午後3時前には収録を終え、渋谷を出て小金井に向かう。この日は午後1時から小金井市公会堂で高田渡さんを「送る会」が行われていて、オレも粗主演者として参加させてもらうのだ。駅に着いたら、オーケンを発見。彼も参加したのかな。面識がないので声はかけなかった。
会場に着いたのが午後5時頃。平日の午後にも関わらず会場には立ち見が出る程、たくさんの人達が集まった。ステージ正面にはオートハープを抱えながらタバコをくわえた渡さんの写真が飾られ、ステージ前方は、ファンの人達が手向けた花束と酒瓶で埋められていた。
渡さんとゆかりのある人達と次々とステージに上がり、歌い、語ってゆく。自分が到着したときは、小室等さんが演奏しているところだった。それまでにも、俳 優の榎本明さんの挨拶にはじまり、南こうせつさん、鮎川誠さん、伊勢正三さん等、たくさんの人達が既にステージに登場していた。客席もステージも、やはり 渡さんと同世代か、近い世代の人達が多い。
ホールコンサートに関わらず、売店ではアルコールが売られていて、飲みながら参加しているお客さんもかなり多かったようだ。会場全体がリラックスしていて、気取りのない実にいい雰囲気。
オレの出番は6時過ぎ。渡さんの思い出を少し語らせてもらってから「ランブリンマン」を演奏。明るく弾けたナンバーで渡さんを送らせてもらう。自分の出番の後は、ビール片手に客席に座らせてもらう。
井上陽水さんの存在感と声量、とエンケンさんの気迫には圧倒された。久し振りに見た斎藤哲夫さんもステキだった。このお別れ会を企画した一人、中川五郎さ んの語りにはじ~んときた。鶴瓶さんは、話を聴いていて、ほんまに渡さんが好きやったのが伝わってきた。最後は残っていた出演者がステージに上がって、渡 さんのレパートリーである「生活の柄」「自転車に乗って」「私の青空」を演奏。自分は、ステージに上がるのが何かおこがましいような気もして、客席にい た。
とてもいい「お別れ会」だった。渡さんは本当にたくさんの人から愛されているんだなあと実感。愛されたのは、愛したからだと思う。皮肉屋で、寂しがりやで、優しくて、人間好きの人だった。
★舞台袖から撮影。
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