂町。
また、会おう。

ライブ・ペインティングで完成した沢田さんの作品 


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