渋谷BYG
「リクオ&ピアノ~完全弾き語りソロ・ライブ~」
半年振りのBYGライブ。都内でピアノ弾き語りのワンマンをするのは久し振りだった。弾き語りのライブのときは、事前にあまり内容、曲目を決め込まず、
その場の乗りで演奏することが多いのだけれど、この日のライブは、ちょっと違った。この1年を象徴するような、3.11以降の自分の態度が伝わるようなラ
イブになればとの思いを持って本番にのぞんだ。
それによって、選曲もMCも3.11以降を意識した内容が多くなった。ただ、かた苦しい表現、重い表現はしたくなかった。自分の中にある適当さ、不真面
目さ、よこしまな部分を生かしておきたかった。なじらない、煽らない、ヒステリックなものにチャンネルを合わさない、緊張を強いらない、しなやかさを失わ
ない。3.11以降の自分の一貫した姿勢を、当たり前のように力まずに伝えたかった。
怒り、憤り、不安、哀しみ、虚しさを、それらの感情をそのままにぶつけるのではなく、「それらの感情を経てきた思い」を伝えたかった。皆がそうすべきだと思っているのでなく、それが自分のやり方であり、自分ができる役割ではないかと思っている。
そんな風に意気込んでいたら、ライブの途中で少し力んでしまったけれど、いつも以上にエモーショナルな歌を聴いてもらえたと思う。結構笑いもとれてよかった。うまくまとめるばかりでなく、心のノイズも伝えてゆけたらと思う。
この日は、ステージで演奏している内に、自分の心が浄化されてゆくような感覚があった。あまりにいい雰囲気で、場を去り難くなり、アンコールが長くなった。その場にいるすべての人達と一緒に、ほんとにいい空間をコーディネイトできたと思う。
BYGは現在形の自分を出すことのできる大切な場なんだなとあらためて思った。都内の年内ラストライブがBYGでよかった。感謝。
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