白鷹に前乗り。現地では、前日から「しらたか的音楽映画塾」というイヴェントが開催されていて、オレは、最終日にあたる明日の野外コンサートに出演。
先ずは宿泊先の温泉宿にチェック・インして、温泉にゆっくりつかった後、送迎バスに乗ってイヴェント会場へ。会場になっている白鷹町中央公民館ホールの
前で、イヴェント参加者である、大林監督、高田渡さん、渡さんの映画を撮ったタナダ監督、近藤房之助さん、小室等さん、地元のスタッフの皆さん等と記念撮
影。その後、出演者、地元の皆さん等と近くの日本料理屋で食事会。郷土料理をふんだんにふるまってもらう。
向かいの席になったので、主にオレが渡さんの話相手を努めることに。渡さんは、食事には一切手をつけず、飲みながら話し続ける。聞けば、朝から飲んでい
るとのこと。渡さんの背中は曲がり、足取りはおぼつかなく、話していてもシラフなのか、酔っているのか、よくわからない。ただ、渡さんは、いつ何時でも、
エンターテイナー。嘘だか、本当だかわからない話も完成度が高く面白い。どんなに酔って、ふらついていても、どこか粋でスタイリッシュ。自分を見失わない
人。
会場で上映される映画「タカダワタル的」と、その後に行われる渡さんのライブを観るために、小一時間したら、食事会を中座させてもらう。
映画は、余計な演出を避けて、高田渡という素材を十分に生かしていた。初対面した監督のタナダユキさんは二十代後半、柔らかさの奥に芯の強さを感じさせるチャーミングな女性だった。「よくぞ撮ってくれました、残してくれてありがとうという気持ちです」本人にそう伝える。
映画上映の後に、司会の女性が渡さんを紹介。しかし、なかなか登場しない。司会の女性が、困って、場をつなげるために話し始めたその瞬間に、渡さんが足
元をふらつかせながらステージに登場。絶妙のタイミングに場内が湧く。すべてが計算された演技のようにも見える。奔放でありながら、完成されていて、名人
芸のステージ。長生きしてください。
ハシケンに会ったのは、去年の12月以来。痩せて、すっきりした顔をしていた。
★オレの左隣が近藤房之助さん、右隣が大林監督。その横がタナダさん、その横が渡さん。
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